七色の魔弾使い

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保険室で

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シオンはルビーを保険室に連れていくとベットに座らせた。

「シシシシッシオン!?ななななっっ、ナニヲするつもりですの!?」

ルビーはハレンチな想像をして取り乱した。

「なにをって、ルビーの手当をするんだよ。いくら結界内であったとはいえ、軽い火傷や、すり傷など受けているだろう?ほら、手当するよ」

シオンは包帯を出すとルビーの腕に巻いていった。

「うんうん、若いっていいわね~」

何故かミント先生がいた。

「どうしてミント先生が?」
「ちょうど、ここの保険医さんが別の生徒を見に行ったので私が留守番を頼まれたのですよ~エッヘン!」

何故か胸を張るミント先生は隣りで寝かせたマリンの具合いをみるのだった。

「あらあらまぁまぁ、結界内でこれは酷いわね~流石に、自分とルビーさんの二人分の魔法を受けたのだから怪我が酷いわ~」

ミント先生はシオンとアッシュにベットから離れるように言うと、包帯を巻きながら回復魔法を唱えた。

「これでも先生は回復魔法が得意なのですよ~エッヘン!」

またまた何故か、胸を張るミント先生にルビーは安堵した。
万が一、取り返しの付かない怪我をさせては寝覚めが悪いからだ。

「それにして、【聖女】かも知れないマリン・ストローク令嬢によく勝てましたね~先生も鼻が高いですよ~」

!?


「「聖女」」

シオン、ルビー、アッシュの声がハモった。

この国でも聖女は重要な人物だ。
【勇者】のサポート役として一緒に【魔王】を倒すとされている【数少ない】ジョブである。

魔王については、また後日述べるとして、聖女とは光属性のエキスパートである。
魔力も並の魔術師より潤沢にあり、回復魔法が得意。

しかし、入学したばかりの一年生でここまでの実力を持つ者はいないだろう。

「なるほどね。聖女とは意外だったわ」
「でも聖女っていうよりは攻撃魔法が得意だったような…………」


腕を組んで、う~んと唸るアッシュにシオンも同意した。

「そうだな。アッシュのいう通り、あの水魔法は使い方が上手かった。かなり訓練をしたんだと思うよ」
「そうね。悔しいけどギリギリの勝負だったわ。これほどの実力があるのに、無名で知られていない人物がいたなんてね」

これほどの実力があればもう少し名前が知られているはずである。

「まぁ、それについては僕から報告するよ。先生、治療が終わったらマリン嬢と二人にして貰えます?少し話たいことがあるので」

ミント先生は一瞬、ポカンッとしてからすぐに我に返った。

「えーあー、その………ね。アッシュ君、先生はアッシュ君の事を信じてるよ?(疑問形)でも、気を失った女の子に、ハレンチな事をするのは見逃せないかな~?」

ミント先生の言葉にシオンとルビーは虫けらを見るような目でアッシュをみた。

「アッシュ………お前………」
「サイテーね」

「お前ら!信じてるよね!?僕がそんな事をしないって!?」

だってねぇ?
だってなぁ?

「「だってアッシュだし?」」


「ちくしょうーーーーー!!!!!」

アッシュは涙を流しながら出ていくのであった。







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