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4章:クロスロード公国
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シオン達は都市郊外にある村に行った。すると、村長を初め村の誰もルビーの事を覚えていなかった。
「………これで都市の呪いは解放されました。盗賊や魔物が住み着かないよう、王国から支援を送りますので、都市の復興をお願い致します」
少し釈然としないが、せめて勇敢に戦い滅んだ都市を復興させてあげたかった。村長さんは涙を流してお礼を言ってくれました。そして、シオン達は急いで王都へ戻るのでした。
また裏口から王城へ入ると、また国王様と元国王様の二人が待っていました。
「シオン、無事に火のアーティファクトを手に入れる事ができたようだね。せめて情報を集めようと思ったけど、都市に入れなくて君達の有益な情報を得られず申し訳なかった」
「いいえっ!その気持ちだけで十分です!」それより、大公バランさんの遺留品です」
大公が使っていた魔剣スルトを差し出した。
「これは…………」
元国王様は魔剣を触りながら都市で起こった事を尋ねた。シオン達はできる限り詳しく伝えるのだった。
「そうか、そんなことが…………」
元国王様のグランハルト様は魔剣をグレンに差し出した。
「これは君が使いたまえ。我が弟の形見は火の……いや、紅蓮のアーティファクトの守護者に使ってもらった方がいいだろう」
「い、いいんですか?」
遠慮がちにグレンは聞き返す。
「うむ、我が弟の魂を連れて行って欲しい」
わかりましたとグレンは恐縮しながら受け取った。
「それで、次のアーティファクトだが、隣国クロスロード公国にあるらしい事がわかった。隣国の国王とは友人関係でもあるから紹介状を書いておくよ」
「ありがとうございます!」
国王様は少し険しい顔になって説明を続けた。
「さて、君達も気付いたと思うが、この旅は仲間を探す為でもある。アーティファクトの守護者は必ず近くにいる。本人が自覚していない場合がほとんどらしいが、守護者とアーティファクトの両方を見つけなければならない。そして、それには試練が付きまとう」
「あ、私もそれは感じました。勇者ってより守護者とアーティファクトの試練って感じですよね?」
「そうだ。いかに守護者でもアーティファクトに相応しいか試されるのだ。代々アーティファクトを護っている一族も居れば、グレン君みたいに知らずに惹かれ合う場合もある。これからも注意して旅を続けて欲しい」
シオンは力強く頷くのだった。
その後、シオン達は王城の客室で泊まる事になりテンションが上がっていた。
「やった♪美味しい王城の料理も楽しみね!」
「シオン、品よく食べろよ?」
「その言葉はお返しするわよ」
騒がしいシオン達が出ていくと元国王は深いため息をついた。
「ふぅ~、まさか仮の姿とはいえ、弟の娘に会えるとは心底驚いたわい」
「ええ、お相手したことはありませんが、肖像画の叔父上に似てましたね」
「しかし、これでより魔王軍を許せんな。アイラの考案した兵士達の力の底上げは実を結んで、ここ10年で兵士達の実力は格段に上がった。100年前に比べて質の良い武具の量産も成功した。だが、まだ魔将軍と戦うには足りぬ!」
無念の中で死んだ弟バランを想い、怒りを滲ませる元国王だった。
「………これで都市の呪いは解放されました。盗賊や魔物が住み着かないよう、王国から支援を送りますので、都市の復興をお願い致します」
少し釈然としないが、せめて勇敢に戦い滅んだ都市を復興させてあげたかった。村長さんは涙を流してお礼を言ってくれました。そして、シオン達は急いで王都へ戻るのでした。
また裏口から王城へ入ると、また国王様と元国王様の二人が待っていました。
「シオン、無事に火のアーティファクトを手に入れる事ができたようだね。せめて情報を集めようと思ったけど、都市に入れなくて君達の有益な情報を得られず申し訳なかった」
「いいえっ!その気持ちだけで十分です!」それより、大公バランさんの遺留品です」
大公が使っていた魔剣スルトを差し出した。
「これは…………」
元国王様は魔剣を触りながら都市で起こった事を尋ねた。シオン達はできる限り詳しく伝えるのだった。
「そうか、そんなことが…………」
元国王様のグランハルト様は魔剣をグレンに差し出した。
「これは君が使いたまえ。我が弟の形見は火の……いや、紅蓮のアーティファクトの守護者に使ってもらった方がいいだろう」
「い、いいんですか?」
遠慮がちにグレンは聞き返す。
「うむ、我が弟の魂を連れて行って欲しい」
わかりましたとグレンは恐縮しながら受け取った。
「それで、次のアーティファクトだが、隣国クロスロード公国にあるらしい事がわかった。隣国の国王とは友人関係でもあるから紹介状を書いておくよ」
「ありがとうございます!」
国王様は少し険しい顔になって説明を続けた。
「さて、君達も気付いたと思うが、この旅は仲間を探す為でもある。アーティファクトの守護者は必ず近くにいる。本人が自覚していない場合がほとんどらしいが、守護者とアーティファクトの両方を見つけなければならない。そして、それには試練が付きまとう」
「あ、私もそれは感じました。勇者ってより守護者とアーティファクトの試練って感じですよね?」
「そうだ。いかに守護者でもアーティファクトに相応しいか試されるのだ。代々アーティファクトを護っている一族も居れば、グレン君みたいに知らずに惹かれ合う場合もある。これからも注意して旅を続けて欲しい」
シオンは力強く頷くのだった。
その後、シオン達は王城の客室で泊まる事になりテンションが上がっていた。
「やった♪美味しい王城の料理も楽しみね!」
「シオン、品よく食べろよ?」
「その言葉はお返しするわよ」
騒がしいシオン達が出ていくと元国王は深いため息をついた。
「ふぅ~、まさか仮の姿とはいえ、弟の娘に会えるとは心底驚いたわい」
「ええ、お相手したことはありませんが、肖像画の叔父上に似てましたね」
「しかし、これでより魔王軍を許せんな。アイラの考案した兵士達の力の底上げは実を結んで、ここ10年で兵士達の実力は格段に上がった。100年前に比べて質の良い武具の量産も成功した。だが、まだ魔将軍と戦うには足りぬ!」
無念の中で死んだ弟バランを想い、怒りを滲ませる元国王だった。
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