封印されし聖剣戦記!~幻のアーティファクトを求めて~

naturalsoft

文字の大きさ
上 下
39 / 84
3章:アーティファクト

呪いの炎

しおりを挟む
魔法で周囲を照らしながら地下へと降りていった。それなりに降りて行った所で目の前に扉が現れた。

「ふぅ………シオン、覚悟は良いかしら?多分戦闘になるわ。扉を開く前に覚悟を決めて」

ルビーの言葉に軽く聖剣を構えた。

「ルビーは何を知っているの?そして、扉の向こうには何がいるの?」
「この扉の向こうには大公バランがいるわ」

!?

「はっ?でも50年前に死んだんじゃ………」
「大公は火のアーティファクトの力で生きているわ。それこそ、火のアーティファクトの門番として存在しているの」

ルビーは驚くシオンに続けた。

「私の願いは早く大公を眠らせて欲しいの。50年前、最愛の人を亡くした大公の叫びに火のアーティファクトは共鳴してしまった。火のアーティファクトは【呪いの炎】なの。火のアーティファクトの『所有者を心から愛する者』を炎で燃やすことで、【炎の精霊】へと産まれ変わらす事ができるのよ」

!?

「呪いの炎…………」
「所有者を愛する者を殺すと、炎の精霊にするのか?ただ殺すだけじゃダメなんだな?」

「そう、それこそが呪いの炎と呼ばれるゆえんよ。戦力を増強したい場合は親しい人間を炎で焼かないといけないの。相手の同意が必要なのよ。でも余程のことがないと、自分を殺して欲しいなんて言わないでしょう。それに、それほど愛してくれている人を、死なせるのだから最悪な権能なのよ」

ルビーは歯をくいしばって吐き捨てるように言った。

「今の大公の精神は火のアーティファクトに支配されているわ。都市に近付く者を殺すように操られているの。だから扉を開けると炎の精霊との戦いになるわ。火のレジストを最大にして挑まないと死ぬわよ!」
「わかったわ。全力で戦う!でも、ルビーって何者なの?50年前の事を見てきたように言うのね?」

50年前にはクラマさん以外はその場に居なかったはずなのだが?一体ルビーって何者なんだろうか?

「………私は─」
「まぁまぁ、良いじゃないか?取り敢えず敵じゃないなら」

グレンが言葉を遮って言った。

「グレン?」
「ルビーが何者でも僕達のやる事は変わらない。言い辛いことを無理に聞き出さなくてもいいだろう?」

まぁ、確かにね。

「そうね。無理には聞かないわ。火のアーティファクトのことで嘘を言っているとは思えないしね。今はこの後の戦闘に全力を尽くしましょう!」

アークも同意して、遂に扉を開くのだった。
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない

一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。 クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。 さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。 両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。 ……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。 それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。 皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。 ※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

貞操逆転世界の男教師

やまいし
ファンタジー
貞操逆転世界に転生した男が世界初の男性教師として働く話。

処理中です...