大幅に遅れていた援軍・・・。
　絶対、魔王軍が後方攪乱でやった遅滞戦術だ。
　援軍と言っても補給物資が満載とは限らないしなぁ。
　兵がさらに三万上乗せだから補給上の負担を増大させているよな。

　岩の魔物、ゴーレムか。
　ウッド君じゃないのな。

　騎馬を止める方策は長篠設楽ヶ原の合戦の様な馬防柵と三千丁の鉄砲が効果的であるが・・・。
　魔王軍と人種連合の戦いは完全に野戦だからなぁ。馬防柵を急遽構築する暇もないだろうな。
　野戦築城（馬防柵、空堀など）もせず純粋な野戦でとなると騎馬の跳梁は悩みの種だろうな。

　シオン、大丈夫か？
　人種連合は集団戦術から散兵戦術へシフトを考えているぞ。
　明らかに飛び道具対策だ。

　魔大陸侵攻か。
　国民的ＳＦ小説に出てくる「帝国領侵攻」や「アムリッツァ会戦」並に大失敗するフラグが立ちまくりなのだが。

　陸続きの国の攻略ならば古典的な歩兵、騎兵を中心にした人海戦術でなんとかなるだろうが、大陸間となると話が複雑になってくるだろうな。
　孫子の兵法書を持ち出すまでも無く、渡海・渡河作戦は高度な戦略・戦術が求められるのは言うまでも無いだろう。
　輸送船団の安全な航行をするため、最低限、制海権を握らないとならないし、沿岸部からの援護射撃の有無で状況が変わる。
　自軍を万全にするのはもちろんだが、敵が同様の手段で打って出てきた際の対策だって打っておかなくてはならない。
　この世界の科学技術水準がどれほどかわからないが、航空機が存在すれば制空権を握れるし、近接航空支援も期待できる。潜水艦の存在もあるならば、文字どおり作戦計画は三次元の立体的な戦術で考えなくてはならないのだが、人種サイドはお気楽にもそんなことは考えていないだろうな。
　バックドアを仕込まれている時点で詰みかもな。

＞意外とハイテクなのです♪
　そうか。それは良かった・・・。

　アルファポリスの売れっ子作家・柳内たくみの小説「ゲート」に登場する門みたいに単純明快な建造物で双方向通行かと思ったよ・・・。
　もし、そうだったら、自衛隊の銀座駐屯地とアルヌス駐屯地みたいなのが必要になるしなー。

　通行制限機能付きの門ならシオンのやりたい放題だわな。

　人種国家が厳重な検問敷いても、転移門というバックドアを仕掛けられたらどうにもならないよな。
　いかにも「門」という感じの建造物でないかぎり、気付かれることはないしな。
　魔術に精通する人間に門の存在を感づかれ、逆侵攻されなければいいが。

　長方形の鏡・・・。
　通し番号と「SOUND ONLY」と表示されていないだろうな。
　カエデの葉の特務機関の秘密会議室みたいに。
　魔大陸からの使者は「使徒」かな？

　隕石か。
　直系一メートルの物体が秒速数キロで自由落下すると威力は広島型原爆の何倍にもなるという話をどこかの本で読んだことがある。
　今回の隕石群がどのぐらいの規模と速度かは本文からうかがい知れないが、キノコ雲が立ち上ったという表現があるから最低限、広島型か長崎型の原爆並みの威力はあるんだろうなぁ。衝撃波も加われば惑星全体に何らかの被害が出ているかも知れないな。
　質量兵器は広範囲制圧の兵器中で凶悪さは群を抜いている・・・。宇宙世紀なアニメでやらかしたコロニー落としはいい例で、オーストラリア大陸の東岸の地形を変えたし。
　シオンは一応、現代の科学技術の知識はあるだろうから、我を忘れた時に質量兵器以上の凶悪兵器、燃料気化爆弾（FAEB）やクラスター爆弾、劣化ウラン弾を持ち出さないように周囲が全力で止めにかからないといけないな。
　特にデカひよこの出番がありそうだ。

＞可愛い姿を見て怖がる
　前世と現世の文化的、美的感覚の乖離だろうな。
　平安時代のブスが現代では美人の部類に含まれるのと同じ感覚だろう。

　シオン、偏見が過ぎるぞ。
　「人がゴミ～」なんて台詞を真顔で言う奴はムスカしかいねぇよ。
　地球上にいるリアルな独裁者な方々でも羞恥心ぐらい持ち合わせているから、厨二的発言は絶対にしねー。
　半島北部在住の覇気ヘアーの刈りあげデブな人も言わないだろうな。