封印されし聖剣戦記!~幻のアーティファクトを求めて~

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
52 / 84
4章:クロスロード公国

驚きです!

しおりを挟む
後ろからガルーダ討伐の声を聞いて近付いてきた騎士がいた。

「すまないが、その証明書を見せてくれるか?」

騎士達は兜を被っていたが顔が見える兜だった。だが、後ろからきた騎士はフルフェイスの兜で顔が見えなかった。

指揮官かな?声から『男性』だとわかった。シオンは討伐証明書を騎士に見せた。

「………間違いない。本物の証明書だな。失礼した。君たちの事を伺っても宜しいだろうか?」

シオンは『冒険者』として自己紹介をした。

「なるほど、Cランク冒険者とは思えないな。少なくとも、ガルーダを数人で倒せるならAランク相当の実力がありそうだ。疑ってすまなかったね」
「いえ、最近シャイン王国でも魔王軍の襲撃を受けたばかりです。ピリピリしても仕方がありません」

!?

シオンの言葉にフルフェイスの騎士が尋ねた。

「君達は魔王軍と戦ったのか?」
「まぁ、ほとんど見ているだけでしたが………」

シオンは当時の事を思いだし俯いた。

「………どうやら君達には聞かないといけないことがあるようだ。どうだろう?クロスロード公国の王城にて詳しく聞かせて貰えないだろうか?」
「ええ、構いません。ってか、シャイン王国国王様から書簡を預かっているのでちょうど良かったです」

「国王直々の書簡まで預けられるとは余程信用されているか、実力があるのだな」

騎士はフルフェイスの兜を脱いだ。

「ちょうど良かったのはこちらもだ。私はクロスロード公国第一王子のカールスバーグ・クロスロードだ。カールと呼んでくれ」

「「「クロスロードの王子様!!!!?」」」

今度はシオン達が驚く番であった。

「えっと………どうして王子様が騎士として見廻りを?」
「うちの家訓だな。元々私の祖先は勇者パーティーの一員だったというだけで、平民だったんだ。だから当時は風当たりが強くてね。自ら戦場に赴いて力を示す必要があったんだ。それが今に続くって訳だよ」

う~む………意外とクレイジーな家系なのかも知れない。

「ちなみに勇者パーティーでどの役職の方だったんですか?」
「うん?うちの祖先は『魔法使い』だったそうだよ。だから回復魔法は使えないんだ。ははは!」

魔法使いか………普通なら攻守に優れた『賢者』の方が必要とされるのに、魔法使いで最後まで戦ったのなら相当な実力がないと、認められないよね。

シオンは失礼にも王子をマジマジと見詰めてしまった。

「なにか気になるかい?」
「あっ、失礼しました!」

シオンが謝ると王子はすぐに指示を出した。

「私はこの商隊と共に王都へ戻る。半数はこのまま巡回を頼むぞ!

「「「はっ!了解しました!」」」

よく訓練されているようで、騎士達は王子に敬礼をして別れるのだった。
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

処理中です...