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微笑み49
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シオンが真っ赤になりながら、声も絶え絶えになってぐったりした頃、ようやく吸うの止めた隊長が、周囲の様子がおかしい事に気付き、周囲を見渡した。
「どうした!シオンは大丈夫なのか!?」
「貴方の奇行のせいで固まっていたのよっ!」
アルカは隊長を軽く殴った。
「えっ?」
「未婚の女性の足首にキスするなんて、そんな変態行為をして死にたいの?」
!?
「ち、違う!シオンを救おうと!?」
アルカはぐったりしているシオンを支えると、解毒の回復魔法を唱えた。
「はぁ、こうした方が確実でしょう?」
「か、回復魔法が使えたのか………」
ナイカが小型のナイフを隊長の首に突きつけた。
「今日の事は多目にみるけど、シオンお嬢様の足首を執拗に舐め回した事は秘密だからね?シオンのお父様に知れたら、全殺しされるからね?」
ゾクッ
「あ、ああ。ありがとう………」
アルカがペチペチとシオンの頬を叩いて意識を確認した。
「シオンお嬢様、大丈夫ですか~~?」
「はふっ………大丈夫。ちょっと気持ち良かった………」
!?
「お嬢様!お気を確かに!?」
パシパシッとアルカはさっきより強く叩いた。
「痛い!痛い!」
ナイカは隊長の掴むと引きずっていった。
「シオンお嬢様が変な性癖に目覚めたら、私がお前を殺すっ!」
「目がマジなんだがっ!?」
このコント(本人は本気)を見ていた騎士団や街の人々は笑いながら見ているのだった。
「この王子、本当に顔を見せなければ何をするかわからないな。私も、もっと注意してシオンお嬢様を守らなければ」
遅れを取った護衛騎士のグレイは自分自身に誓うのだった。
シオン達は大事を取ってもう一泊して浜辺の様子を確認してから家に帰るのだった。
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
次の日、学園にてーーーー
「シオン様、昨日はお休みになられてお身体は大丈夫でしたか?」
「うん、体調不良じゃなくて冒険者のクエストで少し長引いてしまったの。次から気をつけるね」
「そうでしたか。具合が悪いでなくて良かったですわ」
シオンは学園のみんなに心配掛けたことを詫びて、新しい週が始まった。
少しシオンは変わって、クロウやアーレスト、レオン王子と少しづつ交流を持つようになった。
まだ消極的だが自分から声を掛けたりして、人見知りのシオンが変わろうとしているのがしっかりとわかった。
「どういう心境の変化でしょうか?あのシオン様が自分から歩み寄るなんて」
呟くセーラ王女にユーリが答えた。
「いや、今回はユーリのおかげみたいだよ?王族の務めで好きでもない所に嫁ぐ覚悟があるなんて言ったそうじゃない?シオンも自分の恵まれている環境に気づいて、少しでも甘えを辞めようって言っていたよ」
「もう!どうしてそんなことをユーリが知っているんですの!」
「シオンはちゃんと尋ねれば教えてくれるから。恥ずかしがって聞かないセーラが悪いでしょ?」
もうもう!とぷんぷんと怒るセーラをなだめながらユーリも1人の友人として暖かく見守ると決めていたのだった。
そして、一ヶ月ほど過ぎた時、シオンの領地から、小悪魔達がやって来きた。
「いくらお父様とお母様が決めた事とはいえ、敬愛するシオンお姉様の伴侶をそう簡単に決めさせてなるものですか!」
「そうだよね。ただでさえ、領地から王都の別邸に移って、なかなか会えないのにね!」
フレイムハートの領地からシオンの妹と弟が動き出そうとしていた。
ピカッ!ゴロゴローーー!!!!!!!!!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「あ、嵐の予感が・・・・」
シオン
「あら?ついに初登場ですわ♪」
愚者の声
「ただでさえ親バカな父親のせいでややっこしい事になっているのに、妹と弟がきたらどうなるかわかるでしょっ!」
シオン
「可愛い妹弟のためなら、なんでも許せますわ♪」
愚者の声
「ま、マジかーーー!?」
『シオンも妹弟ラブな人種だった!!!?』
「どうした!シオンは大丈夫なのか!?」
「貴方の奇行のせいで固まっていたのよっ!」
アルカは隊長を軽く殴った。
「えっ?」
「未婚の女性の足首にキスするなんて、そんな変態行為をして死にたいの?」
!?
「ち、違う!シオンを救おうと!?」
アルカはぐったりしているシオンを支えると、解毒の回復魔法を唱えた。
「はぁ、こうした方が確実でしょう?」
「か、回復魔法が使えたのか………」
ナイカが小型のナイフを隊長の首に突きつけた。
「今日の事は多目にみるけど、シオンお嬢様の足首を執拗に舐め回した事は秘密だからね?シオンのお父様に知れたら、全殺しされるからね?」
ゾクッ
「あ、ああ。ありがとう………」
アルカがペチペチとシオンの頬を叩いて意識を確認した。
「シオンお嬢様、大丈夫ですか~~?」
「はふっ………大丈夫。ちょっと気持ち良かった………」
!?
「お嬢様!お気を確かに!?」
パシパシッとアルカはさっきより強く叩いた。
「痛い!痛い!」
ナイカは隊長の掴むと引きずっていった。
「シオンお嬢様が変な性癖に目覚めたら、私がお前を殺すっ!」
「目がマジなんだがっ!?」
このコント(本人は本気)を見ていた騎士団や街の人々は笑いながら見ているのだった。
「この王子、本当に顔を見せなければ何をするかわからないな。私も、もっと注意してシオンお嬢様を守らなければ」
遅れを取った護衛騎士のグレイは自分自身に誓うのだった。
シオン達は大事を取ってもう一泊して浜辺の様子を確認してから家に帰るのだった。
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次の日、学園にてーーーー
「シオン様、昨日はお休みになられてお身体は大丈夫でしたか?」
「うん、体調不良じゃなくて冒険者のクエストで少し長引いてしまったの。次から気をつけるね」
「そうでしたか。具合が悪いでなくて良かったですわ」
シオンは学園のみんなに心配掛けたことを詫びて、新しい週が始まった。
少しシオンは変わって、クロウやアーレスト、レオン王子と少しづつ交流を持つようになった。
まだ消極的だが自分から声を掛けたりして、人見知りのシオンが変わろうとしているのがしっかりとわかった。
「どういう心境の変化でしょうか?あのシオン様が自分から歩み寄るなんて」
呟くセーラ王女にユーリが答えた。
「いや、今回はユーリのおかげみたいだよ?王族の務めで好きでもない所に嫁ぐ覚悟があるなんて言ったそうじゃない?シオンも自分の恵まれている環境に気づいて、少しでも甘えを辞めようって言っていたよ」
「もう!どうしてそんなことをユーリが知っているんですの!」
「シオンはちゃんと尋ねれば教えてくれるから。恥ずかしがって聞かないセーラが悪いでしょ?」
もうもう!とぷんぷんと怒るセーラをなだめながらユーリも1人の友人として暖かく見守ると決めていたのだった。
そして、一ヶ月ほど過ぎた時、シオンの領地から、小悪魔達がやって来きた。
「いくらお父様とお母様が決めた事とはいえ、敬愛するシオンお姉様の伴侶をそう簡単に決めさせてなるものですか!」
「そうだよね。ただでさえ、領地から王都の別邸に移って、なかなか会えないのにね!」
フレイムハートの領地からシオンの妹と弟が動き出そうとしていた。
ピカッ!ゴロゴローーー!!!!!!!!!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「あ、嵐の予感が・・・・」
シオン
「あら?ついに初登場ですわ♪」
愚者の声
「ただでさえ親バカな父親のせいでややっこしい事になっているのに、妹と弟がきたらどうなるかわかるでしょっ!」
シオン
「可愛い妹弟のためなら、なんでも許せますわ♪」
愚者の声
「ま、マジかーーー!?」
『シオンも妹弟ラブな人種だった!!!?』
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