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微笑み52
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いきなり正体がバレた事に驚くリンにユーリが言った。
「やっぱりシオンの妹弟なんだ?よく似ているね♪」
「ど、どうしてバレたの?自分で言うのもアレだけど、シオンお姉様にそっくりのハズだけど?」
ユーリは笑いながら答えた。
「まずシオンは無口なの。自分から話しても、静かな声で喋るから、あなたみたいに、ハキハキと喋らないわ。あっ、私はユーリ、シオンとは同じクラスで友達よ♪」
「これは失礼しました。私は一歳年下のリン・クロス・フレイムハート。こっちは双子の弟でカイ・クロス・フレイムハートですわ」
「カイです。よろしくお願いします」
う~~ん?
シオンと容姿は似てるけど性格はかなり違いそうね。良い意味で活発な子ね。
「それで、どうしてリンちゃん達が学園にシオンの格好をして来たの?何か私で力に慣れることがあれば言ってね」
「えっとそれは………」
リンはカイをチラッと見るとカイも頷いた。
「もしよろしければ力を貸してください。僕達はシオン姉の婚約者がどんな人物なのか確かめるために来たんです」
「そうそう、私の変装に騙されるようでは認められないわ!」
「あなた達………」
ユーリはプルプルと震えながら声を出した。リン達はユーリが怒ったように見えたが───
「おもっ!・・・あ、こほん、なんて素晴らしいの!私でよければ協力するわ!」
『この人、今、面白そうって言いそうになったよな?』
カイはジト~~とユーリを見つめたが、リサは喜んでユーリの両手を掴んで御礼を言った。
「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
「任せておいて!早速、行くわよ!」
ユーリに連れられて行ったのは図書室だった。
「図書室にはアーレストっていう色っぽいイケメンがいるわ。そこでシオンの振りをして近付きなさい」
「わかりました!」
なんだか意気投合した2人にカイは不安になっていた。
『この2人は、会わせてはいけない2人だったのでは?』
悪巧みする2人にカイは大事にならない様に心の中で祈るのだった。
そして図書室に向かうと、アーレスとは難しそうな参考書を読んでメモを取っていた。
『わぁ~色っぽいイケメンだわ!』
リンが感じた素直な感想だった。
「こんにちは」
ユーリに言われた様に静かな小さな声で声を掛けた。
「あれ?シオン嬢?今日は用事があって早く帰ったんじゃ無かった?」
「うん。少しアーレスト様に会いたくて戻って来たの」
シオン嬢が自分に?
アーレストは珍しいなと思ったが疑問に思わず話を続けた。
「それで僕に何か用かな?」
「勉強の邪魔をしてごめんなさいね」
リンはアーレストの隣に座ると腕にしがみついた。
「し、シオン嬢!?何を?」
腕がシオンの胸に当たっている!?
アーレストもドギマギしていた。女たらしの様に見られるが、アーレストもお年頃な男の子。思春期の男性に刺激が強かった。
「うふふふ♪2人っきりで話して見たかったの♪」
コッソリとデバガメしているカイとユーリがいるのだが、アーレストは気づいていなかった。
『よし!これでメロメロにしてシオンお姉様の婚約者として相応しくないといってやるわ!』
「アーレスト様、私のことをどう想っていますか?」
「そ、それは・・・」
「しっかりと言って貰わないとわかりませんわ。アーレスト様の本当の気持ちを聞かせてください」
こ、これはどう言えばいいんだ!?
アーレストは内心でパニクッっていた。
「アレースト様?私とこんな事したくないですか?」
リンはアーレストの手を自分の胸の所に押し当てた。
『ちょっ!?バカリン!やりすぎ!!!!』
心配性のカイは、やり過ぎるリンに焦り、ユーリもちょっとやばいかも?と心配になるのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「はぁはぁ、イイネ!」
ゆらり・・・
愚者の声
「次回は子供には見せられない展開に・・!?」
シャキーーン!!!!
シオンは影から現れ、細い針を首筋に刺した。
愚者の声
「グハッ!?な、何者・・・・」
ばたりっ
シオン
「必殺仕◯人デスわ・・・」
シュッと消えるのだった。
「やっぱりシオンの妹弟なんだ?よく似ているね♪」
「ど、どうしてバレたの?自分で言うのもアレだけど、シオンお姉様にそっくりのハズだけど?」
ユーリは笑いながら答えた。
「まずシオンは無口なの。自分から話しても、静かな声で喋るから、あなたみたいに、ハキハキと喋らないわ。あっ、私はユーリ、シオンとは同じクラスで友達よ♪」
「これは失礼しました。私は一歳年下のリン・クロス・フレイムハート。こっちは双子の弟でカイ・クロス・フレイムハートですわ」
「カイです。よろしくお願いします」
う~~ん?
シオンと容姿は似てるけど性格はかなり違いそうね。良い意味で活発な子ね。
「それで、どうしてリンちゃん達が学園にシオンの格好をして来たの?何か私で力に慣れることがあれば言ってね」
「えっとそれは………」
リンはカイをチラッと見るとカイも頷いた。
「もしよろしければ力を貸してください。僕達はシオン姉の婚約者がどんな人物なのか確かめるために来たんです」
「そうそう、私の変装に騙されるようでは認められないわ!」
「あなた達………」
ユーリはプルプルと震えながら声を出した。リン達はユーリが怒ったように見えたが───
「おもっ!・・・あ、こほん、なんて素晴らしいの!私でよければ協力するわ!」
『この人、今、面白そうって言いそうになったよな?』
カイはジト~~とユーリを見つめたが、リサは喜んでユーリの両手を掴んで御礼を言った。
「ありがとうございます!よろしくお願いします!」
「任せておいて!早速、行くわよ!」
ユーリに連れられて行ったのは図書室だった。
「図書室にはアーレストっていう色っぽいイケメンがいるわ。そこでシオンの振りをして近付きなさい」
「わかりました!」
なんだか意気投合した2人にカイは不安になっていた。
『この2人は、会わせてはいけない2人だったのでは?』
悪巧みする2人にカイは大事にならない様に心の中で祈るのだった。
そして図書室に向かうと、アーレスとは難しそうな参考書を読んでメモを取っていた。
『わぁ~色っぽいイケメンだわ!』
リンが感じた素直な感想だった。
「こんにちは」
ユーリに言われた様に静かな小さな声で声を掛けた。
「あれ?シオン嬢?今日は用事があって早く帰ったんじゃ無かった?」
「うん。少しアーレスト様に会いたくて戻って来たの」
シオン嬢が自分に?
アーレストは珍しいなと思ったが疑問に思わず話を続けた。
「それで僕に何か用かな?」
「勉強の邪魔をしてごめんなさいね」
リンはアーレストの隣に座ると腕にしがみついた。
「し、シオン嬢!?何を?」
腕がシオンの胸に当たっている!?
アーレストもドギマギしていた。女たらしの様に見られるが、アーレストもお年頃な男の子。思春期の男性に刺激が強かった。
「うふふふ♪2人っきりで話して見たかったの♪」
コッソリとデバガメしているカイとユーリがいるのだが、アーレストは気づいていなかった。
『よし!これでメロメロにしてシオンお姉様の婚約者として相応しくないといってやるわ!』
「アーレスト様、私のことをどう想っていますか?」
「そ、それは・・・」
「しっかりと言って貰わないとわかりませんわ。アーレスト様の本当の気持ちを聞かせてください」
こ、これはどう言えばいいんだ!?
アーレストは内心でパニクッっていた。
「アレースト様?私とこんな事したくないですか?」
リンはアーレストの手を自分の胸の所に押し当てた。
『ちょっ!?バカリン!やりすぎ!!!!』
心配性のカイは、やり過ぎるリンに焦り、ユーリもちょっとやばいかも?と心配になるのだった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「はぁはぁ、イイネ!」
ゆらり・・・
愚者の声
「次回は子供には見せられない展開に・・!?」
シャキーーン!!!!
シオンは影から現れ、細い針を首筋に刺した。
愚者の声
「グハッ!?な、何者・・・・」
ばたりっ
シオン
「必殺仕◯人デスわ・・・」
シュッと消えるのだった。
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