悪役令嬢の追放エンド………修道院が無いじゃない!(はっ!?ここを楽園にしましょう♪

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ドワーフを求めて三千里!

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獣人族の集落を出たシオン達は、ウッド君馬車でドワーフの住む西の山脈へ向かった。

ドカッン!!!
ドンドン!!!

ドッカーーーーーン!!!

しばらく進むと、明らかに魔物の出現率が上がった。

「玉藻、スピカ!外に出るわよ!ウッド君の操縦席にいる獣人さんは動かないでね!」

ガンタ○クモードのウッド君だけでは、対処が難しいと感じて外に出た。

「緑聖魔術『束縛』!」

植物の蔦が魔物達を締め付けた!

「今よ!!!」

スピカが馬車の上に登り、動けない魔物達に弓矢を放って仕留めていく!

「妾もいくぞぇ!狐火『焔らの蛇の型』!」

玉藻の出した生きているような炎は、目の前の魔物達を消し炭にしながら道を作った。

「このまま進むわ!スピカは上から援護射撃を!」

「了解!」

馬車の右側をシオンが、左側を玉藻が守りながら馬車はゆっくりと進んでいった。

「おかしいのぅ?」
「玉藻様、確かに変ですよ!」

道案内の獣人と玉藻が首を捻っていた。

「どうしたの?」
「魔物の数もそうじゃが、魔物が強すぎるのじゃ!」

玉藻が言うには3ヶ月前はここまで数が多くなく、魔物のレベルももっと低かったとの事だった。

「う~ん?まだスタンピード(魔物の氾濫)の影響が残っているのかな?」

「ドワーフの住む山脈はもう少しです!急いで行きましょう!」

シオン達は襲いくる魔物を蹴散らしながら進んでいった。

「グオォォォォォォォォォオオオオオオオ!!!!!!!」

山脈が見えてきた頃、巨大な熊の魔物が現れた。

ある日~♪森の中~♪熊さんに~出逢った~♪

「大きいねぇ~?」
「大きいですね~?」
「でかすぎじゃのぅ?」
「BIG・SAIZU!?」

10メートルはあろうかという巨大な熊の魔物だった!

「グオォォォォ!!!」

熊の魔物が腕を振り上げ、襲い掛かってきた!

ドッコーーーン!!!

地面に大きな窪みが出来た。

「なんつー馬鹿力!みんな!熊さんパンチに気を付けて!」
「ええ、なんて凄い威力の熊さんパンチなの!」
「一撃で即死レベルの熊さんパンチじゃぞ!?」

…………なんでみんな熊さんパンチって可愛く言うのかな?

スピカが弓矢を放つも、分厚い毛皮に阻まれ矢が通らなかった!

「ならば!」

玉藻の狐火は効果があり、熊の魔物は痛がったが、致命傷にはならなかった。

「そうだ!玉藻!私が熊さんの動きを封じるから、狐火を熊さんの口に投げて!」

!?

「了解じゃ!」

シオンが緑聖魔術で動きを封じ込めると、玉藻が狐火を放った!

「ガアァァァァァァァァァァ!!!!!!!」

激しく動き廻る熊さんにシオンは必死で動きを封じ込めた。しばらく経つと熊さんはドカンッと倒れて動かなくなった。

「やったよー!」

取り敢えず、ウッド君に念のため首を落として貰った。

「どうして倒したの?」
「口の周りを炎で包んで酸欠にしたのよ♪」

???

科学の乏しい異世界ではよくわからない理屈であったが、巨大熊を倒したのは事実である。

「この熊さんは収納しておくね!」

10メートルもある巨大熊を収納して、進み続けると遂に山脈の麓までたどり着いた。

「さて、ここからはどこにドワーフの入口があるのか、探さないといけません」

「そっか、詳しい場所まで知らないんだっけ?」

シオン達は歩きながら山脈に添って洞窟などないか調べ廻った。

「あっ!ありました!」

1時間ほど探すとちょうど、岩山が奥間っている所に関所の様な、石が積み上げられて作られた人工物が見つかった。

「人工物っぽいし、あれに間違いないよね!」

「良かったわ!無事に見付かって!」

こうしてシオン達一行はドワーフの集落の入口と思われる所を発見したのでした。

しかし、シオン達は知らなかった。この後に、とても苦労する事になることを今は知るよしもなかった。













その頃─

「や、やっと解放された…………」

龍王様からお仕置きされていたリーヴィルがようやく修道院へと戻ってきた。

「ただいま~」

シーーーーン!!!

「あれ?みんなは?」

リリーだけ残っていたので何処に行ったか聞いてみるとドワーフの集落を探しにいったみたいだった。

「嘘っ!?万が一、シオンに何かあったら殺される!!!?」

リーヴィルは慌てて後を追うのでした。

ちなみに、シオン達はリーヴィルの事を完全に忘れていました。
(哀れな)




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