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微笑み54
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少し時間ができたので書き上がり次第、投稿あげていきます!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次の日になりました。
本日もシオンには早く帰るよう言ってあり、学園が終わる頃にリンとカイは待ち合わせすることになりました。
「少し早いけど先に行って王都の街を見てこようか?」
「良いわね。昨日は観光できなかったし」
それはリンのせいなんだけどなぁ~?
カイは心で思っても口には出さなかった。
すでにシオンの格好をしたリンは護衛騎士を伴って、学園の周辺を探索してから、学園に近いカフェで時間を潰すことにした。
「流石は王都、オシャレなお店が多いわね♪」
「フレイムハート家の領地も負けてないよ。でも人口だけは勝てないね、流石王都は多いね」
一服していると学園の生徒が見かける様になった。
「どうやら学園が終わった見たいだよ。約束の場所に行こうか」
「そうね。ユーリさんやセーラさんをお待たせする訳には行かないわね」
またシオンの振りをして、ナチュラルに門をくぐると学食の個室へ向かった。
「まぁ!待っていましたわ♪」
すでに来ていたセーラが出迎えてくれた。
「よろしくお願いします!」
「こちらこそ!それで本日のターゲットはクロウ王子ですわ!」
セーラがメラメラと燃えていた。
「彼は前にシオン様と抱き合っていたという噂があり、私的に要注意人物ですわ」
「シオンお姉様と抱き合っていた!?」
リンは驚いたがカイは冷静だった。
「シオン姉がそんなことする訳ないよ。おおかた、階段から落ちそうになって受け止められただけなんじゃないの?」
カイは正解をズバリと言い当てた!?
「もしそうだとしても、私のシオン様に触れたのです!万死に値しますわ!」
「そうよ!シオンお姉様と抱き合うなんて羨まけしからんですわ!」
なんだろう?この2人似たもの同志なのか………
最初にあったユーリさんの方がまともだったのかな?
カイは不安になった。
「クロウ王子には放課後に屋上に来てと伝えてあります。是非とも悩殺しちゃってください♪」
「任せてください!」
『大丈夫かな~~?』
カイだけは不安を抱えたまま着いて行くのだった。
屋上へ行くとクロウ王子がすでに来ていた。
「やぁ、シオンから誘ってくるなんて珍しいね。今日はどんな用件なんだい?」
シオンだけが屋上のドアを開けて入って行った。学園の屋上は花壇とベンチなどがあり、生徒達が休憩できる様になっていた。
「少しクロウ様とお話がしたくって♪」
クロウは少し驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になって答えた。
「そうか。嬉しいよ。今日は日当たりも良い、そこのベンチに座ろうか」
「はい」
2人は仲良く隣に座った。
「それでシオン、自分に話って何かな?」
シオンの顔を見ながらクロウは尋ねた。
「クロウ様は私のことをどう思っているのかな~って?」
えっ?
クロウの思考が一瞬停止した。
「まだ誰からも私のことについて、しっかりと言われてないので、クロウ様の気持ちが知りたいの」
シオンに化けたリンは上目遣いで目をウルウルさせながらクロウに迫った。
『あの時の告白はシオンに信じてもらえて無かったのか?』
過去に抱きしめられた時、実はシオンに告白済みなのだが、リンは知らなかった。
「あの時、シオンに告白したのだが、本気にしてもらえなかったのかな?」
えっ?とリンは思考が停止してしまった。
物陰からセーラ王女がやっぱり告白していたのね!とメラメラと燃えていた。
「あ、あの時は突然で、も、もう一度、ハッキリとして欲しいと思って・・・」
リンはとっさに言い訳を口にしたが悪くない言い方だった。
クロウはそう言われてしまうと、確かに成り行きで口にしてしまったため、正式に伝えるべきだと思ってしまい、少し不思議に思っていた違和感が消えてしまった。
「た、確かにあの時は突然で申し訳無かった」
クロウも面と向かって言われて顔が赤くなった。
ドキドキ
クロウも冷静沈着な王子であっても年頃の男の子である。
「ねぇ~?もう一度、イッてよ♪♪」
リンの甘ったるい声と肩を寄せてくる体温に冷静では無くなっていた。
『な、何かがおかしい!?だが、これは本当にシオンなのか!???』
フッと耳元に息を吹きかけると、流石のクロウも我慢できなくなり、真っ赤になりながら、ごめん!と言って、その場を逃げていった。
「はぁ~、情けないわね」
クロウ王子が走って出て行くのを見送ると隠れていたセーラ達が出てきた。
「流石はリンちゃんね!クロウめ!シオン様に告白するとは許せないわ!いい気味よw」
クスクスと笑いながら上機嫌だった。
「これで本物のシオン様と見分けることができないと、弱味を握ったわ。お疲れ様」
「いえ、まさか本当に告白していたのは予想外でしたが楽勝でしたわ♪」
ワイワイとリンとセーラは楽しそうに話した。
「本当に良いのかなぁ~」
カイだけは心配そうに2人を見るのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「常識人のカイ君は大変だなぁ~」
シオン
「本当に手の掛かる妹で申し訳ないわね」
愚者の声
「カイ君!君がこの小説の最後の良心なんだ!頑張って止めてくれたまえ!」
カイ
『ブルッ、なんか悪寒が走ったような・・・・」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
次の日になりました。
本日もシオンには早く帰るよう言ってあり、学園が終わる頃にリンとカイは待ち合わせすることになりました。
「少し早いけど先に行って王都の街を見てこようか?」
「良いわね。昨日は観光できなかったし」
それはリンのせいなんだけどなぁ~?
カイは心で思っても口には出さなかった。
すでにシオンの格好をしたリンは護衛騎士を伴って、学園の周辺を探索してから、学園に近いカフェで時間を潰すことにした。
「流石は王都、オシャレなお店が多いわね♪」
「フレイムハート家の領地も負けてないよ。でも人口だけは勝てないね、流石王都は多いね」
一服していると学園の生徒が見かける様になった。
「どうやら学園が終わった見たいだよ。約束の場所に行こうか」
「そうね。ユーリさんやセーラさんをお待たせする訳には行かないわね」
またシオンの振りをして、ナチュラルに門をくぐると学食の個室へ向かった。
「まぁ!待っていましたわ♪」
すでに来ていたセーラが出迎えてくれた。
「よろしくお願いします!」
「こちらこそ!それで本日のターゲットはクロウ王子ですわ!」
セーラがメラメラと燃えていた。
「彼は前にシオン様と抱き合っていたという噂があり、私的に要注意人物ですわ」
「シオンお姉様と抱き合っていた!?」
リンは驚いたがカイは冷静だった。
「シオン姉がそんなことする訳ないよ。おおかた、階段から落ちそうになって受け止められただけなんじゃないの?」
カイは正解をズバリと言い当てた!?
「もしそうだとしても、私のシオン様に触れたのです!万死に値しますわ!」
「そうよ!シオンお姉様と抱き合うなんて羨まけしからんですわ!」
なんだろう?この2人似たもの同志なのか………
最初にあったユーリさんの方がまともだったのかな?
カイは不安になった。
「クロウ王子には放課後に屋上に来てと伝えてあります。是非とも悩殺しちゃってください♪」
「任せてください!」
『大丈夫かな~~?』
カイだけは不安を抱えたまま着いて行くのだった。
屋上へ行くとクロウ王子がすでに来ていた。
「やぁ、シオンから誘ってくるなんて珍しいね。今日はどんな用件なんだい?」
シオンだけが屋上のドアを開けて入って行った。学園の屋上は花壇とベンチなどがあり、生徒達が休憩できる様になっていた。
「少しクロウ様とお話がしたくって♪」
クロウは少し驚いた顔をしたが、すぐに笑顔になって答えた。
「そうか。嬉しいよ。今日は日当たりも良い、そこのベンチに座ろうか」
「はい」
2人は仲良く隣に座った。
「それでシオン、自分に話って何かな?」
シオンの顔を見ながらクロウは尋ねた。
「クロウ様は私のことをどう思っているのかな~って?」
えっ?
クロウの思考が一瞬停止した。
「まだ誰からも私のことについて、しっかりと言われてないので、クロウ様の気持ちが知りたいの」
シオンに化けたリンは上目遣いで目をウルウルさせながらクロウに迫った。
『あの時の告白はシオンに信じてもらえて無かったのか?』
過去に抱きしめられた時、実はシオンに告白済みなのだが、リンは知らなかった。
「あの時、シオンに告白したのだが、本気にしてもらえなかったのかな?」
えっ?とリンは思考が停止してしまった。
物陰からセーラ王女がやっぱり告白していたのね!とメラメラと燃えていた。
「あ、あの時は突然で、も、もう一度、ハッキリとして欲しいと思って・・・」
リンはとっさに言い訳を口にしたが悪くない言い方だった。
クロウはそう言われてしまうと、確かに成り行きで口にしてしまったため、正式に伝えるべきだと思ってしまい、少し不思議に思っていた違和感が消えてしまった。
「た、確かにあの時は突然で申し訳無かった」
クロウも面と向かって言われて顔が赤くなった。
ドキドキ
クロウも冷静沈着な王子であっても年頃の男の子である。
「ねぇ~?もう一度、イッてよ♪♪」
リンの甘ったるい声と肩を寄せてくる体温に冷静では無くなっていた。
『な、何かがおかしい!?だが、これは本当にシオンなのか!???』
フッと耳元に息を吹きかけると、流石のクロウも我慢できなくなり、真っ赤になりながら、ごめん!と言って、その場を逃げていった。
「はぁ~、情けないわね」
クロウ王子が走って出て行くのを見送ると隠れていたセーラ達が出てきた。
「流石はリンちゃんね!クロウめ!シオン様に告白するとは許せないわ!いい気味よw」
クスクスと笑いながら上機嫌だった。
「これで本物のシオン様と見分けることができないと、弱味を握ったわ。お疲れ様」
「いえ、まさか本当に告白していたのは予想外でしたが楽勝でしたわ♪」
ワイワイとリンとセーラは楽しそうに話した。
「本当に良いのかなぁ~」
カイだけは心配そうに2人を見るのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「常識人のカイ君は大変だなぁ~」
シオン
「本当に手の掛かる妹で申し訳ないわね」
愚者の声
「カイ君!君がこの小説の最後の良心なんだ!頑張って止めてくれたまえ!」
カイ
『ブルッ、なんか悪寒が走ったような・・・・」
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