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天罰?
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フンフンフンッ♪
シオンは上機嫌でサッササと鉛筆で下絵を描いていた。
「ねぇ、シオン。メリッサが呼んでるよ?」
久々に登場したこの小説のマスコットキャラのフィーネが飛んできた。
実はフィーネも着いてきており、一緒に暮らしているのである。
「うん?どこにいるの?」
「寮の外にある中庭のベンチでライトとジークと一緒に待っているの。男子は女子寮に入れないからね」
うーん!とシオンは背伸びをして身体をほぐした。
「ちょうど休憩しようと思ってたし、行ってみますか!」
シオンは何も考えずに一階降りて行った。
「はぁ~あのポンコツ姫、自分の価値を理解して欲しいわね」
フィーネは、そう呟くと後を付いていった。
一階に降りて、外に出ると生徒達が寛げる中庭にベンチが置いてあり、メリッサ達がいた。
何故かリリィと兄達もいたが…………
「みんなどうしたの?こんな所に集まって?」
そう言うと、メリッサが兄達を見て頷いた。
???
どうしたんだろう?とシオンは頚を傾げたが──
いきなりメリッサに頬っぺたをつねられました。
「イタタタタッ!?にゃにすんにょ!」
メリッサは笑顔で言いました。
「うふふふ♪シオンのせいで、今日はどれだけ肝を冷やしたと思っているのかしら?クラスメイト達から殺気をぶつけられるわ、巻き添えで攻撃を受けるわ、大変だったのよーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
最後の方はメリッサの心の叫びだった。
!?
「何があったの!?」
かくかくしかじかへむへむという事情で…………
ガミガミッとシオンはお説教を受けました。
「あぅぅ………まさかそんな事になるなんて思ってなかったのよ………」
涙目で項垂れるシオンを余所に、ジーク達は呆れていた。
「まぁ、確かにここまでの人気とは思わなかったな。冗談で言ったつもりが本気の攻防戦になるとは…………あれは参ったよ」
「まったくだな。私達はシオンの側に居すぎてマヒしていたが、この国でのシオンの人気は王族を超えているよ」
そう話している二人にメリッサはジトーと睨んだ。
「二人とも!そんなことを言って私を見捨てたじゃないですか!酷いですよ!?」
うん、メリッサの言うことは正しい。
「だから、助け船を出したじゃないか?」
「厄介事を押し付けたくせに!?」
ムキーとなるメリッサをルーク兄がなだめて言った。
「シオン、インスピレーションが沸いたのはいいが、授業にはきちんと出るようにな。今回はお前が悪い!」
「ちゃんと反省して、明日はクラスメイトに謝るんだよ?」
普段はシオンに甘い兄達だが、シオンに非がある場合はちゃんと叱るのだった。
「はい。わかりました」
叱られてトボトボと部屋に帰っていくシオンは、一階の食堂で呼び止められた。
「あの、シオン様ですか!?」
うん?何だろう?
「うん、そうだけど何かしら?」
「わ、私はシオン様のファンなんです!握手してもらえますか?」
それくらいならいいよね♪
「はい、これでいいかな?」
「はわわわっ!感激です!これからも頑張って下さい!」
女の子はそういって駆け足で逃げて行った。
「ありがとー!」
そしてシオンも部屋に戻ろうとした所………
「わ、私もシオン様のファンなんです!握手をお願いします!」
「私も!」
「私もお願いします!?」
食堂にいた女子生徒達が押し掛けてきた。
何?何?何!????
ドドドドドッ!!!!!
と、押し掛ける女子生徒達に、あわわわわわわっ!!!!!と、揉みくちゃにされるシオンが居るのだった。
これが因果応報である。
シオンは上機嫌でサッササと鉛筆で下絵を描いていた。
「ねぇ、シオン。メリッサが呼んでるよ?」
久々に登場したこの小説のマスコットキャラのフィーネが飛んできた。
実はフィーネも着いてきており、一緒に暮らしているのである。
「うん?どこにいるの?」
「寮の外にある中庭のベンチでライトとジークと一緒に待っているの。男子は女子寮に入れないからね」
うーん!とシオンは背伸びをして身体をほぐした。
「ちょうど休憩しようと思ってたし、行ってみますか!」
シオンは何も考えずに一階降りて行った。
「はぁ~あのポンコツ姫、自分の価値を理解して欲しいわね」
フィーネは、そう呟くと後を付いていった。
一階に降りて、外に出ると生徒達が寛げる中庭にベンチが置いてあり、メリッサ達がいた。
何故かリリィと兄達もいたが…………
「みんなどうしたの?こんな所に集まって?」
そう言うと、メリッサが兄達を見て頷いた。
???
どうしたんだろう?とシオンは頚を傾げたが──
いきなりメリッサに頬っぺたをつねられました。
「イタタタタッ!?にゃにすんにょ!」
メリッサは笑顔で言いました。
「うふふふ♪シオンのせいで、今日はどれだけ肝を冷やしたと思っているのかしら?クラスメイト達から殺気をぶつけられるわ、巻き添えで攻撃を受けるわ、大変だったのよーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
最後の方はメリッサの心の叫びだった。
!?
「何があったの!?」
かくかくしかじかへむへむという事情で…………
ガミガミッとシオンはお説教を受けました。
「あぅぅ………まさかそんな事になるなんて思ってなかったのよ………」
涙目で項垂れるシオンを余所に、ジーク達は呆れていた。
「まぁ、確かにここまでの人気とは思わなかったな。冗談で言ったつもりが本気の攻防戦になるとは…………あれは参ったよ」
「まったくだな。私達はシオンの側に居すぎてマヒしていたが、この国でのシオンの人気は王族を超えているよ」
そう話している二人にメリッサはジトーと睨んだ。
「二人とも!そんなことを言って私を見捨てたじゃないですか!酷いですよ!?」
うん、メリッサの言うことは正しい。
「だから、助け船を出したじゃないか?」
「厄介事を押し付けたくせに!?」
ムキーとなるメリッサをルーク兄がなだめて言った。
「シオン、インスピレーションが沸いたのはいいが、授業にはきちんと出るようにな。今回はお前が悪い!」
「ちゃんと反省して、明日はクラスメイトに謝るんだよ?」
普段はシオンに甘い兄達だが、シオンに非がある場合はちゃんと叱るのだった。
「はい。わかりました」
叱られてトボトボと部屋に帰っていくシオンは、一階の食堂で呼び止められた。
「あの、シオン様ですか!?」
うん?何だろう?
「うん、そうだけど何かしら?」
「わ、私はシオン様のファンなんです!握手してもらえますか?」
それくらいならいいよね♪
「はい、これでいいかな?」
「はわわわっ!感激です!これからも頑張って下さい!」
女の子はそういって駆け足で逃げて行った。
「ありがとー!」
そしてシオンも部屋に戻ろうとした所………
「わ、私もシオン様のファンなんです!握手をお願いします!」
「私も!」
「私もお願いします!?」
食堂にいた女子生徒達が押し掛けてきた。
何?何?何!????
ドドドドドッ!!!!!
と、押し掛ける女子生徒達に、あわわわわわわっ!!!!!と、揉みくちゃにされるシオンが居るのだった。
これが因果応報である。
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