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涙目ってそそるよね!(Sで無くても)
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私はフレイムハート公爵家令嬢、シオン・クロス・フレイムハートです。この王国に3つしかない公爵家の長女です。下に双子の姉弟で弟と妹がいます。私は父に似て目付きが鋭くつり目で、金髪のサラサラヘアーなのは母譲りで自慢ですが、クルクルとウェブをしても、ほどけてしまうのでストレートにしています。その見た目が、いかにもプライドの高そうな高飛車な令嬢見たいと、初めて会う方は皆さんそう思う見たいです。
見た目は大事ですからね。双子の妹と弟は母親似でとても可愛らしい容姿をしています。弟はもう少し男らしくなりたいと愚痴をこぼしていますが・・・
さて、そんな私の今の状況をお話しましょう(プルプル)
学園の卒業パーティーで現在、私は1人の女性に糾弾されていました。
「シオン様!罪を認めて下さい!」
声高らかに言うのは同じ学年のマリーローズ男爵令嬢様。私は身に覚えのない罪で晒し者になっています(泣)(T-T)
気の弱い私は皆さんの注目の的になっているため、アワアワしています。
「あ、あの・・・私はやって・・ません・・」
一生懸命に吐いた言葉も段々小さくなって、私の言葉をかき消すようにマリー様は続ける。
「言い訳は結構です!私は貴女がやった嫌がらせの罪を認めて謝って欲しいのです!公爵令嬢として恥ずかしくないのですか!?」
マリー様の大きな声に、私の言葉は周りには聞こえません。マリー様が仰るには、私がマリー様の教科書を隠したり、体育の時間に制服を破ったりした見たいです。極め付けには先日、階段から突き落としたと言われました。私は真っ青になりぶるぶる震えています。
「私は下手をすれば大怪我をしたり、もしくは死んでいたかも知れないのです!次期王妃様候補がこんな事をして良いと思っているのですか!私は命の危険を感じたので、この場で貴女の罪を告白します!」
パーティー会場で先ほどまでは、ワキアイアイと楽しい声が響いていたホールは一転、殺伐とした空気に包まれていた。
《?》
皆の前のせいなのか男爵令嬢は強気だ。普通、上位の貴族にこんな強気でいられない。余程、完璧な証拠がないと不敬罪になってしまう。シオン公爵令嬢は泣きながら首を左右に振って、違いますと言っているようだ。・・・さすがに、もう我慢できない!
「そこまで言うのなら証拠はあるのだろうな?学園とはいえ上位貴族を糾弾するのだから間違いでしたでは済まされないぞ?」
突然の第三者の声に視線をそちらに移すと、あいだに入って来てくれた御方は、この国の第一王子で王太子殿下であるリオン・クワット・レインコート様でした。
・・・私の幼馴染です。婚約者でもあります。
「リオン様!」
マリー様は花が咲いたような満面の笑顔で王子に近寄る。
「証拠ならありますわ!顔は見えませんでしたが階段から落ちる時、犯人の服を掴んだんです!その時にボタンが取れて握りました。これです!」
マリー様はリオン王子にボタンを見せる。
「確かに女子生徒の袖のボタンだな」
「そうです!そしてシオン様の袖のボタンが本日ありません!そうそう千切れて無くなるものではないので犯人はシオン様です!」
マリー様はビシッと私に指を突き付ける。
皆さんの視線がまた私に注目し、私は縮こまった。
「ひぃ!?ごめんなさい!ごめんなさい!」
注目に堪えきれず泣きながら謝るシオン公爵令嬢・・・
《可愛い!!!!!!!!!!!!》
会場のみんなの想いが1つになった瞬間だった。あのつり目でプライドの高そうな令嬢の泣きながら謝る姿は一種の【萌え】だった。【萌え】だったのだ!(大事な事なので2回言いました!)
この会場の何人かは確実に【S】に目覚めた事は後日談で。
「あれ?シオン様のボタン付いてますよ?」
誰かが疑問の声を上げた。
本当だ付いてる。マリー令嬢は勘違いでシオン様を糾弾したのか!?許すまじ!!!!!!!!
「そ、そんな馬鹿な!!!!嘘よ!私は確かにシオンから盗ったんだもん!」
会場の全生徒から殺意のこもった眼で見られ慌てるマリー令嬢。・・・公爵令嬢に対して様を付けろ!
「それはどういう事かな?顔は見えなかったと聞いたが・・・今の言葉は盗ったと聞こえたが?」
「い、いえ!そうではなく一瞬見た姿がシオン様に良く似ていたので・・」
慌てて弁解するが、ここにいる者達は既に気付いていた。シオン公爵令嬢を貶める冤罪だと・・シオン令嬢は目に涙を溜めアワアワしている。可愛い!抱きしめたい!もっと泣かせたい!・・・ごほんっ
「さて、そろそろシオン公爵令嬢の無罪を証明しよう。先日と言うと休みに入る前の放課後だな?シオンには犯行は無理だ。」
王子が言うとマリー様が言い返す。
「なぜですか?シオン様は放課後いつも1人で自習室を使っていてアリバイは無いはずです!」
またまた、ビシッっと指を突き付ける。
「ひい!すみません!すみません!」
ああ・・そんなに謝らないでくれ、庇いたくなくなってしまうじゃ無いか
(ずっと見ていたいなー)
「シオンは確かに放課後1人で自習室を使っているがアリバイが無い訳では無いぞ?と、いうか知らないのか?いつも周りに人がいてプライベートな時間が欲しいと言うので、私が気を利かせて自習室を用意したんだぞ?部屋の前にはシオンのファン・・シオンのクラスメート達がシオンの安息を守るため、見張っているからこっそり抜け出す事は出来ない。」
「そ、そんな・・・」
有名な話なのに大方、シオンがいつも1人で自習室を使っているという噂のみ聞いたのだろう。マリー令嬢は高位貴族のご子息ばっかり追いかけているのは有名な話だからな。他の生徒と仲良く交流する機会も無かったのか・・
このままシオンを公衆の目に晒させたくないな。
「さて、マリー男爵令嬢には詳しく話を聞かないといかないな。衛兵!連れていけ!」
パーティー会場の警備の兵士にマリー令嬢を連れて行かせた。
「シオン!大丈夫かい?」
シオンを優しく抱き締める。
「うっく、ひっく、信じてくれてありがとう・・」
涙目ではにかむ彼女に理性が抑えられない!!!!
何!この天使!?周りの目が無ければ襲いたい衝動に駆られる。
王子が顔を紅くして悶え死にそうになっているとは露知らず、周りの生徒もシオンの冤罪が晴れて良かった!ああ・・可愛いなぁ~と安堵の声を掛ける。
「シオン!こんな時になんだが・・正式に俺と結婚してくれませんか?」
「わ、私なんかで良いのですか・・?」
「勿論です。ただ私の前以外では泣かないようにしてくださいね」
私は頬を赤く染めて小さく【はい】と答えた。
その姿に会場のみんなが悶えたのは言うまでもない
ちなみにマリー令嬢が盗ったボタンとは、実は制服のボタンが取れていたのに気付いて予備の制服を着てきただけであったのは秘密です。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
「マリー嬢ありがとう。そして嫌な役を押し付けてすまなかったね」
とある部屋にリオン王子とマリー男爵令嬢がいた。
「本当ですよ。いくら私が隣国に嫁ぐので、いなくなるからと言ってシオン様を糾弾するのは心が痛みましたわ」
「そう言わないでくれ。隣国の王子との仲を取り持ったろう?それに心を痛めたなんて嘘は言わないでくれ・・・最高に気持ち良かっただろう?」
「うふふ、そうですわね。あの泣き顔は堪りませんわ。リオン様が独り占めしたい気持ちが分かります」
そう今回の糾弾は二人が仕組んだものだった。シオン公爵令嬢の心を射止めるためと、泣き顔を間近で見るために・・しかも割合的に泣き顔を見たい方が8割以上を占めるだろう。
「今回の件で卒業生達もシオンを泣かせると俺を含め周りの貴族を敵に廻すと知った筈だ。俺達が王と王妃なっても政敵にはなりにくいだろうな」
特にシオンは庇護欲をそそるから敵を作りにくい。今後は社交界でも大きな派閥を作るだろう。いや、周りが勝手に作っていくだろう。【シオンを守る会】や【見守る会】など・・
「リオン様、シオン様を泣かせるのは、ほどほどにしてくださいね。やり過ぎますと本当に嫌われますわよ?」
「ご忠告どうもありがとう。だが大丈夫だ。その辺りはわきまえている。10年以上見てきたからな」
リオン王子はシオンの泣き顔を思い浮かべ思想する。
「シオン様もお気の毒様・・こんな【ドS】な方に捕まるなんてね」
マリーは今後のシオンの事を思うと同情するのだった。
ー公爵邸にてー
「シオンお姉様!リオン王子にプロポーズされたって本当ですか!?」
リオン王子の思惑も知らずに妹と弟に詰め寄られ涙目でアワアワする公爵令嬢の受難は続くのだった。
おわり
見た目は大事ですからね。双子の妹と弟は母親似でとても可愛らしい容姿をしています。弟はもう少し男らしくなりたいと愚痴をこぼしていますが・・・
さて、そんな私の今の状況をお話しましょう(プルプル)
学園の卒業パーティーで現在、私は1人の女性に糾弾されていました。
「シオン様!罪を認めて下さい!」
声高らかに言うのは同じ学年のマリーローズ男爵令嬢様。私は身に覚えのない罪で晒し者になっています(泣)(T-T)
気の弱い私は皆さんの注目の的になっているため、アワアワしています。
「あ、あの・・・私はやって・・ません・・」
一生懸命に吐いた言葉も段々小さくなって、私の言葉をかき消すようにマリー様は続ける。
「言い訳は結構です!私は貴女がやった嫌がらせの罪を認めて謝って欲しいのです!公爵令嬢として恥ずかしくないのですか!?」
マリー様の大きな声に、私の言葉は周りには聞こえません。マリー様が仰るには、私がマリー様の教科書を隠したり、体育の時間に制服を破ったりした見たいです。極め付けには先日、階段から突き落としたと言われました。私は真っ青になりぶるぶる震えています。
「私は下手をすれば大怪我をしたり、もしくは死んでいたかも知れないのです!次期王妃様候補がこんな事をして良いと思っているのですか!私は命の危険を感じたので、この場で貴女の罪を告白します!」
パーティー会場で先ほどまでは、ワキアイアイと楽しい声が響いていたホールは一転、殺伐とした空気に包まれていた。
《?》
皆の前のせいなのか男爵令嬢は強気だ。普通、上位の貴族にこんな強気でいられない。余程、完璧な証拠がないと不敬罪になってしまう。シオン公爵令嬢は泣きながら首を左右に振って、違いますと言っているようだ。・・・さすがに、もう我慢できない!
「そこまで言うのなら証拠はあるのだろうな?学園とはいえ上位貴族を糾弾するのだから間違いでしたでは済まされないぞ?」
突然の第三者の声に視線をそちらに移すと、あいだに入って来てくれた御方は、この国の第一王子で王太子殿下であるリオン・クワット・レインコート様でした。
・・・私の幼馴染です。婚約者でもあります。
「リオン様!」
マリー様は花が咲いたような満面の笑顔で王子に近寄る。
「証拠ならありますわ!顔は見えませんでしたが階段から落ちる時、犯人の服を掴んだんです!その時にボタンが取れて握りました。これです!」
マリー様はリオン王子にボタンを見せる。
「確かに女子生徒の袖のボタンだな」
「そうです!そしてシオン様の袖のボタンが本日ありません!そうそう千切れて無くなるものではないので犯人はシオン様です!」
マリー様はビシッと私に指を突き付ける。
皆さんの視線がまた私に注目し、私は縮こまった。
「ひぃ!?ごめんなさい!ごめんなさい!」
注目に堪えきれず泣きながら謝るシオン公爵令嬢・・・
《可愛い!!!!!!!!!!!!》
会場のみんなの想いが1つになった瞬間だった。あのつり目でプライドの高そうな令嬢の泣きながら謝る姿は一種の【萌え】だった。【萌え】だったのだ!(大事な事なので2回言いました!)
この会場の何人かは確実に【S】に目覚めた事は後日談で。
「あれ?シオン様のボタン付いてますよ?」
誰かが疑問の声を上げた。
本当だ付いてる。マリー令嬢は勘違いでシオン様を糾弾したのか!?許すまじ!!!!!!!!
「そ、そんな馬鹿な!!!!嘘よ!私は確かにシオンから盗ったんだもん!」
会場の全生徒から殺意のこもった眼で見られ慌てるマリー令嬢。・・・公爵令嬢に対して様を付けろ!
「それはどういう事かな?顔は見えなかったと聞いたが・・・今の言葉は盗ったと聞こえたが?」
「い、いえ!そうではなく一瞬見た姿がシオン様に良く似ていたので・・」
慌てて弁解するが、ここにいる者達は既に気付いていた。シオン公爵令嬢を貶める冤罪だと・・シオン令嬢は目に涙を溜めアワアワしている。可愛い!抱きしめたい!もっと泣かせたい!・・・ごほんっ
「さて、そろそろシオン公爵令嬢の無罪を証明しよう。先日と言うと休みに入る前の放課後だな?シオンには犯行は無理だ。」
王子が言うとマリー様が言い返す。
「なぜですか?シオン様は放課後いつも1人で自習室を使っていてアリバイは無いはずです!」
またまた、ビシッっと指を突き付ける。
「ひい!すみません!すみません!」
ああ・・そんなに謝らないでくれ、庇いたくなくなってしまうじゃ無いか
(ずっと見ていたいなー)
「シオンは確かに放課後1人で自習室を使っているがアリバイが無い訳では無いぞ?と、いうか知らないのか?いつも周りに人がいてプライベートな時間が欲しいと言うので、私が気を利かせて自習室を用意したんだぞ?部屋の前にはシオンのファン・・シオンのクラスメート達がシオンの安息を守るため、見張っているからこっそり抜け出す事は出来ない。」
「そ、そんな・・・」
有名な話なのに大方、シオンがいつも1人で自習室を使っているという噂のみ聞いたのだろう。マリー令嬢は高位貴族のご子息ばっかり追いかけているのは有名な話だからな。他の生徒と仲良く交流する機会も無かったのか・・
このままシオンを公衆の目に晒させたくないな。
「さて、マリー男爵令嬢には詳しく話を聞かないといかないな。衛兵!連れていけ!」
パーティー会場の警備の兵士にマリー令嬢を連れて行かせた。
「シオン!大丈夫かい?」
シオンを優しく抱き締める。
「うっく、ひっく、信じてくれてありがとう・・」
涙目ではにかむ彼女に理性が抑えられない!!!!
何!この天使!?周りの目が無ければ襲いたい衝動に駆られる。
王子が顔を紅くして悶え死にそうになっているとは露知らず、周りの生徒もシオンの冤罪が晴れて良かった!ああ・・可愛いなぁ~と安堵の声を掛ける。
「シオン!こんな時になんだが・・正式に俺と結婚してくれませんか?」
「わ、私なんかで良いのですか・・?」
「勿論です。ただ私の前以外では泣かないようにしてくださいね」
私は頬を赤く染めて小さく【はい】と答えた。
その姿に会場のみんなが悶えたのは言うまでもない
ちなみにマリー令嬢が盗ったボタンとは、実は制服のボタンが取れていたのに気付いて予備の制服を着てきただけであったのは秘密です。
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「マリー嬢ありがとう。そして嫌な役を押し付けてすまなかったね」
とある部屋にリオン王子とマリー男爵令嬢がいた。
「本当ですよ。いくら私が隣国に嫁ぐので、いなくなるからと言ってシオン様を糾弾するのは心が痛みましたわ」
「そう言わないでくれ。隣国の王子との仲を取り持ったろう?それに心を痛めたなんて嘘は言わないでくれ・・・最高に気持ち良かっただろう?」
「うふふ、そうですわね。あの泣き顔は堪りませんわ。リオン様が独り占めしたい気持ちが分かります」
そう今回の糾弾は二人が仕組んだものだった。シオン公爵令嬢の心を射止めるためと、泣き顔を間近で見るために・・しかも割合的に泣き顔を見たい方が8割以上を占めるだろう。
「今回の件で卒業生達もシオンを泣かせると俺を含め周りの貴族を敵に廻すと知った筈だ。俺達が王と王妃なっても政敵にはなりにくいだろうな」
特にシオンは庇護欲をそそるから敵を作りにくい。今後は社交界でも大きな派閥を作るだろう。いや、周りが勝手に作っていくだろう。【シオンを守る会】や【見守る会】など・・
「リオン様、シオン様を泣かせるのは、ほどほどにしてくださいね。やり過ぎますと本当に嫌われますわよ?」
「ご忠告どうもありがとう。だが大丈夫だ。その辺りはわきまえている。10年以上見てきたからな」
リオン王子はシオンの泣き顔を思い浮かべ思想する。
「シオン様もお気の毒様・・こんな【ドS】な方に捕まるなんてね」
マリーは今後のシオンの事を思うと同情するのだった。
ー公爵邸にてー
「シオンお姉様!リオン王子にプロポーズされたって本当ですか!?」
リオン王子の思惑も知らずに妹と弟に詰め寄られ涙目でアワアワする公爵令嬢の受難は続くのだった。
おわり
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