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微笑み16
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「風よ!疾風の刃となりて敵を切り裂け!旋風刃・連破!!!」
シオンが風の中級魔法を放った!しかも風の刃を1枚飛ばす魔法を改良し、複数の刃を飛ばす魔法を放ったのだ。
複数の風の刃がワイバーンに向かった!
しかし!?
「なっ!?避けた!!!?」
ワイバーンは器用にも尻尾を振って、急旋回して魔法を避けた。
「速い!!!」
空中を自在に飛ぶワイバーンにほんろうされる。少しでもスキを見せると急降下して爪で襲い掛かってくる。ワイバーンが降りて来るときに投げナイフなどで攻撃するが硬い鱗に阻まれてダメージを与える事が出来ないでいた。
「もっと、森の奥まで行きましょう!木々が深くなればそうそう降りて来れないわ!」
「「「了解!!!」」」
シオンは閃光魔法を放ち、ワイバーンが怯んだ所で森の奥へと駆け出した。
「はぁはぁ!!!」
「なかなか手強い!」
走りながらワイバーンを気にして気配を探る。段々と木々が深くなり森の中が暗くなっていく。
「ワイバーンがやってきます!」
上空にワイバーンの気配を感じた!しかし、森の木々が邪魔で降りて来れない。するとワイバーンは火炎のブレスを放ってきた!
「散開!!!」
シオン達がいた場所に、木々を焼きながら火炎のブレスが着弾した!ワイバーンはすぐに火炎放射器のように周辺の木々を燃やし始めた。
「ゴッホ!ゴッホ!」
「まずいわ!」
煙に巻かれ、咳き込むシオン達だったがシオンだけは冷静に戦況を読んでいた。煙に巻かれているが視界が遮られワイバーンもシオン達を見失っていた。しかも煙と炎の熱で、ワイバーンの超感覚も狂わせていたのは嬉しい誤算であったが、そこまではシオンはわからなかった。
「水の龍よ!我が手に宿りて敵を討て!水龍陣!!!」
煙の立ち込める中から突然、水の龍がワイバーンに襲い掛かった。ワイバーンはとっさに避けた!
「あれも避けるのか!!!?」
グレイはワイバーンの反射神経に驚くが、まだシオンの魔法は終わっていなかった!
「風の刃は避けたけど、水の龍はまだ終わっていない!」
上空に登った水の龍がUターンして降りてきた!ワイバーンは下からの攻撃には敏感だが、自分の上からの攻撃には対処出来なかった。背中から水の龍をまともに受け、そのまま地面に激突した!
グルルルルル!!!!!
地面に激突したワイバーンは威嚇するが、そのスキをシオン達は見逃さなかった!
「喰らいなさい!」
アルカはワイバーンに丸い玉を投げた。すると丸い玉から、圧縮されていた大量の白い液体がワイバーンの身体に降り注いだ。
するとみるみる内に、ワイバーンの動きが鈍った。アルカが投げたのはフレイムハート謹製のトリモチ接着剤だったのだ。
「やったわ!これで飛べないはずよ!」
瞬時に、グレイとナイカが剣と槍で攻撃した。
グギャァァァァァ!!!!!
痛みに吼えるワイバーン!しかしワイバーンもヤられているばかりでは無かった。首を動かし、火炎のブレスを吐いた!
「ちぃ!水の龍で炎が鎮火したばかりだって言うのに!」
走りながらブレスを避ける。ナイカさんが盾を前にして補助魔法を掛ける!
「グレイさん!決めて下さい!」
腕力強化のストロングの魔法をグレイに掛ける!
「私がスキを作ります!緑の深淵よ、その深き緑に束縛されん!グリーン・バインド!」
地面の草が急に伸びてワイバーンを束縛した。千切ろうともがくが、トリモチと草がゴムのように弾力があり抜け出せない。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
グレイさんの気合いの一撃がワイバーンを一閃する!
「剣技・破邪一刀!」
剣に聖属性の魔力を纏わせてワイバーンの首を一刀両断した!
「ふぅー」
深く息を吐いた。
「なかなか手強かったですね」
シオン達はSランク冒険者だ。それでも苦労する相手だったと言うことだったのだ。
「ワイバーンが森に入った瞬間にすぐに襲ってきたのが気になります。少し森を探索しましょう!アルカ、先行して探ってきてくれる?私達はワイバーンを解体しておくから」
「はっ!畏まりました!」
アルカは忍者のように音も無く森の奥へと消えていった。
「さぁ!楽しい解体を始めますか!」
「余り、お嬢様に血の飛び散る解体をして欲しくないのですがね」
ワクワクしているシオンを見て、グレイはため息を吐くのだった。
・
・
・
・
・
解体が終わり、しばらく経った頃アルカが戻ってきた。
「シオンお嬢様!森の奥で卵を見つけました!」
卵!?
アルカは人の身体の半分はある大きな卵を抱えて戻ってきた。
「うわぁ~大きな卵だね~」
「この卵を守る為に森に入る者達をすぐに襲っていたのか」
「卵焼き何個作れるかなぁ~?」
っん?なんか卵がビクついた様な?
「卵は一つだけでした。鳥の巣みたな所にあったので燃やしておきました」
「うん、正しい判断だね!別の魔物の巣に使われるかも知れないからね」
こうして解体したワイバーンと卵を持って凱旋したシオン達であった。
そしてストレス発散できて、テンション高いシオンはこの小説始まって以来の口数が多かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「いやーファンタジーって良いですねー」
シオン
「これは恋愛ジャンルなんだけど?」
愚者の声
「恋愛ってなーに?美味しいの?」
シオン
「ふ、ふふふ……………」
(ムカつきますわ)
「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法、エクスプロージョン!」
愚者の声
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」
プスプス…………
シオン
「焼いても食えませんね。また、つまらぬ者を爆裂させてしまった」
愚者の声
φ(..)
犯人は…………シオ………ン、ガクッ
シオンが風の中級魔法を放った!しかも風の刃を1枚飛ばす魔法を改良し、複数の刃を飛ばす魔法を放ったのだ。
複数の風の刃がワイバーンに向かった!
しかし!?
「なっ!?避けた!!!?」
ワイバーンは器用にも尻尾を振って、急旋回して魔法を避けた。
「速い!!!」
空中を自在に飛ぶワイバーンにほんろうされる。少しでもスキを見せると急降下して爪で襲い掛かってくる。ワイバーンが降りて来るときに投げナイフなどで攻撃するが硬い鱗に阻まれてダメージを与える事が出来ないでいた。
「もっと、森の奥まで行きましょう!木々が深くなればそうそう降りて来れないわ!」
「「「了解!!!」」」
シオンは閃光魔法を放ち、ワイバーンが怯んだ所で森の奥へと駆け出した。
「はぁはぁ!!!」
「なかなか手強い!」
走りながらワイバーンを気にして気配を探る。段々と木々が深くなり森の中が暗くなっていく。
「ワイバーンがやってきます!」
上空にワイバーンの気配を感じた!しかし、森の木々が邪魔で降りて来れない。するとワイバーンは火炎のブレスを放ってきた!
「散開!!!」
シオン達がいた場所に、木々を焼きながら火炎のブレスが着弾した!ワイバーンはすぐに火炎放射器のように周辺の木々を燃やし始めた。
「ゴッホ!ゴッホ!」
「まずいわ!」
煙に巻かれ、咳き込むシオン達だったがシオンだけは冷静に戦況を読んでいた。煙に巻かれているが視界が遮られワイバーンもシオン達を見失っていた。しかも煙と炎の熱で、ワイバーンの超感覚も狂わせていたのは嬉しい誤算であったが、そこまではシオンはわからなかった。
「水の龍よ!我が手に宿りて敵を討て!水龍陣!!!」
煙の立ち込める中から突然、水の龍がワイバーンに襲い掛かった。ワイバーンはとっさに避けた!
「あれも避けるのか!!!?」
グレイはワイバーンの反射神経に驚くが、まだシオンの魔法は終わっていなかった!
「風の刃は避けたけど、水の龍はまだ終わっていない!」
上空に登った水の龍がUターンして降りてきた!ワイバーンは下からの攻撃には敏感だが、自分の上からの攻撃には対処出来なかった。背中から水の龍をまともに受け、そのまま地面に激突した!
グルルルルル!!!!!
地面に激突したワイバーンは威嚇するが、そのスキをシオン達は見逃さなかった!
「喰らいなさい!」
アルカはワイバーンに丸い玉を投げた。すると丸い玉から、圧縮されていた大量の白い液体がワイバーンの身体に降り注いだ。
するとみるみる内に、ワイバーンの動きが鈍った。アルカが投げたのはフレイムハート謹製のトリモチ接着剤だったのだ。
「やったわ!これで飛べないはずよ!」
瞬時に、グレイとナイカが剣と槍で攻撃した。
グギャァァァァァ!!!!!
痛みに吼えるワイバーン!しかしワイバーンもヤられているばかりでは無かった。首を動かし、火炎のブレスを吐いた!
「ちぃ!水の龍で炎が鎮火したばかりだって言うのに!」
走りながらブレスを避ける。ナイカさんが盾を前にして補助魔法を掛ける!
「グレイさん!決めて下さい!」
腕力強化のストロングの魔法をグレイに掛ける!
「私がスキを作ります!緑の深淵よ、その深き緑に束縛されん!グリーン・バインド!」
地面の草が急に伸びてワイバーンを束縛した。千切ろうともがくが、トリモチと草がゴムのように弾力があり抜け出せない。
「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!!!」
グレイさんの気合いの一撃がワイバーンを一閃する!
「剣技・破邪一刀!」
剣に聖属性の魔力を纏わせてワイバーンの首を一刀両断した!
「ふぅー」
深く息を吐いた。
「なかなか手強かったですね」
シオン達はSランク冒険者だ。それでも苦労する相手だったと言うことだったのだ。
「ワイバーンが森に入った瞬間にすぐに襲ってきたのが気になります。少し森を探索しましょう!アルカ、先行して探ってきてくれる?私達はワイバーンを解体しておくから」
「はっ!畏まりました!」
アルカは忍者のように音も無く森の奥へと消えていった。
「さぁ!楽しい解体を始めますか!」
「余り、お嬢様に血の飛び散る解体をして欲しくないのですがね」
ワクワクしているシオンを見て、グレイはため息を吐くのだった。
・
・
・
・
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解体が終わり、しばらく経った頃アルカが戻ってきた。
「シオンお嬢様!森の奥で卵を見つけました!」
卵!?
アルカは人の身体の半分はある大きな卵を抱えて戻ってきた。
「うわぁ~大きな卵だね~」
「この卵を守る為に森に入る者達をすぐに襲っていたのか」
「卵焼き何個作れるかなぁ~?」
っん?なんか卵がビクついた様な?
「卵は一つだけでした。鳥の巣みたな所にあったので燃やしておきました」
「うん、正しい判断だね!別の魔物の巣に使われるかも知れないからね」
こうして解体したワイバーンと卵を持って凱旋したシオン達であった。
そしてストレス発散できて、テンション高いシオンはこの小説始まって以来の口数が多かった。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「いやーファンタジーって良いですねー」
シオン
「これは恋愛ジャンルなんだけど?」
愚者の声
「恋愛ってなーに?美味しいの?」
シオン
「ふ、ふふふ……………」
(ムカつきますわ)
「黒より黒く闇より暗き漆黒に我が深紅の混淆を望みたもう。覚醒のとき来たれり。無謬の境界に落ちし理。無行の歪みとなりて現出せよ!踊れ踊れ踊れ、我が力の奔流に望むは崩壊なり。並ぶ者なき崩壊なり。万象等しく灰塵に帰し、深淵より来たれ!これが人類最大の威力の攻撃手段、これこそが究極の攻撃魔法、エクスプロージョン!」
愚者の声
「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」
プスプス…………
シオン
「焼いても食えませんね。また、つまらぬ者を爆裂させてしまった」
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