207 / 237
第182話 物語の続き
しおりを挟む
…一区切り彼らに話した後、私は一人になるべく、その場を離れた。そして全てを話したわけではない。人を殺したことは話していない。なんとも自分勝手なものだと思う。
「偉大なる…先人か…」
あの騎士は確かそう言っていた。彼の顔を今はよく鮮明に思い出せなかったが。
私はモヤモヤとした気分を捨てられずにいた。
何故あいつはあっさりと死んだのか、何故あいつは笑ったままでいられたのか…それをずっと考えてしまう。
あいつは他人を陥れ、嬲ることに生命を掛けているように見えた。かなり重度のロリコンである事も生理的な嫌悪感の一種であった。
純度100の怒り、憎しみ、哀しみ、そして殺意で構成されていたあいつに対する感情はあいつが死んだというのに鳴りを収めなかった。
『全てを出し切って、そのうえで君とやり合おう。それで君が絶望して、僕が死ねるなら本望だ』
あいつはあの時、殺すではなく、やり合おうと言った。そして何故かあの時は自分は死んでも良いと言った。今さっきの戦闘の際にもそう言っていた。
あっさりと策に引っかかり、死んだ。かなり苦しいはずなのに笑顔を努め、この世を去った。何故あいつ程の奴が私の策を見抜けなかったのか。
「……あぁ…んだよ…あのクソ野郎…!」
そしてその答えは導き出せていた。突拍子も無い程に馬鹿げたものだ。
あいつは自分の死を犠牲にしてまで私を苦しめようとした。
二年もの間、元いた世界で魔王軍を殺してきた。そうさせたのは私に篭った怒り、憎しみ、殺意があいつを絶対見つけるという信念に変わったから。いつかあいつこそ絶望におとしてやると決めたから。
だが本当は違う、あいつは私の内に篭る感情全てを無理やり引き出させ、自分に対しての憎悪を一生持たせるようにした。
そしてあいつは私の思い通りになった。あいつは絶望することなく死を受け入れ、苦しみから逃れようともせずに死ぬことで。
そしてその拍子抜けした死によって私の中のにある憎悪を消させることなくこの世を去った。ベラドンナや死んだ人間達に懺悔の一言もせず、自分は死をあっさりと受け入れた。
私の内に秘めたあいつへの怒りと憎しみと殺意はあんなちっぽけな死じゃ収まらない。そしてそれこそがあいつの狙い。
あいつは…晴らすことのできない…一生持たなければいけない憎悪を私に持たせたまま死んだ。私があいつをただ殺すだけでは収まらないと知っていたからあいつはあっさり死んだ。
「なぁ、お前が死んでベラドンナは報われたと思うわけ…なんで…あっさりとあんなに早く死んだ…もっと生きて…苦しめば…」
怒りで前が見えないこともあいつは利用し、まんまと逆に策に嵌められた。全ては私を苦しませるため。一生あいつに対しての憎悪を覚えさせるために…
あいつはベラドンナの死、そして自分の死すら利用し、私の意志を踏み潰した。
「…なんだよ…私の負けかよ…私の…」
やり場のない感情のみがその場に残った。
_________________
「速報です。ただいま日本政府より緊急事態宣言が発令され…」
「こちらは現在千葉県館山市に続く富浦ICなんですが、ご覧のように現在防弾服を纏った警察官によって封鎖されており…」
「陸上自衛隊のヘリコプターによる民間人の避難が続々と行われ…」
「くり返しお伝えしますが、避難区域は千葉県館山市全域、南房総市全域、富津市全域、鴨川市全域、木更津市南部となっており…」
「これらに該当する地域は警察官の指示に従って速やかに避難してください」
「房総丘陵を中心に半径15km以内が大変危険な区域となっております」
「えぇ。情報によりますと謎の生命体による襲撃が千葉県で…」
「ニューヨークで確認された個体とはまた別の…」
「現在までに巨大な生命体は確認されておらず…」
「東京駅でのテロとの関連性が疑われており…」
「日本政府は緊急記者会見にて東京都及び千葉県に自衛隊の治安出動を要請し…」
「いわばこれは日本、いやこの星に対する宣戦布告、私は何度もそう言っているでしょう」
「日本国憲法の範囲で許される、許されないの境界が曖昧になることを懸念するべきです」
「自衛隊による火器の使用の是非については現在までに解答されておらず…」
「木更津市の方でも避難に対する混乱が広がろうとしており…」
「地球外生命体に対しての対応が後手に回っており…」
「当たり前だ。例えば我々にゴジラの対処法があるとでも?」
「これらの生命体に知性があるのか…万が一知性を持っていたと仮定した場合…」
「とうとう日本でも起きてしまった地球外生命体による事件…これらの正体とは一体何なのでしょうか…」
_________________
「これからどうするつもりだ?ヒカル君」
「決まってるよ。まずは俺らが乗ってた高速バスを爆破した奴から探す。そっから魔王の奴らに繋がるだろうし」
「どうやってだ?君達の正体を我々が知った以上、大っぴらに君達は動きにくいだろう」
「田村さんと中谷さんがそうさせたのにね…まあでもいいよ。俺は俺なりのやり方でやろうかな。それまでちょっと寄り道させてくれない?あと手伝って」
_________________
日本、千葉県内において異次元的地球外生命体による事件が発生した時刻と同時刻
アメリカ合衆国 ニューメキシコ州
FBI支局内
「……何か喋ったのか?こいつは?」
「いいえ、警察官に取り押さえられてからは何も…」
「テキサス州で事件を起こしてニューメキシコ州でも事件、いや銃乱射で20人以上が死んでいるのか」
「素性はここに書いてあります。コールソンさん」
「あぁ、助かる……サミュエル ニクソン。オハイオ州生まれの白人男性。32歳、地元の大学を卒業後就職…この部分が動機かもな」
「ですがこの部分であれ程の原動力になるのは…」
「就職後僅か3年の25歳でリストラ。俺ならかなりきつい……彼はこの中か?」
「はい」
「分かった。ここには俺一人で入る。君は外で待っていてくれ…………やぁ、君がニクソンだね。良かったら君の知っていること…例えば謎のサーファーについて教えてもらえないかな?」
_________________
正方形の部屋、白一択の壁と天井、そして明るい木でてきた床。いるのは私服姿の男女と一際目立つ男のみ。彼は一人、壁に張ってあるスクリーンに手をかざしながら言い放った。
「時は来た!」
彼はそう言った。
「これは我々への道標に違いない。我々が平等な道へ行くための!」
彼はそう言った。スクリーンには北アメリカ大陸が移り、アメリカには49個のバツ印、カナダに4個のバツ印が描かれている。
「我々は散々苦汁を飲まされてきた。だが本当の平等のためだと思えば、それは苦ではい!55人の犠牲の上で我々は成り立ち、そして今、放たれる。諸君!始めるぞ!」
そして歓声に包まれる。そして多くが熱狂していた。
「…新世界を作ろうではないか」
「偉大なる…先人か…」
あの騎士は確かそう言っていた。彼の顔を今はよく鮮明に思い出せなかったが。
私はモヤモヤとした気分を捨てられずにいた。
何故あいつはあっさりと死んだのか、何故あいつは笑ったままでいられたのか…それをずっと考えてしまう。
あいつは他人を陥れ、嬲ることに生命を掛けているように見えた。かなり重度のロリコンである事も生理的な嫌悪感の一種であった。
純度100の怒り、憎しみ、哀しみ、そして殺意で構成されていたあいつに対する感情はあいつが死んだというのに鳴りを収めなかった。
『全てを出し切って、そのうえで君とやり合おう。それで君が絶望して、僕が死ねるなら本望だ』
あいつはあの時、殺すではなく、やり合おうと言った。そして何故かあの時は自分は死んでも良いと言った。今さっきの戦闘の際にもそう言っていた。
あっさりと策に引っかかり、死んだ。かなり苦しいはずなのに笑顔を努め、この世を去った。何故あいつ程の奴が私の策を見抜けなかったのか。
「……あぁ…んだよ…あのクソ野郎…!」
そしてその答えは導き出せていた。突拍子も無い程に馬鹿げたものだ。
あいつは自分の死を犠牲にしてまで私を苦しめようとした。
二年もの間、元いた世界で魔王軍を殺してきた。そうさせたのは私に篭った怒り、憎しみ、殺意があいつを絶対見つけるという信念に変わったから。いつかあいつこそ絶望におとしてやると決めたから。
だが本当は違う、あいつは私の内に篭る感情全てを無理やり引き出させ、自分に対しての憎悪を一生持たせるようにした。
そしてあいつは私の思い通りになった。あいつは絶望することなく死を受け入れ、苦しみから逃れようともせずに死ぬことで。
そしてその拍子抜けした死によって私の中のにある憎悪を消させることなくこの世を去った。ベラドンナや死んだ人間達に懺悔の一言もせず、自分は死をあっさりと受け入れた。
私の内に秘めたあいつへの怒りと憎しみと殺意はあんなちっぽけな死じゃ収まらない。そしてそれこそがあいつの狙い。
あいつは…晴らすことのできない…一生持たなければいけない憎悪を私に持たせたまま死んだ。私があいつをただ殺すだけでは収まらないと知っていたからあいつはあっさり死んだ。
「なぁ、お前が死んでベラドンナは報われたと思うわけ…なんで…あっさりとあんなに早く死んだ…もっと生きて…苦しめば…」
怒りで前が見えないこともあいつは利用し、まんまと逆に策に嵌められた。全ては私を苦しませるため。一生あいつに対しての憎悪を覚えさせるために…
あいつはベラドンナの死、そして自分の死すら利用し、私の意志を踏み潰した。
「…なんだよ…私の負けかよ…私の…」
やり場のない感情のみがその場に残った。
_________________
「速報です。ただいま日本政府より緊急事態宣言が発令され…」
「こちらは現在千葉県館山市に続く富浦ICなんですが、ご覧のように現在防弾服を纏った警察官によって封鎖されており…」
「陸上自衛隊のヘリコプターによる民間人の避難が続々と行われ…」
「くり返しお伝えしますが、避難区域は千葉県館山市全域、南房総市全域、富津市全域、鴨川市全域、木更津市南部となっており…」
「これらに該当する地域は警察官の指示に従って速やかに避難してください」
「房総丘陵を中心に半径15km以内が大変危険な区域となっております」
「えぇ。情報によりますと謎の生命体による襲撃が千葉県で…」
「ニューヨークで確認された個体とはまた別の…」
「現在までに巨大な生命体は確認されておらず…」
「東京駅でのテロとの関連性が疑われており…」
「日本政府は緊急記者会見にて東京都及び千葉県に自衛隊の治安出動を要請し…」
「いわばこれは日本、いやこの星に対する宣戦布告、私は何度もそう言っているでしょう」
「日本国憲法の範囲で許される、許されないの境界が曖昧になることを懸念するべきです」
「自衛隊による火器の使用の是非については現在までに解答されておらず…」
「木更津市の方でも避難に対する混乱が広がろうとしており…」
「地球外生命体に対しての対応が後手に回っており…」
「当たり前だ。例えば我々にゴジラの対処法があるとでも?」
「これらの生命体に知性があるのか…万が一知性を持っていたと仮定した場合…」
「とうとう日本でも起きてしまった地球外生命体による事件…これらの正体とは一体何なのでしょうか…」
_________________
「これからどうするつもりだ?ヒカル君」
「決まってるよ。まずは俺らが乗ってた高速バスを爆破した奴から探す。そっから魔王の奴らに繋がるだろうし」
「どうやってだ?君達の正体を我々が知った以上、大っぴらに君達は動きにくいだろう」
「田村さんと中谷さんがそうさせたのにね…まあでもいいよ。俺は俺なりのやり方でやろうかな。それまでちょっと寄り道させてくれない?あと手伝って」
_________________
日本、千葉県内において異次元的地球外生命体による事件が発生した時刻と同時刻
アメリカ合衆国 ニューメキシコ州
FBI支局内
「……何か喋ったのか?こいつは?」
「いいえ、警察官に取り押さえられてからは何も…」
「テキサス州で事件を起こしてニューメキシコ州でも事件、いや銃乱射で20人以上が死んでいるのか」
「素性はここに書いてあります。コールソンさん」
「あぁ、助かる……サミュエル ニクソン。オハイオ州生まれの白人男性。32歳、地元の大学を卒業後就職…この部分が動機かもな」
「ですがこの部分であれ程の原動力になるのは…」
「就職後僅か3年の25歳でリストラ。俺ならかなりきつい……彼はこの中か?」
「はい」
「分かった。ここには俺一人で入る。君は外で待っていてくれ…………やぁ、君がニクソンだね。良かったら君の知っていること…例えば謎のサーファーについて教えてもらえないかな?」
_________________
正方形の部屋、白一択の壁と天井、そして明るい木でてきた床。いるのは私服姿の男女と一際目立つ男のみ。彼は一人、壁に張ってあるスクリーンに手をかざしながら言い放った。
「時は来た!」
彼はそう言った。
「これは我々への道標に違いない。我々が平等な道へ行くための!」
彼はそう言った。スクリーンには北アメリカ大陸が移り、アメリカには49個のバツ印、カナダに4個のバツ印が描かれている。
「我々は散々苦汁を飲まされてきた。だが本当の平等のためだと思えば、それは苦ではい!55人の犠牲の上で我々は成り立ち、そして今、放たれる。諸君!始めるぞ!」
そして歓声に包まれる。そして多くが熱狂していた。
「…新世界を作ろうではないか」
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

実の妹が前世の嫁だったらしいのだが(困惑)
七三 一二十
ファンタジー
ある朝、俺は突然、前世で異世界の勇者だったことを思い出した。
勇者には聖女の恋人がいた。たおやかで美しい彼女の面影を思い浮かべるほど、現世でもみかけた気がしてくる俺。
頭を抱えているとドタドタ足音をたてて、妹が部屋に駆け込んできた。
「にいちゃんっ!」
翡翠色の瞳に輝くような金髪、これまで意識しなかったけど超整った顔立ち…俺の懸念は的中した。妹は前世の恋人、”光の聖女”の転生体だったのだ。しかも俺と同時に、前世の記憶を取り戻していた。
気まずさに懊悩する俺をよそに、アホアホな妹は躊躇なく俺にキスを迫ってくる!
「せっかく記憶が戻ったんだから、ちいさいこと気にするのはなしにしよーよ。ギブミーキース、ギブミーキース…」
「戦後か!」
前世の恋人兼聖女の妹から、元勇者な俺は貞節とモラルと世間体を守れるのだろうか…というか記憶が戻った途端、妹が可愛くみえてしょうがねーな、ちくしょー!(血涙)
※不定期更新となります。どうかご了承のほどを。
※本作は小説家になろう様にも掲載しております。
本当の仲間ではないと勇者パーティから追放されたので、銀髪ケモミミ美少女と異世界でスローライフします。
なつめ猫
ファンタジー
田中一馬は、40歳のIT会社の社員として働いていた。
しかし、異世界ガルドランドに魔王を倒す勇者として召喚されてしまい容姿が17歳まで若返ってしまう。
探しにきた兵士に連れられ王城で、同郷の人間とパーティを組むことになる。
だが【勇者】の称号を持っていなかった一馬は、お荷物扱いにされてしまう。
――ただアイテムボックスのスキルを持っていた事もあり勇者パーティの荷物持ちでパーティに参加することになるが……。
Sランク冒険者となった事で、田中一馬は仲間に殺されかける。
Sランク冒険者に与えられるアイテムボックスの袋。
それを手に入れるまで田中一馬は利用されていたのだった。
失意の内に意識を失った一馬の脳裏に
――チュートリアルが完了しました。
と、いうシステムメッセージが流れる。
それは、田中一馬が40歳まで独身のまま人生の半分を注ぎこんで鍛え上げたアルドガルド・オンラインの最強セーブデータを手に入れた瞬間であった!

アレク・プランタン
かえるまる
ファンタジー
長く辛い闘病が終わった
と‥‥転生となった
剣と魔法が織りなす世界へ
チートも特典も何もないまま
ただ前世の記憶だけを頼りに
俺は精一杯やってみる
毎日更新中!

高校からの帰り道、錬金術が使えるようになりました。
マーチ・メイ
ファンタジー
女子校に通う高校2年生の橘優奈は学校からの帰り道、突然『【職業】錬金術師になりました』と声が聞こえた。
空耳かと思い家に入り試しにステータスオープンと唱えるとステータスが表示された。
しばらく高校生活を楽しみつつ家で錬金術を試してみることに 。
すると今度はダンジョンが出現して知らない外国の人の名前が称号欄に現れた。
緩やかに日常に溶け込んでいく黎明期メインのダンジョン物です。
小説家になろう、カクヨムでも掲載しております。
スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜
櫛田こころ
ファンタジー
僕は、諏方賢斗(すわ けんと)十九歳。
パンの製造員を目指す専門学生……だったんだけど。
車に轢かれそうになった猫ちゃんを助けようとしたら、あっさり事故死。でも、その猫ちゃんが神様の御使と言うことで……復活は出来ないけど、僕を異世界に転生させることは可能だと提案されたので、もちろん承諾。
ただ、ひとつ神様にお願いされたのは……その世界の、回復アイテムを開発してほしいとのこと。パンやお菓子以外だと家庭レベルの調理技術しかない僕で、なんとか出来るのだろうか心配になったが……転生した世界で出会ったスライムのお陰で、それは実現出来ることに!!
相棒のスライムは、パン製造の出来るレアスライム!
けど、出来たパンはすべて回復などを実現出来るポーションだった!!
パン職人が夢だった青年の異世界のんびりスローライフが始まる!!
一番モテないヒロインに転生しましたが、なぜかモテてます
Teko
ファンタジー
ある日私は、男の子4人、女の子4人の幼なじみ達が出てくる乙女ゲームを買った。
魔法の世界が舞台のファンタジーゲームで、プレーヤーは4人の女の子の中から1人好きなヒロインを選ぶ事ができる。
・可愛くて女の子らしい、守ってあげたくなるようなヒロイン「マイヤ」
・スポーツ、勉強と何でもできるオールマイティーなヒロイン「セレス」
・クールでキレイな顔立ち、笑顔でまわりを虜にしてしまうヒロイン「ルナ」
・顔立ちは悪くないけど、他の3人が飛び抜けている所為か平凡に見られがちなヒロイン「アリア」
4人目のヒロイン「アリア」を選択する事はないな……と思っていたら、いつの間にか乙女ゲームの世界に転生していた!
しかも、よりにもよって一番モテないヒロインの「アリア」に!!
モテないキャラらしく恋愛なんて諦めて、魔法を使い楽しく生きよう! と割り切っていたら……?
本編の話が長くなってきました。
1話から読むのが大変……という方は、「子どもの頃(入学前)」編 、「中等部」編をすっと飛ばして「第1部まとめ」、「登場人物紹介」、「第2部まとめ」、「第3部まとめ」からどうぞ!
※「登場人物紹介」はイメージ画像ありがございます。
※自分の中のイメージを大切にしたい方は、通常の「登場人物紹介」の主要キャラ、サブキャラのみご覧ください。
※長期連載作品になります。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる