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4章:クロスロード公国
忘れてた………
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魔族の結界に攻撃が通らないのに、シオンは相手を挑発するように嗤った。
「ふふふっ、本当に大丈夫かしら?」
「ふん、強がりを!貴様の攻撃など効かないと言うのに!」
ゾフィーは結界を張り、剣や魔法攻撃を防いでいる。今もなおシオンの剣を結界で防いでいる。それなのにシオンは余裕の表情であった。
「貴女の本来の力は幻術でしょう?こうして囲まれて正面から戦いを挑んだ時点で敗けは決定していたのよ!」
シオンは剣を片手に持ち替えて聖剣を召喚した!
「いでよ!聖剣…………名前なんだっけ?まぁ、いいからでなさい!」
ズルーーーー!!!!
いつも冷静なアークすらガクッとする瞬間であった。
『呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃーーーーん!!!!聖剣リリーでーす♪』
部屋の中で聖剣の能天気な声が響いた。
!?
「ま、まさか!?」
「今さら遅いわよ!」
シオンは鋼の剣を捨てると聖剣を両手に持ち替えて、魔族の結界に聖剣を振るった!
「ほ、本物だと!!!!」
聖剣は結界をバターの様に切り裂き、女魔族ゾフィーをそのまま切り裂いた!
「ぎゃぁぁぁぁぁああああ!!!!!!」
ゾフィーは地面に倒れて動かなくなった。
「おおっ!魔族を倒したぞ!」
「流石は勇者様だ!」
王子とともに駆け付けた信頼のある近衛兵達が称賛の声を上げた。
『ちょっと!私の名前を忘れるってどうなんですか!?』
プンプンと怒る聖剣にシオンは謝った。
「ごめん、ごめん。あなたの存在を忘れたいと思っていたら本当に忘れたのよ♪めんご!」
『ひどっ!そしてかるっ!?』
シオンと聖剣の漫才をしている間に、外の戦況も聞こえてきたのだった。
「…………むぅ」
「アーク殿、どうかしたのか?」
難しい顔をしているアークにカール王子が声を掛けた。
「いや、やけにあっさりと片が付いたなと思ってな?」
「それはシオン殿が聖剣を使ったからでは?通常の武器や魔法では魔族の結界を破壊するのに苦労しましたしね」
「まぁ、確かに………な」
アークは釈然としなかったが、無理矢理納得させて後処理に行くのだった。
・
・
・
・
・
・
「あはははっ!まさか、野良魔族だった私に魔王軍から依頼が来るもんだから暇潰しに受けてみれば、なんて面白い奴らなのかしら♪」
窓の外から宙に浮かびながら見ていた『幻惑のゾフィー』は愉快に笑いながら呟いた。
ゾフィーの能力で、配下の魔物に力の一部を与えて自分自身の分身を作り出していたのだ。
「勇者に聖剣ね。魔王軍はまだ知らない情報のはず………このまま黙っていれば両者の激しい戦いが見れるわね。新しい楽しみが増えたわ♪」
ゾフィーは快楽主義者である。自分が楽しければそれでいいのだ。
こうしてシオンは厄介な相手に目を付けられることになるのだった。
「ふふふっ、本当に大丈夫かしら?」
「ふん、強がりを!貴様の攻撃など効かないと言うのに!」
ゾフィーは結界を張り、剣や魔法攻撃を防いでいる。今もなおシオンの剣を結界で防いでいる。それなのにシオンは余裕の表情であった。
「貴女の本来の力は幻術でしょう?こうして囲まれて正面から戦いを挑んだ時点で敗けは決定していたのよ!」
シオンは剣を片手に持ち替えて聖剣を召喚した!
「いでよ!聖剣…………名前なんだっけ?まぁ、いいからでなさい!」
ズルーーーー!!!!
いつも冷静なアークすらガクッとする瞬間であった。
『呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃーーーーん!!!!聖剣リリーでーす♪』
部屋の中で聖剣の能天気な声が響いた。
!?
「ま、まさか!?」
「今さら遅いわよ!」
シオンは鋼の剣を捨てると聖剣を両手に持ち替えて、魔族の結界に聖剣を振るった!
「ほ、本物だと!!!!」
聖剣は結界をバターの様に切り裂き、女魔族ゾフィーをそのまま切り裂いた!
「ぎゃぁぁぁぁぁああああ!!!!!!」
ゾフィーは地面に倒れて動かなくなった。
「おおっ!魔族を倒したぞ!」
「流石は勇者様だ!」
王子とともに駆け付けた信頼のある近衛兵達が称賛の声を上げた。
『ちょっと!私の名前を忘れるってどうなんですか!?』
プンプンと怒る聖剣にシオンは謝った。
「ごめん、ごめん。あなたの存在を忘れたいと思っていたら本当に忘れたのよ♪めんご!」
『ひどっ!そしてかるっ!?』
シオンと聖剣の漫才をしている間に、外の戦況も聞こえてきたのだった。
「…………むぅ」
「アーク殿、どうかしたのか?」
難しい顔をしているアークにカール王子が声を掛けた。
「いや、やけにあっさりと片が付いたなと思ってな?」
「それはシオン殿が聖剣を使ったからでは?通常の武器や魔法では魔族の結界を破壊するのに苦労しましたしね」
「まぁ、確かに………な」
アークは釈然としなかったが、無理矢理納得させて後処理に行くのだった。
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「あはははっ!まさか、野良魔族だった私に魔王軍から依頼が来るもんだから暇潰しに受けてみれば、なんて面白い奴らなのかしら♪」
窓の外から宙に浮かびながら見ていた『幻惑のゾフィー』は愉快に笑いながら呟いた。
ゾフィーの能力で、配下の魔物に力の一部を与えて自分自身の分身を作り出していたのだ。
「勇者に聖剣ね。魔王軍はまだ知らない情報のはず………このまま黙っていれば両者の激しい戦いが見れるわね。新しい楽しみが増えたわ♪」
ゾフィーは快楽主義者である。自分が楽しければそれでいいのだ。
こうしてシオンは厄介な相手に目を付けられることになるのだった。
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