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使者として帝国へ行くよー!
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お父様が戻ってきてから忙しくなりました。
周辺の国にファーランド王国から独立する旨を送りその準備に追われた。
何せ、住民達も新しい土地と環境に慣れていなく、細かい生活必需品も不足しているからだ。
まぁ、トイレットペーパーなどは私が大量に生産して各町や村に無料で配ったけどね!何せ元手はタダだしね♪
役場を設置して、前にどんな仕事をしていたのか、何ができるのか?など、就職の斡旋など役場は大忙しであった。
ちなみに、ファーランド王国から独立する上で、龍族の方々にお願いして周辺国に使者を送ったのよ!そう、【龍】の姿でね?
概ねの国からは独立を支援する返事を貰ったわ。まったくお兄様も意地が悪いわよね?この案はお兄様が考えたのよ。いきなり巨大な龍が飛んできて、各国のお城の庭に降りたらどうなるか、わかるでしょう?
「シオン、新しい国として舐められたら終わりだからね。こちらの国力と戦力を見せて、敵対するのはマズイと思わせなければならないんだよ」
あの時のお兄様はそれは素晴らしい笑顔で言ってたなぁ~
そして、私も使者として帝国へやって来ています!
ドキドキ
ドキドキ
「お、お母様!私の格好、変ではないでしょうか?」
帝国の皇帝に謁見するということで、私は緊張していた。
「大丈夫よシオン。とっても可愛いわよ♪」
私は薄いブルーの色のシルクのドレスを着ていた。裾にはレース刺繍が刻まれたシンプルだが高級感溢れるドレス(戦闘服)に身を包み、皇帝の待つ、謁見の間の扉の前にいた。
『ヤバい!久しぶりに猫かぶり10枚をしなければ生きて帰れないぞ!?』
にゃー!にゃー!
ゴゴゴゴッ!!!!
重たい扉が開き、お母様の後ろに付いていく。
「この度の謁見ありがとうございます。皇帝陛下にあらせ─」
「よいっ!お前にそう言われると背筋が痒くなるわ!この不良娘が!」
皇帝がお母様の言葉を遮り言うと、お母様は膝を付いていた足を上げ、立ち上がった。
「あら?久しぶりなので、貴方の好きそうな態度を取って上げたのに、酷い言われようね?叔父上様」
ええっーーーーーーー!!!!
お母様、皇帝にタメ口は不味くない!?
私がアワアワしていると、皇帝が口を開いた。
「はぁ~、帝国を出て15年以上経って丸くなったと思ったが、全然変わっておらぬな?【氷姫】よ!」
んっ?氷姫ってなに?
「あら?いやだわ♪私の愛しい娘に変な事を教えないで下さいますか?」
お母様はそう言って、絶対零度の冷気を出し始めた。
「やめんか!まったく、本当に変わっておらぬな!?そちの娘の方が常識を知っているとはどういうことだ!」
急に話を振られて私は返事が出来なかった。
「ふむ、緊張しておるようだな?安心するがよい。我はお主と親戚関係にあるのだ。決して悪いようにはせぬよ」
「はい。ありがとうございます」
目を伏せがちにシオンが言うと、謁見の
間にいた貴族達がざわめいた。
「なんと可憐な!?」
「なんと儚げな!」
「レイラ婦人が自慢したくなるのもわかる!」
知らない所で、シオンに対する好感度は上がっていた。何故に!?
「カイルもご苦労であったな。まだ第一の目的は果たせていないが、十分に役目を果たしてくれたな?アクエリアス領の情報はとても助かったぞ?」
「はっ!ありがとうございます!」
カイルは深く頭を下げた。
「取り敢えず、形式上の挨拶はこれで終わりね。帰るとしましょうかシオン」
「待て待て待て!」
皇帝が呼び止めた。
「あら何か?」
「何かではない!今夜は泊まっていけ!積もる話しもあるだろうが!」
「あの道具で、ある程度のお話は済んでいると思うけど?」
「それでもだ!」
皇帝の言葉にレイラはやれやれと言った感じで、頷くのだった。
「今夜は【親族】での晩餐を予定している。シオン令嬢よ。レイラの父親と母親も来るので、ゆっくりと話し合うといい」
お母様のお父さんと言うと、お爺ちゃんとお婆ちゃんになるのかー。昔、会ったことあったかなー?
お母様をみると、げっ!?とした顔で、皇帝を睨み付けていた。
「やってくれたわね…………シオン!すぐに帰りましょう!」
「えっ、でも………?」
レイラはシオンの手を取り謁見の間を出ようとしたが、シオンが止めた。
「お母様、私はお爺様とお婆様に会いたいです!」
レイラは手を顔に当てて頷くしかなかった。
(いったい何があったんだろうか?)
周辺の国にファーランド王国から独立する旨を送りその準備に追われた。
何せ、住民達も新しい土地と環境に慣れていなく、細かい生活必需品も不足しているからだ。
まぁ、トイレットペーパーなどは私が大量に生産して各町や村に無料で配ったけどね!何せ元手はタダだしね♪
役場を設置して、前にどんな仕事をしていたのか、何ができるのか?など、就職の斡旋など役場は大忙しであった。
ちなみに、ファーランド王国から独立する上で、龍族の方々にお願いして周辺国に使者を送ったのよ!そう、【龍】の姿でね?
概ねの国からは独立を支援する返事を貰ったわ。まったくお兄様も意地が悪いわよね?この案はお兄様が考えたのよ。いきなり巨大な龍が飛んできて、各国のお城の庭に降りたらどうなるか、わかるでしょう?
「シオン、新しい国として舐められたら終わりだからね。こちらの国力と戦力を見せて、敵対するのはマズイと思わせなければならないんだよ」
あの時のお兄様はそれは素晴らしい笑顔で言ってたなぁ~
そして、私も使者として帝国へやって来ています!
ドキドキ
ドキドキ
「お、お母様!私の格好、変ではないでしょうか?」
帝国の皇帝に謁見するということで、私は緊張していた。
「大丈夫よシオン。とっても可愛いわよ♪」
私は薄いブルーの色のシルクのドレスを着ていた。裾にはレース刺繍が刻まれたシンプルだが高級感溢れるドレス(戦闘服)に身を包み、皇帝の待つ、謁見の間の扉の前にいた。
『ヤバい!久しぶりに猫かぶり10枚をしなければ生きて帰れないぞ!?』
にゃー!にゃー!
ゴゴゴゴッ!!!!
重たい扉が開き、お母様の後ろに付いていく。
「この度の謁見ありがとうございます。皇帝陛下にあらせ─」
「よいっ!お前にそう言われると背筋が痒くなるわ!この不良娘が!」
皇帝がお母様の言葉を遮り言うと、お母様は膝を付いていた足を上げ、立ち上がった。
「あら?久しぶりなので、貴方の好きそうな態度を取って上げたのに、酷い言われようね?叔父上様」
ええっーーーーーーー!!!!
お母様、皇帝にタメ口は不味くない!?
私がアワアワしていると、皇帝が口を開いた。
「はぁ~、帝国を出て15年以上経って丸くなったと思ったが、全然変わっておらぬな?【氷姫】よ!」
んっ?氷姫ってなに?
「あら?いやだわ♪私の愛しい娘に変な事を教えないで下さいますか?」
お母様はそう言って、絶対零度の冷気を出し始めた。
「やめんか!まったく、本当に変わっておらぬな!?そちの娘の方が常識を知っているとはどういうことだ!」
急に話を振られて私は返事が出来なかった。
「ふむ、緊張しておるようだな?安心するがよい。我はお主と親戚関係にあるのだ。決して悪いようにはせぬよ」
「はい。ありがとうございます」
目を伏せがちにシオンが言うと、謁見の
間にいた貴族達がざわめいた。
「なんと可憐な!?」
「なんと儚げな!」
「レイラ婦人が自慢したくなるのもわかる!」
知らない所で、シオンに対する好感度は上がっていた。何故に!?
「カイルもご苦労であったな。まだ第一の目的は果たせていないが、十分に役目を果たしてくれたな?アクエリアス領の情報はとても助かったぞ?」
「はっ!ありがとうございます!」
カイルは深く頭を下げた。
「取り敢えず、形式上の挨拶はこれで終わりね。帰るとしましょうかシオン」
「待て待て待て!」
皇帝が呼び止めた。
「あら何か?」
「何かではない!今夜は泊まっていけ!積もる話しもあるだろうが!」
「あの道具で、ある程度のお話は済んでいると思うけど?」
「それでもだ!」
皇帝の言葉にレイラはやれやれと言った感じで、頷くのだった。
「今夜は【親族】での晩餐を予定している。シオン令嬢よ。レイラの父親と母親も来るので、ゆっくりと話し合うといい」
お母様のお父さんと言うと、お爺ちゃんとお婆ちゃんになるのかー。昔、会ったことあったかなー?
お母様をみると、げっ!?とした顔で、皇帝を睨み付けていた。
「やってくれたわね…………シオン!すぐに帰りましょう!」
「えっ、でも………?」
レイラはシオンの手を取り謁見の間を出ようとしたが、シオンが止めた。
「お母様、私はお爺様とお婆様に会いたいです!」
レイラは手を顔に当てて頷くしかなかった。
(いったい何があったんだろうか?)
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