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3章:アーティファクト
決着!?
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シオンが大公と戦っている時、反対側ではアークとグレンが炎の精霊と戦っていた。
「ウィンド・カッター」
アークの魔法が炎の精霊にぶつかり、声にならない叫び声を上げた!
「ダメージがない訳ではないが、致命傷にはなってないな。グレンの方はどうだ?」
「ダメだな………僕は炎の魔法しか使えない。流石に攻撃を相殺するのがやっとで、ダメージを与えられない。ゴメン!」
アークはグレンの肩を叩いた。
「気にするな。相性というものがある。攻撃を相殺できるなら十分に助かっているぞ」
「ありがとう」
アークとグレンはお互いにカバーしながら、確実に炎の精霊にダメージを与えていった。
「キェェェェェエエエエエエエ!!!!!!」
炎の精霊が叫ぶと、炎の翼を広げて火の羽を飛ばしてきた。
「くっ!?」
グレンが炎の壁を作り、アークが風の魔法で防いだ。しかし火の羽の攻撃は威力があり、完全に防ぐ事が出来なかった。
「あちっ!ヤバいぞ!?」
魔法のガードを突き抜けてダメージを受けていた。そんな時、炎の精霊の攻撃が止まった。
「ギエェェェェェェェェエエエエエエエ!!!!!!!!」
一際大きな叫び声を発して、炎の精霊はその場で地面に倒れた。
「どうなった!?」
アークは辺りを見渡すと、シオンが大公を突き刺している姿が見えた。
「そうか、シオンがやったのか………」
大公が倒れる姿を確認してホッとするアークだった。しかし、そこに叫ぶ者がいた!
「シオン!早く火のアーティファクトを叩き壊して!炎の精霊が復活してしまうわ!」
ルビーが必死の形相でシオンに叫ぶ。
!?
「えっ?火のアーティファクトは聖剣に必要なんじゃ………」
「私を信じて!お願い!!!」
戸惑うシオンだったがアークの側で炎の精霊が動き出した。
「おい!炎の精霊が動き出したぞ!?」
「考えている暇はなさそうね!」
シオンはすぐに聖剣を構えて、祭壇の炎の中にある火のアーティファクトを叩き割った!
『こ、これは!?』
聖剣リリーが戸惑いの声を上げた。
「どうしたの?リリー?」
『……………』
リリーは何も答えなかった。振り替えるとルビーが大公を横にしていた。
「ごふっ………こ、ここは………?」
大公バランは憑き物が落ちたような顔をしていた。
「覚えていますか?貴方が『死んで』50年経っています」
「…………そう……か。ずっと夢を見ていた……ようだ」
大公は全てを悟ったように穏やかな顔でシオンを見詰めた。
「ようや……く、勇者が現れた……か。迷惑を掛けた………負の連鎖を絶ちきり……感謝す……る」
ゆっくりと眼を閉じる大公にルビーが耳元でそっと呟いた。大公は一瞬、目を開いてルビーを見ると、そのまま息を引き取った。
息を引き取った大公の身体は灰となって消えた。そして同時に炎の精霊も姿を消したのだった。
「ウィンド・カッター」
アークの魔法が炎の精霊にぶつかり、声にならない叫び声を上げた!
「ダメージがない訳ではないが、致命傷にはなってないな。グレンの方はどうだ?」
「ダメだな………僕は炎の魔法しか使えない。流石に攻撃を相殺するのがやっとで、ダメージを与えられない。ゴメン!」
アークはグレンの肩を叩いた。
「気にするな。相性というものがある。攻撃を相殺できるなら十分に助かっているぞ」
「ありがとう」
アークとグレンはお互いにカバーしながら、確実に炎の精霊にダメージを与えていった。
「キェェェェェエエエエエエエ!!!!!!」
炎の精霊が叫ぶと、炎の翼を広げて火の羽を飛ばしてきた。
「くっ!?」
グレンが炎の壁を作り、アークが風の魔法で防いだ。しかし火の羽の攻撃は威力があり、完全に防ぐ事が出来なかった。
「あちっ!ヤバいぞ!?」
魔法のガードを突き抜けてダメージを受けていた。そんな時、炎の精霊の攻撃が止まった。
「ギエェェェェェェェェエエエエエエエ!!!!!!!!」
一際大きな叫び声を発して、炎の精霊はその場で地面に倒れた。
「どうなった!?」
アークは辺りを見渡すと、シオンが大公を突き刺している姿が見えた。
「そうか、シオンがやったのか………」
大公が倒れる姿を確認してホッとするアークだった。しかし、そこに叫ぶ者がいた!
「シオン!早く火のアーティファクトを叩き壊して!炎の精霊が復活してしまうわ!」
ルビーが必死の形相でシオンに叫ぶ。
!?
「えっ?火のアーティファクトは聖剣に必要なんじゃ………」
「私を信じて!お願い!!!」
戸惑うシオンだったがアークの側で炎の精霊が動き出した。
「おい!炎の精霊が動き出したぞ!?」
「考えている暇はなさそうね!」
シオンはすぐに聖剣を構えて、祭壇の炎の中にある火のアーティファクトを叩き割った!
『こ、これは!?』
聖剣リリーが戸惑いの声を上げた。
「どうしたの?リリー?」
『……………』
リリーは何も答えなかった。振り替えるとルビーが大公を横にしていた。
「ごふっ………こ、ここは………?」
大公バランは憑き物が落ちたような顔をしていた。
「覚えていますか?貴方が『死んで』50年経っています」
「…………そう……か。ずっと夢を見ていた……ようだ」
大公は全てを悟ったように穏やかな顔でシオンを見詰めた。
「ようや……く、勇者が現れた……か。迷惑を掛けた………負の連鎖を絶ちきり……感謝す……る」
ゆっくりと眼を閉じる大公にルビーが耳元でそっと呟いた。大公は一瞬、目を開いてルビーを見ると、そのまま息を引き取った。
息を引き取った大公の身体は灰となって消えた。そして同時に炎の精霊も姿を消したのだった。
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