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まさかっ!?
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シオンの声が響いた。
ちょうど皇王の威圧的な空気で貴族達が静まり返っていたためよく響く形となった。
「…………イージス子爵家の令嬢シオンよ。そのような顔をしないで欲しい。少なくとも守護精霊アリエル様の事だけは公開しない訳にはいかないのだ」
皇王も苦虫を噛み締めたような顔で言った。
「そなたの望み全ては叶えられない。しかし出来るだけ期待に沿う形にすると約束しよう」
皇王ルークは、宰相と一緒に並んでいたアルトに目をやった。
「皆様!いったいなんの話かわからない人達が多いので私から説明させて頂きます!このイージス子爵の長女シオン令嬢は、守護精霊アリエル様に認められた『愛し子』なのです!その証拠に洗礼の儀式の時に、元教皇ワイズ様が立会の元で、守護精霊アリエル様が顕現されました」
ざわざわ!
ざわざわ!
「失礼します!本当に守護精霊アリエル様が現れたのですか!?」
「公式記録では約100年ほどは現れた記録はありませんな。元教皇ワイズ様など複数目撃しておられる」
貴族の問にあらかじめ調べてあった記録を宰相が答えた。
「証拠はあるのですか!」
この言葉を待っていたかのように、皇王は右手を上げて嵌められた精霊の指輪を見せた。
「シオン令嬢、手をかざして欲しい」
シオンは渋々手を上げた。
すると、皇王と同じ指輪が輝きを放った。
!?
「バカなっ!あれは国宝の精霊の指輪だと!?」
「精霊の指輪が2つ!?」
貴族達から様々な言葉が飛び交った。
「これが証拠である!守護精霊アリエル様が顕現され、シオン令嬢に精霊の指輪を授けたのだ!」
謁見の間に集まった貴族達は驚愕した顔でシオンに視線を向けていた。
その中で、1人の貴族が質問をした。
「失礼致します。どうして守護精霊アリエル様はそこの令嬢に精霊の指輪を授けたのでしょうか?」
そう、それを説明するにはシオン皇后の魂が転生した事を公開しなければならない。
それはシオンが最も危惧していた事であった。
「簡単な話だ。シオン令嬢の清らかな魂を守護精霊アリエル様が気に入り、『精霊の愛し子』にしたのだ」
!?
極稀に偉大な神様の寵愛を受ける者の事を『愛し子』と呼ぶ事がある。
多くの貴族達は認める事は悔しいが納得した。
皇王は玉座から立つとシオンの側まで歩いて行った。
コソッ
「ルー君、覚えてなさいよ」
!?
「…………これには理由があるのです。見てて下さい」
ルー君とは家族内での呼び名である。
皇王は驚いた顔をしたが、シオンの手を取り精霊の指輪を重ねた。
すると2つの指輪が共鳴する様に眩い光を放ちだした。
「こ、これはっ!?」
シオンも何が起こっているのかわからず、戸惑うのだった。
バンッ!!!
眩しい光に目を閉じる瞬間に、ドアが開き先王カイルとワイズ様が入ってきたのが見えた。
ちょうど皇王の威圧的な空気で貴族達が静まり返っていたためよく響く形となった。
「…………イージス子爵家の令嬢シオンよ。そのような顔をしないで欲しい。少なくとも守護精霊アリエル様の事だけは公開しない訳にはいかないのだ」
皇王も苦虫を噛み締めたような顔で言った。
「そなたの望み全ては叶えられない。しかし出来るだけ期待に沿う形にすると約束しよう」
皇王ルークは、宰相と一緒に並んでいたアルトに目をやった。
「皆様!いったいなんの話かわからない人達が多いので私から説明させて頂きます!このイージス子爵の長女シオン令嬢は、守護精霊アリエル様に認められた『愛し子』なのです!その証拠に洗礼の儀式の時に、元教皇ワイズ様が立会の元で、守護精霊アリエル様が顕現されました」
ざわざわ!
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「失礼します!本当に守護精霊アリエル様が現れたのですか!?」
「公式記録では約100年ほどは現れた記録はありませんな。元教皇ワイズ様など複数目撃しておられる」
貴族の問にあらかじめ調べてあった記録を宰相が答えた。
「証拠はあるのですか!」
この言葉を待っていたかのように、皇王は右手を上げて嵌められた精霊の指輪を見せた。
「シオン令嬢、手をかざして欲しい」
シオンは渋々手を上げた。
すると、皇王と同じ指輪が輝きを放った。
!?
「バカなっ!あれは国宝の精霊の指輪だと!?」
「精霊の指輪が2つ!?」
貴族達から様々な言葉が飛び交った。
「これが証拠である!守護精霊アリエル様が顕現され、シオン令嬢に精霊の指輪を授けたのだ!」
謁見の間に集まった貴族達は驚愕した顔でシオンに視線を向けていた。
その中で、1人の貴族が質問をした。
「失礼致します。どうして守護精霊アリエル様はそこの令嬢に精霊の指輪を授けたのでしょうか?」
そう、それを説明するにはシオン皇后の魂が転生した事を公開しなければならない。
それはシオンが最も危惧していた事であった。
「簡単な話だ。シオン令嬢の清らかな魂を守護精霊アリエル様が気に入り、『精霊の愛し子』にしたのだ」
!?
極稀に偉大な神様の寵愛を受ける者の事を『愛し子』と呼ぶ事がある。
多くの貴族達は認める事は悔しいが納得した。
皇王は玉座から立つとシオンの側まで歩いて行った。
コソッ
「ルー君、覚えてなさいよ」
!?
「…………これには理由があるのです。見てて下さい」
ルー君とは家族内での呼び名である。
皇王は驚いた顔をしたが、シオンの手を取り精霊の指輪を重ねた。
すると2つの指輪が共鳴する様に眩い光を放ちだした。
「こ、これはっ!?」
シオンも何が起こっているのかわからず、戸惑うのだった。
バンッ!!!
眩しい光に目を閉じる瞬間に、ドアが開き先王カイルとワイズ様が入ってきたのが見えた。
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