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1章:隠れ里攻防戦!
命の炎を燃やして!
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「進め!!!」
ワオォォォゥゥゥーーーーン!!!!!
狼の遠吠えが響き渡った。
「迷いの結界を突破したか!?」
匂いで仲間の居場所を把握しながら魔王軍の先見隊であるシルバーウルフは隠れ里へたどり着いた。
ドーーーーーーーン!!!!!!
数十匹のシルバーウルフが隠れ里に到達したとたんに爆発が起こった。迷いの結界にいたシルバーウルフ達約100匹を巻き添えにして迷いの結界が爆発と共に消滅した。
「くっ………万が一、我々も突入していたら危なかった」
罠の可能性を考慮してシルバーウルフに先行させて正解だった。すでに日は沈み、真夜中の強襲であったが、これで勇者の隠れ里の者に知れ渡っただろう。
「いや?すでに我々の侵略を察知して動いていたのか?何れにしても被害は最小限に抑えた!」
迷いの結界が消えると、燃えている森の奥に村が見えた。
「進め!!!結界は消えた!勇者の隠れ里を蹂躙するのだ!!!!」
先頭を歩いていた鎧を着た獣人達と生き残ったシルバーウルフ達が走りだした。
人間より体力のある獣人達はちあっという間に隠れ里の入口まで到達した。
「入口に誰かいるぞ!?殺せ!!!!」
村人を発見し、我先にと1番槍の手柄を得ようと群がった。
「………そこまでじゃ、獣達よ。頼むぞお主達!」
村の入口には、村に残った老人達が整列していた。村長を初め、長老と呼ばれる3人が後方で待機しており、他の老人達が20人ほど隊列を組んでいた。
「録に動けんようになったワタシでも最後に役に立てるとは嬉しいのう」
車椅子に座っていた、おばばが呟いた。普段、杖代わりに使っていた杖を前に向けると呪文を唱えた。
「我が命の炎を薪として燃え上がれ。天高く全てを飲み込む業炎とならん『断罪の聖炎』!」
おばばの杖から、白く輝く炎が渦を巻いて現れた。
「なっ、なんだ!その魔法は!!!?」
火とは赤い物なのだ。白い炎など見たことがなかった。おばばがだした白い炎は呪文の通り炎の竜巻🌪️となって、入口に群がった魔王軍50人ほどを薙ぎ払った。
おばばの白い炎はそれだけでは無かった。白い炎が通過した後の周囲には聖属性が付加され、その場にいるだけで魔族の体調を悪くする効果もあったのだ。それは入口付近で戦うという条件であれば、魔の力を受けた者達はダメージを受けていく事になる。
「凄い!?これが破邪の炎なのね………」
おばばは、若い頃は聖女として活動していた高位の聖職者であった。多くの人々を癒して慕われていた。孫にも恵まれ、最近はその孫も結婚して幸せな日々を過ごしていた。身体が不自由になっても、全然苦では無かった
「………お疲れ様でした」
おばばは、杖を前に出したまま眠る様に亡くなっていた。アイラは目に涙を浮かべながら頭を下げるのだった。
「アイラ殿、辛かったら皆と同じく避難して良いのじゃぞ?」
アイラは涙を拭っていった。
「すみませんでした。もう大丈夫です!」
目の前から現れる魔王軍を見据えながら決意を固めるのだった。
ワオォォォゥゥゥーーーーン!!!!!
狼の遠吠えが響き渡った。
「迷いの結界を突破したか!?」
匂いで仲間の居場所を把握しながら魔王軍の先見隊であるシルバーウルフは隠れ里へたどり着いた。
ドーーーーーーーン!!!!!!
数十匹のシルバーウルフが隠れ里に到達したとたんに爆発が起こった。迷いの結界にいたシルバーウルフ達約100匹を巻き添えにして迷いの結界が爆発と共に消滅した。
「くっ………万が一、我々も突入していたら危なかった」
罠の可能性を考慮してシルバーウルフに先行させて正解だった。すでに日は沈み、真夜中の強襲であったが、これで勇者の隠れ里の者に知れ渡っただろう。
「いや?すでに我々の侵略を察知して動いていたのか?何れにしても被害は最小限に抑えた!」
迷いの結界が消えると、燃えている森の奥に村が見えた。
「進め!!!結界は消えた!勇者の隠れ里を蹂躙するのだ!!!!」
先頭を歩いていた鎧を着た獣人達と生き残ったシルバーウルフ達が走りだした。
人間より体力のある獣人達はちあっという間に隠れ里の入口まで到達した。
「入口に誰かいるぞ!?殺せ!!!!」
村人を発見し、我先にと1番槍の手柄を得ようと群がった。
「………そこまでじゃ、獣達よ。頼むぞお主達!」
村の入口には、村に残った老人達が整列していた。村長を初め、長老と呼ばれる3人が後方で待機しており、他の老人達が20人ほど隊列を組んでいた。
「録に動けんようになったワタシでも最後に役に立てるとは嬉しいのう」
車椅子に座っていた、おばばが呟いた。普段、杖代わりに使っていた杖を前に向けると呪文を唱えた。
「我が命の炎を薪として燃え上がれ。天高く全てを飲み込む業炎とならん『断罪の聖炎』!」
おばばの杖から、白く輝く炎が渦を巻いて現れた。
「なっ、なんだ!その魔法は!!!?」
火とは赤い物なのだ。白い炎など見たことがなかった。おばばがだした白い炎は呪文の通り炎の竜巻🌪️となって、入口に群がった魔王軍50人ほどを薙ぎ払った。
おばばの白い炎はそれだけでは無かった。白い炎が通過した後の周囲には聖属性が付加され、その場にいるだけで魔族の体調を悪くする効果もあったのだ。それは入口付近で戦うという条件であれば、魔の力を受けた者達はダメージを受けていく事になる。
「凄い!?これが破邪の炎なのね………」
おばばは、若い頃は聖女として活動していた高位の聖職者であった。多くの人々を癒して慕われていた。孫にも恵まれ、最近はその孫も結婚して幸せな日々を過ごしていた。身体が不自由になっても、全然苦では無かった
「………お疲れ様でした」
おばばは、杖を前に出したまま眠る様に亡くなっていた。アイラは目に涙を浮かべながら頭を下げるのだった。
「アイラ殿、辛かったら皆と同じく避難して良いのじゃぞ?」
アイラは涙を拭っていった。
「すみませんでした。もう大丈夫です!」
目の前から現れる魔王軍を見据えながら決意を固めるのだった。
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