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集会という名の戦い!
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シオンを襲撃した敵が掃討された頃───
帝都でも多くの令嬢や夫人達が大規模なお茶会という名の『集会』を開いていた。
「それでシオン様のお加減は如何なのですか!?」
とある高位貴族のツテを使い、帝都の屋敷を使わせてもらい、集まった多くの女性達が心配している事を尋ねた。
「先ほどようやく新しい情報が入りました。シオン様は無事でございます。大きな怪我もなく心配はないそうです。ただ………」
そこで少し溜めを作ってから言った。
「暗殺者に襲われた時、魔法をお使いになり数日間目が覚めなかったのは事実のようです。本来はしっかりと意識を集中して使えば問題ないそうですが、緊急時のため予備動作もなく魔法を使われたために、精神に負荷がかかり、しばらく意識不明となられたそうです」
「本当にお身体は大丈夫なのでしょうか?」
心配そうに尋ねる令嬢に司会者は言った。
「私も実際に会って確かめるまでは、わかりませんが、この報告書ではすでに目が覚められて、食事も取れる状態にまで回復されているそうです」
そこまで聞いて多くの者がホッとした。
「シオン様は今どこにいらっしゃるのですか?」
「申し訳ございません。それについては秘密とさせて頂きます。まだ襲撃した者が捕まっておりませんので。そもそも、私も居場所を教えられてはいないのです」
ふむ?
多くの令嬢が考え込んだ。
「すでに東部、中央、南部から精鋭部隊が集結して襲撃者を捜索しています。西部にいる、もと元帥のルドルフ卿も私兵と情報を提供して、協力してくれてます。ただ気になる事が一つ……」
別の夫人が挙手をして答えた。
「それは北部が協力してないと言うことでしょうか?」
「その通りです。各地域で一丸となってシオン様を襲った犯人を捜索しているのに北部だけが協力しないのです。まぁ、理由はあるのでしょうが」
そこで今まで沈黙していた別の司会者がお伝えした。
「皆様にこの場を借りてご報告があります。私、セラ・ラビットは、ラビット侯爵家の総意で、王妃候補を辞退する事をお伝え致します。すでに皇帝陛下及びシオン様にはお伝えしております。表向きはこの1年間を通して、王妃候補として政策に関わりますが、私はシオン様が王妃になる事に、全面的に協力することを宣言致します!」
そう、ここは帝都にあるラビット侯爵家の別宅であったのだ。
ゼファー伯爵家のルナーリアが協力を要請し、多くの貴族令嬢や夫人を集めて貰ったのである。
「では私も失礼してお伝え致します。私のブルーネット公爵家も王妃候補を辞退して、シオン様が王妃になる事に協力致します。ラビット侯爵家と合わせて、皇帝陛下に報告済みでございますわ」
!?
残っている王妃候補4人の内、2人が辞退!?
しかも協力する体制とは、残る敵は───
「まさかっ!?」
ガタッと察しの良い令嬢が複数人、席を立った。
「まだ証拠はありません。滅多な事は言わないようにしてください。今回の集会はシオン様の安否確認だけの為に開いた訳ではありません。北部にツテを持ち、何かしらの情報を持っている方がいないかと思いお呼びしたのです」
なるほど。
何かしら暗殺者などを雇う人物がいるとすればバーネット・メイゲン伯爵令嬢しかいないと言う訳ですか………
それから様々な意見が出された。
メイゲン伯爵家は、お金さえ出せば、御禁制の品でも検問を通して輸入する。
少し前に大量の武器類を仕入れた噂がある。
(ヴァイス侯爵の件)
同じくお金さえ出せば、怪しい人物でも入国出国させる。
金に意地汚い。
しかし大半は灰色に近い事実ではあるが、証拠がない。それだけでは決め手に掛ける。
そんな時、北部と領地が隣接している貴族から、小さな声で発言があった。
「ここでの発言は内部告発として、発言者の地位と誇りと身の安全を守ると宣言します。多少の罪の告白も罪には問いません」
ブルーネット公爵家とラビット侯爵、ゼファー伯爵家の連盟で宣言された事で、情報を知っている者は別室で話をする事になった。
帝都でも多くの令嬢や夫人達が大規模なお茶会という名の『集会』を開いていた。
「それでシオン様のお加減は如何なのですか!?」
とある高位貴族のツテを使い、帝都の屋敷を使わせてもらい、集まった多くの女性達が心配している事を尋ねた。
「先ほどようやく新しい情報が入りました。シオン様は無事でございます。大きな怪我もなく心配はないそうです。ただ………」
そこで少し溜めを作ってから言った。
「暗殺者に襲われた時、魔法をお使いになり数日間目が覚めなかったのは事実のようです。本来はしっかりと意識を集中して使えば問題ないそうですが、緊急時のため予備動作もなく魔法を使われたために、精神に負荷がかかり、しばらく意識不明となられたそうです」
「本当にお身体は大丈夫なのでしょうか?」
心配そうに尋ねる令嬢に司会者は言った。
「私も実際に会って確かめるまでは、わかりませんが、この報告書ではすでに目が覚められて、食事も取れる状態にまで回復されているそうです」
そこまで聞いて多くの者がホッとした。
「シオン様は今どこにいらっしゃるのですか?」
「申し訳ございません。それについては秘密とさせて頂きます。まだ襲撃した者が捕まっておりませんので。そもそも、私も居場所を教えられてはいないのです」
ふむ?
多くの令嬢が考え込んだ。
「すでに東部、中央、南部から精鋭部隊が集結して襲撃者を捜索しています。西部にいる、もと元帥のルドルフ卿も私兵と情報を提供して、協力してくれてます。ただ気になる事が一つ……」
別の夫人が挙手をして答えた。
「それは北部が協力してないと言うことでしょうか?」
「その通りです。各地域で一丸となってシオン様を襲った犯人を捜索しているのに北部だけが協力しないのです。まぁ、理由はあるのでしょうが」
そこで今まで沈黙していた別の司会者がお伝えした。
「皆様にこの場を借りてご報告があります。私、セラ・ラビットは、ラビット侯爵家の総意で、王妃候補を辞退する事をお伝え致します。すでに皇帝陛下及びシオン様にはお伝えしております。表向きはこの1年間を通して、王妃候補として政策に関わりますが、私はシオン様が王妃になる事に、全面的に協力することを宣言致します!」
そう、ここは帝都にあるラビット侯爵家の別宅であったのだ。
ゼファー伯爵家のルナーリアが協力を要請し、多くの貴族令嬢や夫人を集めて貰ったのである。
「では私も失礼してお伝え致します。私のブルーネット公爵家も王妃候補を辞退して、シオン様が王妃になる事に協力致します。ラビット侯爵家と合わせて、皇帝陛下に報告済みでございますわ」
!?
残っている王妃候補4人の内、2人が辞退!?
しかも協力する体制とは、残る敵は───
「まさかっ!?」
ガタッと察しの良い令嬢が複数人、席を立った。
「まだ証拠はありません。滅多な事は言わないようにしてください。今回の集会はシオン様の安否確認だけの為に開いた訳ではありません。北部にツテを持ち、何かしらの情報を持っている方がいないかと思いお呼びしたのです」
なるほど。
何かしら暗殺者などを雇う人物がいるとすればバーネット・メイゲン伯爵令嬢しかいないと言う訳ですか………
それから様々な意見が出された。
メイゲン伯爵家は、お金さえ出せば、御禁制の品でも検問を通して輸入する。
少し前に大量の武器類を仕入れた噂がある。
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同じくお金さえ出せば、怪しい人物でも入国出国させる。
金に意地汚い。
しかし大半は灰色に近い事実ではあるが、証拠がない。それだけでは決め手に掛ける。
そんな時、北部と領地が隣接している貴族から、小さな声で発言があった。
「ここでの発言は内部告発として、発言者の地位と誇りと身の安全を守ると宣言します。多少の罪の告白も罪には問いません」
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