悪女と言われた令嬢は隣国の王妃の座をお金で買う!

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決着!(そして死が確定ルートへ)

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実力は落ちるとはいえ、裏稼業の暗殺者達30人にはそれなりの手練れだった。

「死ねっーーーー!!!!!」
「よくもオレの組織を潰してくれたな!」
「ここで全員殺してやる!!!」

逆恨みも甚だしいが、今まで殺された人達の気持ちを考えた事があるのだろうか?

「アキ、ハル、秋桜、こいつらには慈悲はありません。懲らしめるのではなく、成敗しなさい!」

「「かしこまりました!」」

(某)暴れん◯◯◯のテーマソングが流れてきた。

3人は敵の暗殺者をバッサバッサと斬り殺していった。シオンも負けずに、ゼノンに背を預けてバッサリと斬り伏せていく!

「あまりシオンの手を血で染めて欲しくないのだがな?」

ザシュ!と敵斬り伏せながら言った。

「あら?私だって好きで殺している訳ではないわよ?でも、こいつらは金で多くの命を奪った。慈悲はないわ!」

やれやれと言った感じでゼノンはシオンを守りながら戦った。意外にゼファー伯爵もなかなかの腕前のようでブルーネット公爵と連携して暗殺者を倒していた。無論、秋桜にフォローは頼んでいるけどね。

「おっと、敵の武器に毒が塗られているわね。みんな気を付けて!」

「「はいっ!」」

シュン!シュン!と、ハルとアキは小刀で敵を斬りり倒して、秋桜が大ジャンプをして逃げ出しそうな敵の逃走を防ぎつつ倒した。

シュッ!
秋桜が【風車】を投げてゼファー伯爵を襲おうとしていた敵の手に突き刺さった。

「ぐわっ!?」

!?

「はっ!!!」
ザシュとゼファー伯爵はその隙に倒した。
戦闘中の為に軽く頭を下げて、そのまま戦闘に別の加わった。

流石は秋桜ね。
周囲の気配りが素晴らしいわ。

それからしばらくして、周囲にはメイゲン伯爵のみになっていた。

「後は貴方だけね?」
「く、クソッ!?どうしてこんな事に………」

ワナワナと自分の負けを認めたくないみたいで震えていた。

「ここまでよ!今まで帝国を裏で操り私腹を肥やしていたツケを払うがいいわ!」

シオンが一歩前に進んだ所で、メイゲン伯爵は懐から何を取り出した。

「ただでは………ただでは死なん!貴様も道連れにしてやる!!!」

メイゲン伯爵は取り出したものを高々に掲げて叫んだ。

「あれは爆弾!?」
「ハハハハッ!!!そうだ!魔石を溶かして純度を限りなく上げた魔導爆弾だ!この大きさでもこの街ぐらいは吹き飛ぶ威力だっ!!!!」

マジで!?
シオンも含めてメンバー全員が驚愕の表情をした。

「幸いにも、帝国の重鎮が揃っているではないか!全員死ねば、これで帝国の中枢はガタガタになる。宰相がいないのは残念だが、もう歳だ。これを期に北の国から攻め込まれて滅びるがいい!!!!!」

メイゲン伯爵は叫びながら起爆ボタンを押した────が、


「メイゲン伯爵よ。オレがいる事を忘れたか?」

ゼノン皇帝が手を前に出して魔法を放っていた。メイゲン伯爵の腕ごと爆弾を凍らせてしまった。

「グオォォォォォ!!!!!」

メイゲン伯爵は痛みと冷たさで苦悶の声を上げた。

「今よ!ハル、アキ!成敗!!!!」


「「はっ!!!」」

バシュッ!!!
さらにバシュッ!!!

ハルが一刀した後、アキが二太刀浴びせてメイゲン伯爵を倒した。

「ぐっ、無念…………」
バタンッ

「終わったのね?ゼノンありがとう」

メイゲン伯爵が倒れたのを見届けてからシオンは御礼を言った。

「いや、咄嗟の事だったからな。みんな無事でよかった」
「流石にヒヤッとしたけどね」

決着が着いたので入口から帝国兵が戦後処理の為に入ってきた。

「ご無事でしたか!?」
「ああ、他に隠れているヤツいないか徹底に探せ!それと屋敷にはメイゲン伯爵の不正の書類などあるはずだ。それも探せ!」

「はっ!了解しました!!!」

そこにシオンが手招きした。

「うちの人材を貸すわ。隠し部屋とか秘密の金庫とか探すの得意だし」
「助かるよ。数日、滞在してここの実態を調べておくか」

余り長く帝都を空けておけないしね。
こうして帝国の事件は一段落着いたのだった。













少し前に時間は遡り、とある場所にて────

「あらあら?おかしいわねぇ~~?私が帰った後にシオンが西部に視察に向かって、襲われたと言う情報は1週間も前に掴んでいるのだけれど………どうしてそちらは1週間も経ってからやってきたのかしら?遅すぎるのではなくて?」

ゴゴゴゴッ!!!!

絶対零度の気配を放つ裏ボスが動き出そうとしていた。
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