211 / 237
第186話 米国大統領
しおりを挟む
-2020年-
「次期大統領選挙を勝利したのはジョン ヴォイド氏です!彼に盛大な拍手を!」
「僅差が予想されていましたが、本当にギリギリの勝利と言ったところでしょうか」
「ヴォイド氏は近年力を強める中国、ロシアに強く出ると公言しておりましたが…」
「一部野党からはかなり批難されているようで…」
「しかしヴォイド氏が掲げた雇用創出及び一部減税を当面の目的とした政策、特に医療機関に対する大幅な減税は一部国民の間でかなり期待されているかと…」
「反面これまでの政権で次第に緩和されてきたマリファナと言った薬物に対してはこれまで以上の緩和はないとも…」
「タバコや酒類の値段は変わらないことに対して一部国民が反政府的な考えを示しているのに対し…」
「中国政府は今回の政権の誕生に対し、『現政権のアメリカ第一至上主義は世界全体を混乱に招くはずだ』と否定的な声明を…」
-ワシントンDC ホワイトハウス-
「こちらがホワイトハウスの全てとなっております、大統領」
「ご苦労だ…遂に私も大統領か…」
多数のシークレットサービスとスタッフと共に大統領となったジョン ヴォイドはホワイトハウスのブルールーム※へと足を踏み入れた。
※歴代大統領が来賓を迎える場所のこと
「みんな~、ここが新しい我が家よ~」
私の妻は先に子供達をホワイトハウスの住居スペースへと案内している。
ホワイトハウスは歴代大統領とその家族が暮らしてきて場であるが、内装も外装もここで働く者達によってきれいに保たれていた。
一度は灰となったホワイトハウス、そして私がここに住むことができたのはやはり私のただならぬ努力があったからであろう。
いまや年齢60歳を超える身、8年前までほただのニューヨーク州知事だった私がここまで登り詰めることができたのだ。
正直満足の他この上なかった。
「…大統領。メインハウスにて謁見がございます。どうぞこちらへ」
「謁見だと…?分かった…」
謁見という言葉に疑問を持ったが、すぐに向かうことになった。誰かと謁見するという予定は今の時間帯にはなかったはずだが…
私は一人案内されたグリーンルーム※に入ると、そこにはスーツ姿を着た男が一人、机を一つ挟んで向かい合う椅子の一つに座っていた。
※大統領が多様な目的で使用する部屋のこと
その男は黒のコートに灰色のメンズブーツを履いた黒髪の白人だった。うっすら見える白髪と顔の皺から50代くらいに思えるが、この人物を私は知らなかった。
そしてどうしてこの男と謁見しなければならないのかも知らなかった。何も知らされずただ会うことになったようだ。
「まずは大統領への任命、おめでとうございます。ジョン ヴォイドさん」
「…それはどうも丁寧にありがどうございます。ところであなたは一体どういった用でここに?」
私は不審に思いながらもその男に感謝の言葉を返す。しかし男はフッと不気味に笑ったかと思うと
「私はトーマス フォード。
Top Secret Agencyに勤める者です。通称TSA。合衆国運輸省とは略称は一緒ですが、全くもって別の組織です」
「トップシークレット…?CIAの者では
ないのか?」
「我々は名目上国際連合直属の組織です。あなたに大事な話があって来ました。これを…」
「ふむ…」
彼はゆっくりと手を差し出す。そこには一枚の封筒があった。私はそれを受け取り、中身である書類を確認する。
------------------------------------------
この文書は1967年に作られた本書のコピー品であり、以降 の歴代大統領含め新任される大統領全員が精読することを願います。
まずは大統領新任おめでとうございます。あなたのご幸運を心からお祈りすると共に一つのお願いがあります。
それは最高機密情報の一つとしてこれから本書に記されることと深く関わりがございます。
_____
------------------------------------------
……とても長く小さい文字で書かれた文書だった。だがとにかく全文は読むことができた。見出しからは到底想像できないことが書かれていた。1965年に起きた謎の超常事件、そして…
「…エリア51の正体は例えアメリカ大統領でも知ってはいけないと言いたいのか?」
「その通りです」
「何故だ?」
「平等性の観点からです。現ロシア大統領も過去に起きたその件についてはご存知です。そしてロシア大統領は納得いただいております」
「……活動拠点として使用するためいくつかの基地を我々が所有するものとし、これら基地で行われている全容は最高機密と通常生物兵器の利用懸念の上で全て黙秘とさせていただきます…だと?」
「ロシア大統領…スヴャトスラフ ヤゴエノフ氏はチェボリサクの秘密基地とシベリアの秘密基地の存在を容認しております。これはロシアとアメリカ、ましてや世界のバランスを保つためにあるのです。地球外の技術が政治目的に使用されるのは世界の崩壊を招きます」
「…!ふざけるな!この国は私の愛する国だ!それを国連直属の機密組織だかに踏み入られてたまるものか!世界を裏で操るつもりでいるのか!?」
「…どうか寛大に、そして広い目で見てください。それに…世界を裏で操っているのはあなた方アメリカとロシア、中国のはずだ」
「…!何を訳の分からんことを…」
「とにかくお願いです。どうかお認めください。我々の活動を、異世界の産物から人類を守るために」
_________________
-現在 2022年-
「…ロサンゼルスに到着しました。大統領」
「…そうやって私を監視するためか?エアフォースワンに乗ったのは?」
「……私はあくまであなたを護衛するためにここにいるのです」
トーマス フォードは落ち着いた口調で言った。大統領はエアフォースワンから降りようと席を立ち、私より先に降りようとしたのか、すれ違う形で過ぎ去ろうとしていく。
しかし彼はすれ違いざまにこう言った。
「私は認めたわけではない。所詮お前達はニューヨーク市民を守れなかった木偶の坊に過ぎない。その報いはいつか来ることになるぞ」
「次期大統領選挙を勝利したのはジョン ヴォイド氏です!彼に盛大な拍手を!」
「僅差が予想されていましたが、本当にギリギリの勝利と言ったところでしょうか」
「ヴォイド氏は近年力を強める中国、ロシアに強く出ると公言しておりましたが…」
「一部野党からはかなり批難されているようで…」
「しかしヴォイド氏が掲げた雇用創出及び一部減税を当面の目的とした政策、特に医療機関に対する大幅な減税は一部国民の間でかなり期待されているかと…」
「反面これまでの政権で次第に緩和されてきたマリファナと言った薬物に対してはこれまで以上の緩和はないとも…」
「タバコや酒類の値段は変わらないことに対して一部国民が反政府的な考えを示しているのに対し…」
「中国政府は今回の政権の誕生に対し、『現政権のアメリカ第一至上主義は世界全体を混乱に招くはずだ』と否定的な声明を…」
-ワシントンDC ホワイトハウス-
「こちらがホワイトハウスの全てとなっております、大統領」
「ご苦労だ…遂に私も大統領か…」
多数のシークレットサービスとスタッフと共に大統領となったジョン ヴォイドはホワイトハウスのブルールーム※へと足を踏み入れた。
※歴代大統領が来賓を迎える場所のこと
「みんな~、ここが新しい我が家よ~」
私の妻は先に子供達をホワイトハウスの住居スペースへと案内している。
ホワイトハウスは歴代大統領とその家族が暮らしてきて場であるが、内装も外装もここで働く者達によってきれいに保たれていた。
一度は灰となったホワイトハウス、そして私がここに住むことができたのはやはり私のただならぬ努力があったからであろう。
いまや年齢60歳を超える身、8年前までほただのニューヨーク州知事だった私がここまで登り詰めることができたのだ。
正直満足の他この上なかった。
「…大統領。メインハウスにて謁見がございます。どうぞこちらへ」
「謁見だと…?分かった…」
謁見という言葉に疑問を持ったが、すぐに向かうことになった。誰かと謁見するという予定は今の時間帯にはなかったはずだが…
私は一人案内されたグリーンルーム※に入ると、そこにはスーツ姿を着た男が一人、机を一つ挟んで向かい合う椅子の一つに座っていた。
※大統領が多様な目的で使用する部屋のこと
その男は黒のコートに灰色のメンズブーツを履いた黒髪の白人だった。うっすら見える白髪と顔の皺から50代くらいに思えるが、この人物を私は知らなかった。
そしてどうしてこの男と謁見しなければならないのかも知らなかった。何も知らされずただ会うことになったようだ。
「まずは大統領への任命、おめでとうございます。ジョン ヴォイドさん」
「…それはどうも丁寧にありがどうございます。ところであなたは一体どういった用でここに?」
私は不審に思いながらもその男に感謝の言葉を返す。しかし男はフッと不気味に笑ったかと思うと
「私はトーマス フォード。
Top Secret Agencyに勤める者です。通称TSA。合衆国運輸省とは略称は一緒ですが、全くもって別の組織です」
「トップシークレット…?CIAの者では
ないのか?」
「我々は名目上国際連合直属の組織です。あなたに大事な話があって来ました。これを…」
「ふむ…」
彼はゆっくりと手を差し出す。そこには一枚の封筒があった。私はそれを受け取り、中身である書類を確認する。
------------------------------------------
この文書は1967年に作られた本書のコピー品であり、以降 の歴代大統領含め新任される大統領全員が精読することを願います。
まずは大統領新任おめでとうございます。あなたのご幸運を心からお祈りすると共に一つのお願いがあります。
それは最高機密情報の一つとしてこれから本書に記されることと深く関わりがございます。
_____
------------------------------------------
……とても長く小さい文字で書かれた文書だった。だがとにかく全文は読むことができた。見出しからは到底想像できないことが書かれていた。1965年に起きた謎の超常事件、そして…
「…エリア51の正体は例えアメリカ大統領でも知ってはいけないと言いたいのか?」
「その通りです」
「何故だ?」
「平等性の観点からです。現ロシア大統領も過去に起きたその件についてはご存知です。そしてロシア大統領は納得いただいております」
「……活動拠点として使用するためいくつかの基地を我々が所有するものとし、これら基地で行われている全容は最高機密と通常生物兵器の利用懸念の上で全て黙秘とさせていただきます…だと?」
「ロシア大統領…スヴャトスラフ ヤゴエノフ氏はチェボリサクの秘密基地とシベリアの秘密基地の存在を容認しております。これはロシアとアメリカ、ましてや世界のバランスを保つためにあるのです。地球外の技術が政治目的に使用されるのは世界の崩壊を招きます」
「…!ふざけるな!この国は私の愛する国だ!それを国連直属の機密組織だかに踏み入られてたまるものか!世界を裏で操るつもりでいるのか!?」
「…どうか寛大に、そして広い目で見てください。それに…世界を裏で操っているのはあなた方アメリカとロシア、中国のはずだ」
「…!何を訳の分からんことを…」
「とにかくお願いです。どうかお認めください。我々の活動を、異世界の産物から人類を守るために」
_________________
-現在 2022年-
「…ロサンゼルスに到着しました。大統領」
「…そうやって私を監視するためか?エアフォースワンに乗ったのは?」
「……私はあくまであなたを護衛するためにここにいるのです」
トーマス フォードは落ち着いた口調で言った。大統領はエアフォースワンから降りようと席を立ち、私より先に降りようとしたのか、すれ違う形で過ぎ去ろうとしていく。
しかし彼はすれ違いざまにこう言った。
「私は認めたわけではない。所詮お前達はニューヨーク市民を守れなかった木偶の坊に過ぎない。その報いはいつか来ることになるぞ」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
実の妹が前世の嫁だったらしいのだが(困惑)
七三 一二十
ファンタジー
ある朝、俺は突然、前世で異世界の勇者だったことを思い出した。
勇者には聖女の恋人がいた。たおやかで美しい彼女の面影を思い浮かべるほど、現世でもみかけた気がしてくる俺。
頭を抱えているとドタドタ足音をたてて、妹が部屋に駆け込んできた。
「にいちゃんっ!」
翡翠色の瞳に輝くような金髪、これまで意識しなかったけど超整った顔立ち…俺の懸念は的中した。妹は前世の恋人、”光の聖女”の転生体だったのだ。しかも俺と同時に、前世の記憶を取り戻していた。
気まずさに懊悩する俺をよそに、アホアホな妹は躊躇なく俺にキスを迫ってくる!
「せっかく記憶が戻ったんだから、ちいさいこと気にするのはなしにしよーよ。ギブミーキース、ギブミーキース…」
「戦後か!」
前世の恋人兼聖女の妹から、元勇者な俺は貞節とモラルと世間体を守れるのだろうか…というか記憶が戻った途端、妹が可愛くみえてしょうがねーな、ちくしょー!(血涙)
※不定期更新となります。どうかご了承のほどを。
※本作は小説家になろう様にも掲載しております。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
アレク・プランタン
かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった
と‥‥転生となった
剣と魔法が織りなす世界へ
チートも特典も何もないまま
ただ前世の記憶だけを頼りに
俺は精一杯やってみる
毎日更新中!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
高校からの帰り道、錬金術が使えるようになりました。
マーチ・メイ
ファンタジー
女子校に通う高校2年生の橘優奈は学校からの帰り道、突然『【職業】錬金術師になりました』と声が聞こえた。
空耳かと思い家に入り試しにステータスオープンと唱えるとステータスが表示された。
しばらく高校生活を楽しみつつ家で錬金術を試してみることに 。
すると今度はダンジョンが出現して知らない外国の人の名前が称号欄に現れた。
緩やかに日常に溶け込んでいく黎明期メインのダンジョン物です。
小説家になろう、カクヨムでも掲載しております。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
一番モテないヒロインに転生しましたが、なぜかモテてます
Teko
ファンタジー
ある日私は、男の子4人、女の子4人の幼なじみ達が出てくる乙女ゲームを買った。
魔法の世界が舞台のファンタジーゲームで、プレーヤーは4人の女の子の中から1人好きなヒロインを選ぶ事ができる。
・可愛くて女の子らしい、守ってあげたくなるようなヒロイン「マイヤ」
・スポーツ、勉強と何でもできるオールマイティーなヒロイン「セレス」
・クールでキレイな顔立ち、笑顔でまわりを虜にしてしまうヒロイン「ルナ」
・顔立ちは悪くないけど、他の3人が飛び抜けている所為か平凡に見られがちなヒロイン「アリア」
4人目のヒロイン「アリア」を選択する事はないな……と思っていたら、いつの間にか乙女ゲームの世界に転生していた!
しかも、よりにもよって一番モテないヒロインの「アリア」に!!
モテないキャラらしく恋愛なんて諦めて、魔法を使い楽しく生きよう! と割り切っていたら……?
本編の話が長くなってきました。
1話から読むのが大変……という方は、「子どもの頃(入学前)」編 、「中等部」編をすっと飛ばして「第1部まとめ」、「登場人物紹介」、「第2部まとめ」、「第3部まとめ」からどうぞ!
※「登場人物紹介」はイメージ画像ありがございます。
※自分の中のイメージを大切にしたい方は、通常の「登場人物紹介」の主要キャラ、サブキャラのみご覧ください。
※長期連載作品になります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる