【連載版】ヒロインは元皇后様!?〜あら?生まれ変わりましたわ?〜

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
111 / 117
学園編

最終決戦!

しおりを挟む
古龍種・火炎龍王フレイムは動揺を隠せなかった。

『コレはなんだ?』

封印される前のフレイムは全ての生命である種族の頂点であった。少ない龍種の中でもトップクラスの力を持ち、気ままに空を飛び、腹が減れば目の前の数だけは多い人間と言う種族を好んで食べた。

今回、封印が解けた時には自分に唯一、屈辱を与えた守護精霊アリエルと言う者を喰い殺して、汚名を晴らすつもりであった。

しかし、この展開はどうだ?
数だけの弱小種が、自分にダメージを与えている。
こちらの攻撃も殆どが防がれ、数を減らす事ができていない。

コレはなんだ?

ただの食料である人間の強さにフレイムは何度も自問する。

守護精霊アリエルの気配はするものの、いまだに姿を現していないのに、自分だけがダメージを受けて疲弊している状態が理解出来なかった。

氷の柱で仰向けに倒れる事になったフレイムはすぐに立とうとしたが───


「今だ!攻城兵器である出番だぞ!」

巨大な岩を飛ばす兵器と、機械式の大きな鉄の矢を放つ兵器が放たれた!

巨大な岩はフレイムの尻尾を潰し、巨大な鉄の矢は胴体に突き刺さった。

グオォォォォォォォオオオオオオオ!!!!!!

余りの痛みに咆哮が響き渡った。

許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!
許さぬ!許さぬ!許さぬ!許さぬ!



ただの食料の分際で、我に痛みを与えるとは!
フレイムはここまでの痛みを生まれてから味わった事がなかった。そして、ただの食料である人間に、命の危険を、恐怖を与えられた事により、大きくプライドを傷付けられてキレたのだった。

攻城兵器の攻撃2射目に時間が掛かる。
故に抜刀部隊がフレイムに斬り掛かったが、転がるように暴れるフレイムに近付けなかった。

「クッ、近づけない。魔法部隊!攻撃を頼む!」

フレイムを取り囲むように布陣した各部隊は一斉に攻撃を開始した。

「頭を狙え!龍種といえども頭を潰せば死ぬはずだ!」

先程と同じく、フレイムに効果のある氷と水の刃がフレイムを襲った!

ザシュッ!!!
グワッ!!!?

氷の氷柱がフレイムの喉に突き刺さった!

「や、やった!致命…………悪くてもブレスはもう吐けないだろう!好機だ!一気にたたみかけろ!!!」

ワアァァァァァァァァァ!!!!!!!

動きが鈍くなったフレイムに抜刀部隊が斬り掛かった!氷属性が付与された剣は、次々にフレイムの身体に突き刺さった!

ここにきて始めてフレイムは、自分が狩られる側だと恐怖した。逃げようにも翼はボロボロで飛ぶ事もできず、自慢の長い尻尾も半分が潰されて動かなかった。

このまま決着が着くと思われた矢先に、フレイムは予想外の行動にでたのだった。











しおりを挟む
感想 8

あなたにおすすめの小説

うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました

akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」 帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。 謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。 しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。 勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!? 転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。 ※9月16日  タイトル変更致しました。 前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。 仲間を強くして無双していく話です。 『小説家になろう』様でも公開しています。

王太子妃候補クララの恋愛事情~政略結婚なんてお断りします~

鈴宮(すずみや)
恋愛
 王族の秘書(=内侍)として城へ出仕することになった、公爵令嬢クララ。ところが内侍は、未来の妃に箔を付けるために設けられた役職だった。  おまけに、この国の王太子は未だ定まっておらず、宰相の娘であるクララは第3王子フリードの内侍兼仮の婚約者として王位継承戦へと巻き込まれていくことに。  けれど、運命の出会いを求めるクララは、政略結婚を受け入れるわけにはいかない。憧れだった宮仕えを諦めて、城から立ち去ろうと思っていたのだが。 「おまえはおまえの目的のために働けばいい」  フリードの側近、コーエンはそう言ってクララに手を差し伸べる。これはフリードが王太子の座を獲得するまでの期間限定の婚約。その間にクララは城で思う存分運命の出会いを探せば良いと言うのだ。  クララは今日も、運命の出会いと婚約破棄を目指して邁進する。

お兄様、冷血貴公子じゃなかったんですか?~7歳から始める第二の聖女人生~

みつまめ つぼみ
ファンタジー
 17歳で偽りの聖女として処刑された記憶を持つ7歳の女の子が、今度こそ世界を救うためにエルメーテ公爵家に引き取られて人生をやり直します。  記憶では冷血貴公子と呼ばれていた公爵令息は、義妹である主人公一筋。  そんな義兄に戸惑いながらも甘える日々。 「お兄様? シスコンもほどほどにしてくださいね?」  恋愛ポンコツと冷血貴公子の、コミカルでシリアスな救世物語開幕!

【完結】神から貰ったスキルが強すぎなので、異世界で楽しく生活します!

桜もふ
恋愛
神の『ある行動』のせいで死んだらしい。私の人生を奪った神様に便利なスキルを貰い、転生した異世界で使えるチートの魔法が強すぎて楽しくて便利なの。でもね、ここは異世界。地球のように安全で自由な世界ではない、魔物やモンスターが襲って来る危険な世界……。 「生きたければ魔物やモンスターを倒せ!!」倒さなければ自分が死ぬ世界だからだ。 異世界で過ごす中で仲間ができ、時には可愛がられながら魔物を倒し、食料確保をし、この世界での生活を楽しく生き抜いて行こうと思います。 初めはファンタジー要素が多いが、中盤あたりから恋愛に入ります!!

取り巻き令嬢Aは覚醒いたしましたので

モンドール
恋愛
揶揄うような微笑みで少女を見つめる貴公子。それに向き合うのは、可憐さの中に少々気の強さを秘めた美少女。 貴公子の周りに集う取り巻きの令嬢たち。 ──まるでロマンス小説のワンシーンのようだわ。 ……え、もしかして、わたくしはかませ犬にもなれない取り巻き!? 公爵令嬢アリシアは、初恋の人の取り巻きA卒業を決意した。 (『小説家になろう』にも同一名義で投稿しています。)

ご褒美人生~転生した私の溺愛な?日常~

紅子
恋愛
魂の修行を終えた私は、ご褒美に神様から丈夫な身体をもらい最後の転生しました。公爵令嬢に生まれ落ち、素敵な仮婚約者もできました。家族や仮婚約者から溺愛されて、幸せです。ですけど、神様。私、お願いしましたよね?寿命をベッドの上で迎えるような普通の目立たない人生を送りたいと。やりすぎですよ💢神様。 毎週火・金曜日00:00に更新します。→完結済みです。毎日更新に変更します。 R15は、念のため。 自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)

妹に全てを奪われた令嬢は第二の人生を満喫することにしました。

バナナマヨネーズ
恋愛
四大公爵家の一つ。アックァーノ公爵家に生まれたイシュミールは双子の妹であるイシュタルに慕われていたが、何故か両親と使用人たちに冷遇されていた。 瓜二つである妹のイシュタルは、それに比べて大切にされていた。 そんなある日、イシュミールは第三王子との婚約が決まった。 その時から、イシュミールの人生は最高の瞬間を経て、最悪な結末へと緩やかに向かうことになった。 そして……。 本編全79話 番外編全34話 ※小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。

偽装婚約しませんか!?

仲室日月奈
恋愛
お互いの利害が一致したことで、ローレンス王子の婚約者役を引き受けることになったヴィオラ。二人は帝国の皇女を欺くため、熱愛中の婚約者を演じる。期間限定の婚約は、ローレンスに執着する皇女が諦めるまで。 素に戻ると口調が乱れる田舎令嬢×偽装婚約の見返りにお菓子を要求されて困惑する王子の、恋が実るまでの話。

処理中です...