封印されし聖剣戦記!~幻のアーティファクトを求めて~

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4章:クロスロード公国

予定通りね。

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ガラド老師と騎士団長ドームが魔物と土龍を相手に激しいバトルを繰り広げている時、王城の方でも動きがあった。

蝙蝠の羽根を羽ばたかせて、王城のテラスへと降り立った。

「ウフフフ♪予定通りね。バカな公国の兵士達は慌てて魔物の迎撃に向かったようね。警備が手薄だわ」

謁見の間に繋がるテラスに降り立ち、ガラス窓を開けて中へと入った。

「さてと、確か謁見の間の玉座の後ろにある扉から王族の生活スペースだったかしらね」

女魔族はスタスタッと歩いていくと、突然に辺りに灯りがともされた。

!?

「なに!?」

女魔族は幻影魔法で姿を消していたのだ。それなのに潜入が気付かれたのだ。

「ようやくきたな!魔族よ!!!」

ドドドドッと入口が開いてシオン達が入ってきた。

「どうしてバレたの!?」

明らかに動揺している女魔族に、シオンがドヤ顔で指を突きさして言った。

「ふふふっ、予定通りよ!貴女の陳腐な作戦なんて最初からバレていたのよ!」

さも自分が見破ったかのように言った。実にゲスな奴である。(失礼)

「なんだと!?」

シオンは不敵に笑った。

「貴女が浅知恵で、近隣の山に魔物を集めていた事も、襲ってきた魔物が陽動で、手薄になった警備を掻い潜って王様を拉致、もしくは洗脳して、アーティファクトの場所を聞き出そうとしていたことも、全てお見通しなんだからっ!」

女魔族は唖然とした様子で呆けてしまっていた。

「うそっ…………この私の作戦が筒抜け………だった………?」

思った以上に精神的ダメージが大きかったようだ。

「さて、貴女は完全に包囲されているわ。大人しく観念しなさい!」

ビシッ!と決め台詞を言った。

ボソッ
「………まだよ」
「なんですって?」

突然、女魔族の魔力が高まった!

「この『幻惑のゾフィー』2つ名に掛けて、このまま引き下げれる訳が無いわ!ここにいる奴らを皆殺しにして王様を捕まえれば問題ないわ!」

両手に魔力を溜めて戦闘態勢に入った。

「まずは私の作戦を見破った貴様からだ!」
「えっ?」

シオンは自分が狙われた事で焦るのだった。

「死ねっ!!!!」

ゾフィーからの魔力弾が放たれた!

ドンッ!
ドンッ!

「うぎゃー!!!待って!?待って!?」

慌てて逃げるシオンに、アークが防御結界を張りシオンを守った。

「まったく、調子にのり過ぎだぞ?」

あきれながらシオンを守るアークに、カール王子が風魔法で応戦した。

「切り刻め!風の刄よ!!!」

その言葉通りにゾフィーに風の刄が襲い掛かった!

「ふん、その程度!」

ゾフィーも魔力の結界を作り簡単に防いだ。
しかし─

「結界を張ってる間は攻撃出来ないでしょう!」

シオンが鋼の剣で斬り掛かった!

ガギィーーーーン!!!!

「ふふふっ、強力な魔法すら防ぐ私の結界が貴様程度の剣技で壊れるとでも?」

ゾフィーは嘲るがそれとは別にシオンも不敵に嗤うのであった。







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