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3章:アーティファクト
真実!
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全てに決着が着いたようで何も着いていなかった。まず火のアーティファクトが破壊されてどうするのか?さらに、ルビーは何者なのか……だ。
「それで?おまえは何者だ?」
アークだけは油断せずルビーと距離を取っている。
「………まずは、私を信じてくれてありがとう。感謝するわ」
ルビーは立ち上がると頭を下げた。そして辺りを見渡し重い口を開いた。
「私の正体は火のアーティファクトの精霊よ」
!?
「えっ?どういうこと?」
大公バランが守り人で、炎の精霊を操っていたんじゃないの?
「疑問に思うのは当然ね。まず郊外にある村の者には意識障害の魔法を掛けて、私が50年間この姿のままで過ごしてきた事を隠していたわ。そして待っていたの、勇者が現れるのを」
「炎の精霊ってさっきの奴じゃ無かったの?」
「あれは50年前の怨念よ。大公の深い悲しみと、戦場の悲劇が邪霊を呼び、『私』を追い出して火のアーティファクトの力の主導権を奪ったの。ただ邪霊にも誤算があった。大公の力と恨みが強すぎて逆に操られてしまったの。都市を守る想いと、土足で踏み込んできた魔王軍を許さない想いが、都市に入った者を炎で焼き殺すという形になったのよ」
な、なるほど!?
確かにそう言われれば納得できるね!
「そんなことが………」
「大公を眠らせてくれてありがとうね。これで『お父様』も安らかに黄泉の国へいけるわ」
「お父様?」
「うん。火のアーティファクトの力、愛する者を炎で死なせることで炎の精霊に産まれ変わらせる能力………あの時死んだ大公の奥さんのお腹の中に赤ちゃんがいたの」
!?
「火のアーティファクトから追い出された私はその子供に乗り移ることでこの姿を得たのよ」
シオンは何とも言えない顔でルビーを見詰めた。
「あのまま二人とも邪霊の精霊になるのを止めたかったしね……」
ルビーは無理矢理、笑顔を作って笑った。
「だいたいは理解したわ。それで、火のアーティファクトの宝石?を壊しちゃったけどどうすればいいの?」
そこに今まで沈黙していたリリーが口を挟んだ。
『ルビーさん、止めませんか?シオンさんだったら、別に全てのアーティファクトを集めなくても魔王ぐらい倒せますよ?』
うん?なんだって?
「ちょっと、どういうことよ?」
『シオンさんがさっき叩き壊したのは『器』に過ぎなく、聖剣にアーティファクトの力を取り込む事はできるのですよ』
ふむふむ?
「どうやって?」
『シオンさん達は勘違いしている事があるのでお伝えしておきます。各アーティファクトにはそれぞれ『守護者』が必要で、その守護者が各アーティファクトを操り、聖剣に力を注いで真の力を振るえるのです。勇者だけでは扱えないのですよ』
な、なんだってーーーーー!!!!!
初めて聞いたよ!?
「ちょっと!初耳なんですけど!?」
『それは言ってませんでしたからねー!』
ピキピキッ!!!!
ガンガンガンッ!!!!!!
『イタタタタッ!!!!!』
いつもの光景が繰り広げられていた。
「クスリッ、ふふふっ面白いわね。シオンは」
「いや、私が面白いんじゃなくてこいつ(聖剣)が悪いんだから!」
場が和んだ所でルビーが魔法を使った。
「さて、私の最後の仕事を行いますね」
「えっ?」
シオンが………いや、グレンや気を張っていたアークでさえ反応出来なかった。突然、ルビーが炎に包まれたのだった。
「それで?おまえは何者だ?」
アークだけは油断せずルビーと距離を取っている。
「………まずは、私を信じてくれてありがとう。感謝するわ」
ルビーは立ち上がると頭を下げた。そして辺りを見渡し重い口を開いた。
「私の正体は火のアーティファクトの精霊よ」
!?
「えっ?どういうこと?」
大公バランが守り人で、炎の精霊を操っていたんじゃないの?
「疑問に思うのは当然ね。まず郊外にある村の者には意識障害の魔法を掛けて、私が50年間この姿のままで過ごしてきた事を隠していたわ。そして待っていたの、勇者が現れるのを」
「炎の精霊ってさっきの奴じゃ無かったの?」
「あれは50年前の怨念よ。大公の深い悲しみと、戦場の悲劇が邪霊を呼び、『私』を追い出して火のアーティファクトの力の主導権を奪ったの。ただ邪霊にも誤算があった。大公の力と恨みが強すぎて逆に操られてしまったの。都市を守る想いと、土足で踏み込んできた魔王軍を許さない想いが、都市に入った者を炎で焼き殺すという形になったのよ」
な、なるほど!?
確かにそう言われれば納得できるね!
「そんなことが………」
「大公を眠らせてくれてありがとうね。これで『お父様』も安らかに黄泉の国へいけるわ」
「お父様?」
「うん。火のアーティファクトの力、愛する者を炎で死なせることで炎の精霊に産まれ変わらせる能力………あの時死んだ大公の奥さんのお腹の中に赤ちゃんがいたの」
!?
「火のアーティファクトから追い出された私はその子供に乗り移ることでこの姿を得たのよ」
シオンは何とも言えない顔でルビーを見詰めた。
「あのまま二人とも邪霊の精霊になるのを止めたかったしね……」
ルビーは無理矢理、笑顔を作って笑った。
「だいたいは理解したわ。それで、火のアーティファクトの宝石?を壊しちゃったけどどうすればいいの?」
そこに今まで沈黙していたリリーが口を挟んだ。
『ルビーさん、止めませんか?シオンさんだったら、別に全てのアーティファクトを集めなくても魔王ぐらい倒せますよ?』
うん?なんだって?
「ちょっと、どういうことよ?」
『シオンさんがさっき叩き壊したのは『器』に過ぎなく、聖剣にアーティファクトの力を取り込む事はできるのですよ』
ふむふむ?
「どうやって?」
『シオンさん達は勘違いしている事があるのでお伝えしておきます。各アーティファクトにはそれぞれ『守護者』が必要で、その守護者が各アーティファクトを操り、聖剣に力を注いで真の力を振るえるのです。勇者だけでは扱えないのですよ』
な、なんだってーーーーー!!!!!
初めて聞いたよ!?
「ちょっと!初耳なんですけど!?」
『それは言ってませんでしたからねー!』
ピキピキッ!!!!
ガンガンガンッ!!!!!!
『イタタタタッ!!!!!』
いつもの光景が繰り広げられていた。
「クスリッ、ふふふっ面白いわね。シオンは」
「いや、私が面白いんじゃなくてこいつ(聖剣)が悪いんだから!」
場が和んだ所でルビーが魔法を使った。
「さて、私の最後の仕事を行いますね」
「えっ?」
シオンが………いや、グレンや気を張っていたアークでさえ反応出来なかった。突然、ルビーが炎に包まれたのだった。
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