191 / 237
第166話 過去のおはなし(2)
しおりを挟む
「どう?動けるようになった?」
少女の声通りなのか、私は実際に指を動かしてみる。関節はしっかりと縮んだり、伸びたりをするためどうやらある程度体の自由が
効けるようだ。
「まぁ、一応…」
「そう、良かった。多分少量の毒が少しずつ体に蓄積していってこうなったんじゃないかな?」
「…一応ありがとう、治してくれて。後は大丈夫」
「あ、待って」
立てるほどまで回復したので、そのまま立ち去ろうとした時、少女が呼び止める。
「さっきの答え聞かせて」
「さっき?」
「どうして自分の事をどうでもいいなんか言ったのか」
「あぁ…なんでだろうね。分かんない」
「……そうなんだ」
少女は何も言わなくなった。立ち去っていいという合図と見て足早に路地を出ていった。
翌日
いつもの酒場に辿り着いた私だが、今日は少しテンションは低めな結果になりそうだった。
あの少女がいた。かなりだだっ広い酒場だが、席を立っている彼女は私にとって異色の存在だった。よってそのまま立ち去ることを心に決め、酒場を後にする。
「……どういうつもり?」
だがふと気づいた目の先には彼女が座っていた。何かの魔法の魔力を感じさせなかった。
「いいから座って。私の奢りでいいからさ」
「……」
奢りという言葉に反応して私は隣に座る。
「私と同じ年頃の人がいなくてさ…お酒はこの国だとどの年齢でも飲めるって聞いたけどやっぱり私は駄目だね」
「はあ…」
何が言いたいのか分からず、曖昧な返事をする。
「あなたはお酒好きなの?」
「…あんまり」
「そうなんだ。私と同じだ」
少女は笑顔でそう言ってくる。何がおかしくて笑っているのだ?
「それで何の用?昨日の礼をしろって言い出すつもり?」
私は要件を聞くべく、少女にそう言うと少女は手を横に振りながら
「まさか、そんな事ないよ」
「へぇ、じゃあ何なのさ」
「単純に私とチームにならない?冒険者同士の」
「は?」
何を言ってるのかさっぱりだ。見た目からして冒険者かなあとは思っていたが。
「なんで私?他にたくさんいるでしょ」
「それはそうだけど…でもどうせなら同じ歳ぐらいの女の子が良いなあって。私この街に来たの始めてだから」
「好き好んで来る奴なんかいない。こんな街」
「そうかもね。なにせ魔王軍の幹部がこの辺りにいるって噂らしいし」
「分かってんじゃん。一番良い方法はこの街を出…」
「でもそれを分かってるあなたはどうしてこの街にいるの?」
少女は鋭い問いを投げかけてきた。
「…それ関係ある?別他人事じゃんそんなの」
「そうだけど…でもあなた結構この街にいるっぽさそうだし、長年住んでるからには何か思い入れがあるのかなあって…あ、飲み物何がいい?」
「…ジュース。その赤いの」
目の前のメニュー表の事を言う。
「あ、じゃあ私も!」
少女は軽快にそう言うとやって来た店員に笑顔を向ける。
「ないよ。理由なんか」
「理由ないの?」
「そう。何か悪いの?」
理由。それがなければ駄目なのかと正直苛立ってしまう。
「悪いわけじゃないんだけど…私からしたら不思議で」
「じゃあそっちこそどうしてこの街に?」
「私は…長くなるけど」
そう言うと少女は一息区切りをつけ
「私ね。冒険者ギルドの魔王軍討伐隊の隊長だったんだ」
「へぇ、驚き」
これは心から思って言っていることだ。目の前の少女が討伐隊の隊長。実力主義の冒険者ギルドはこの少女に何を見出したのかが気になる。
「それで…大勢の人達が魔王に襲われて命を落としてることを知って…それで討伐の期間が終わって、今この国で一番危ないって言われてる街に来たの」
「この街の人達を救うために一人で?どうしようもないでしょ一人だったら」
「そうなの。だからもう一人、パートナーが
欲しいなって…」
それで最初に戻るわけか。
「それで私に?にしてもよくこの酒場にいるって分かったね」
「昨日のあの人達が酒場で何かしてた事を大声で叫んでたから。この辺の酒場ってここにしかないから」
あぁ、あの時か。確か酒場の人間に金を渡したどうのこうの…って…
「その人は問題を起こして今はここにいないよ」
考えを見透かされたのか先にそう答えてくれる。
「…私の知らない事ばかり知ってるね。君は」
少しばかり皮肉を込めたつもりだったが、意に介さずというか
「ここの人達は皆優しいから。聞いたら教えてくれたの」
「へぇ、優しいねぇ…」
それは表面上取り繕った優しさではないかと心の中で毒づく。目の前の少女は実力こそあれど人の優しさを信じて、止まらなそうな節がある。無論昨日のあの荒くれ者達を見ているのも含めて全部が全部そうではないはずだが。
「それであなたはどうなの?私のパートナーになってくれる?」
「へ?あぁ…」
はっきり言って一匹狼でいるほうがずっと気楽なはずだ。目の前の少女とは気が合わない。
「別にすぐじゃなくても大丈夫。私いつも朝は冒険者ギルドにいるから。あ、自己紹介やってなかったね」
少女は今更感を出しながら笑顔で私に言う。
「私はベラドンナ。ベラドで結構だから。やろしくね。えっと…?」
「……アナリス」
「良い名前、よろしくアナリス」
ベラドンナは握手を求めた。
その日をそこそこに私はアパートに帰る。ベラドンナは別のアパートらしく、名前の自己紹介を済ませたすぐ後に別々に別れることになった。
「…………」
そして時間を気ままに過ごして夜。真っ暗な夜。部屋は暗いままだ。
冒険者ギルドの貸しアパート。小さい一部屋に寝床を作ればスペースは僅かしかなくなる。残りは料理どころや簡易トイレなどで部屋のほとんどが埋められていた。
「なんで……」
月明かりが今夜はなかった。物音がしない静かな空間にただ横たわるだけだった。
孤独は好きだ。一人は常に落ち着いていられる。けど…静寂は嫌いだ。常に不安にさせられる。
音が常に欲しいと思っていた。それこそ魔物やらの鳴き声でも良かった。水の音でもいい。何か…
「なんだか寂しいや。もう嫌になってくる…」
一人で自分を元気付けるつもりが逆効果な事を言ってしまった。
世間一般的にこういう状態を不安定症などと言うらしい。いわゆる鬱状態。
「…あの時、死んでたらどうなってたと思う?…分かんないよね。そりゃあ死後の世界がどうなのか分からないし」
何故だか今日は眠れない。こうやって独り言を呟くばかりで眠気がまったくない。
「…………朝だ」
結局一睡もできずに朝を迎える羽目になった。冒険者という生活のためのかなりの重労働。これを不眠でやるのはかなりきつい。
「…やば、フラフラする」
足元がぐらつきながらも部屋を出た。
身だしなみをある程度は魔法その他で整え、
ギルドへ向かおうとする。ギルドの貸しアパートだけあってすぐ近くにあるのが楽だ。
「……眠すぎマジで」
顔を水に漬けたが今になってやって来た眠気がまーったく取れない。そのせいか朝日が余計眩しく感じる。
「……おい!そこ危ないぞ!」
通行人が私に向かってそう言ったその瞬間、馬車がすぐ後ろを通り過ぎる。
「大丈夫かよあんた?」
「平気」
通行人の心配を他所にそのまま歩き始める。あまり心配されたり気を遣われたりするのは好きじゃない。
「…………あ」
その時、二階建て白いレンガ造りの冒険者ギルド横にいる人物に目が行く。あのシルエットは間違いない。
「…あ!アナリスこっち!」
「…ハァー!」
私は盛大に息を漏らしながら彼女に近づいた。
少女の声通りなのか、私は実際に指を動かしてみる。関節はしっかりと縮んだり、伸びたりをするためどうやらある程度体の自由が
効けるようだ。
「まぁ、一応…」
「そう、良かった。多分少量の毒が少しずつ体に蓄積していってこうなったんじゃないかな?」
「…一応ありがとう、治してくれて。後は大丈夫」
「あ、待って」
立てるほどまで回復したので、そのまま立ち去ろうとした時、少女が呼び止める。
「さっきの答え聞かせて」
「さっき?」
「どうして自分の事をどうでもいいなんか言ったのか」
「あぁ…なんでだろうね。分かんない」
「……そうなんだ」
少女は何も言わなくなった。立ち去っていいという合図と見て足早に路地を出ていった。
翌日
いつもの酒場に辿り着いた私だが、今日は少しテンションは低めな結果になりそうだった。
あの少女がいた。かなりだだっ広い酒場だが、席を立っている彼女は私にとって異色の存在だった。よってそのまま立ち去ることを心に決め、酒場を後にする。
「……どういうつもり?」
だがふと気づいた目の先には彼女が座っていた。何かの魔法の魔力を感じさせなかった。
「いいから座って。私の奢りでいいからさ」
「……」
奢りという言葉に反応して私は隣に座る。
「私と同じ年頃の人がいなくてさ…お酒はこの国だとどの年齢でも飲めるって聞いたけどやっぱり私は駄目だね」
「はあ…」
何が言いたいのか分からず、曖昧な返事をする。
「あなたはお酒好きなの?」
「…あんまり」
「そうなんだ。私と同じだ」
少女は笑顔でそう言ってくる。何がおかしくて笑っているのだ?
「それで何の用?昨日の礼をしろって言い出すつもり?」
私は要件を聞くべく、少女にそう言うと少女は手を横に振りながら
「まさか、そんな事ないよ」
「へぇ、じゃあ何なのさ」
「単純に私とチームにならない?冒険者同士の」
「は?」
何を言ってるのかさっぱりだ。見た目からして冒険者かなあとは思っていたが。
「なんで私?他にたくさんいるでしょ」
「それはそうだけど…でもどうせなら同じ歳ぐらいの女の子が良いなあって。私この街に来たの始めてだから」
「好き好んで来る奴なんかいない。こんな街」
「そうかもね。なにせ魔王軍の幹部がこの辺りにいるって噂らしいし」
「分かってんじゃん。一番良い方法はこの街を出…」
「でもそれを分かってるあなたはどうしてこの街にいるの?」
少女は鋭い問いを投げかけてきた。
「…それ関係ある?別他人事じゃんそんなの」
「そうだけど…でもあなた結構この街にいるっぽさそうだし、長年住んでるからには何か思い入れがあるのかなあって…あ、飲み物何がいい?」
「…ジュース。その赤いの」
目の前のメニュー表の事を言う。
「あ、じゃあ私も!」
少女は軽快にそう言うとやって来た店員に笑顔を向ける。
「ないよ。理由なんか」
「理由ないの?」
「そう。何か悪いの?」
理由。それがなければ駄目なのかと正直苛立ってしまう。
「悪いわけじゃないんだけど…私からしたら不思議で」
「じゃあそっちこそどうしてこの街に?」
「私は…長くなるけど」
そう言うと少女は一息区切りをつけ
「私ね。冒険者ギルドの魔王軍討伐隊の隊長だったんだ」
「へぇ、驚き」
これは心から思って言っていることだ。目の前の少女が討伐隊の隊長。実力主義の冒険者ギルドはこの少女に何を見出したのかが気になる。
「それで…大勢の人達が魔王に襲われて命を落としてることを知って…それで討伐の期間が終わって、今この国で一番危ないって言われてる街に来たの」
「この街の人達を救うために一人で?どうしようもないでしょ一人だったら」
「そうなの。だからもう一人、パートナーが
欲しいなって…」
それで最初に戻るわけか。
「それで私に?にしてもよくこの酒場にいるって分かったね」
「昨日のあの人達が酒場で何かしてた事を大声で叫んでたから。この辺の酒場ってここにしかないから」
あぁ、あの時か。確か酒場の人間に金を渡したどうのこうの…って…
「その人は問題を起こして今はここにいないよ」
考えを見透かされたのか先にそう答えてくれる。
「…私の知らない事ばかり知ってるね。君は」
少しばかり皮肉を込めたつもりだったが、意に介さずというか
「ここの人達は皆優しいから。聞いたら教えてくれたの」
「へぇ、優しいねぇ…」
それは表面上取り繕った優しさではないかと心の中で毒づく。目の前の少女は実力こそあれど人の優しさを信じて、止まらなそうな節がある。無論昨日のあの荒くれ者達を見ているのも含めて全部が全部そうではないはずだが。
「それであなたはどうなの?私のパートナーになってくれる?」
「へ?あぁ…」
はっきり言って一匹狼でいるほうがずっと気楽なはずだ。目の前の少女とは気が合わない。
「別にすぐじゃなくても大丈夫。私いつも朝は冒険者ギルドにいるから。あ、自己紹介やってなかったね」
少女は今更感を出しながら笑顔で私に言う。
「私はベラドンナ。ベラドで結構だから。やろしくね。えっと…?」
「……アナリス」
「良い名前、よろしくアナリス」
ベラドンナは握手を求めた。
その日をそこそこに私はアパートに帰る。ベラドンナは別のアパートらしく、名前の自己紹介を済ませたすぐ後に別々に別れることになった。
「…………」
そして時間を気ままに過ごして夜。真っ暗な夜。部屋は暗いままだ。
冒険者ギルドの貸しアパート。小さい一部屋に寝床を作ればスペースは僅かしかなくなる。残りは料理どころや簡易トイレなどで部屋のほとんどが埋められていた。
「なんで……」
月明かりが今夜はなかった。物音がしない静かな空間にただ横たわるだけだった。
孤独は好きだ。一人は常に落ち着いていられる。けど…静寂は嫌いだ。常に不安にさせられる。
音が常に欲しいと思っていた。それこそ魔物やらの鳴き声でも良かった。水の音でもいい。何か…
「なんだか寂しいや。もう嫌になってくる…」
一人で自分を元気付けるつもりが逆効果な事を言ってしまった。
世間一般的にこういう状態を不安定症などと言うらしい。いわゆる鬱状態。
「…あの時、死んでたらどうなってたと思う?…分かんないよね。そりゃあ死後の世界がどうなのか分からないし」
何故だか今日は眠れない。こうやって独り言を呟くばかりで眠気がまったくない。
「…………朝だ」
結局一睡もできずに朝を迎える羽目になった。冒険者という生活のためのかなりの重労働。これを不眠でやるのはかなりきつい。
「…やば、フラフラする」
足元がぐらつきながらも部屋を出た。
身だしなみをある程度は魔法その他で整え、
ギルドへ向かおうとする。ギルドの貸しアパートだけあってすぐ近くにあるのが楽だ。
「……眠すぎマジで」
顔を水に漬けたが今になってやって来た眠気がまーったく取れない。そのせいか朝日が余計眩しく感じる。
「……おい!そこ危ないぞ!」
通行人が私に向かってそう言ったその瞬間、馬車がすぐ後ろを通り過ぎる。
「大丈夫かよあんた?」
「平気」
通行人の心配を他所にそのまま歩き始める。あまり心配されたり気を遣われたりするのは好きじゃない。
「…………あ」
その時、二階建て白いレンガ造りの冒険者ギルド横にいる人物に目が行く。あのシルエットは間違いない。
「…あ!アナリスこっち!」
「…ハァー!」
私は盛大に息を漏らしながら彼女に近づいた。
0
お気に入りに追加
9
あなたにおすすめの小説
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

転生チートは家族のために~ユニークスキルで、快適な異世界生活を送りたい!~
りーさん
ファンタジー
ある日、異世界に転生したルイ。
前世では、両親が共働きの鍵っ子だったため、寂しい思いをしていたが、今世は優しい家族に囲まれた。
そんな家族と異世界でも楽しく過ごすために、ユニークスキルをいろいろと便利に使っていたら、様々なトラブルに巻き込まれていく。
「家族といたいからほっといてよ!」
※スキルを本格的に使い出すのは二章からです。

美形揃いの王族の中で珍しく不細工なわたしを、王子がその顔で本当に王族なのかと皮肉ってきたと思っていましたが、実は違ったようです。
ふまさ
恋愛
「──お前はその顔で、本当に王族なのか?」
そう問いかけてきたのは、この国の第一王子──サイラスだった。
真剣な顔で問いかけられたセシリーは、固まった。からかいや嫌味などではない、心からの疑問。いくら慣れたこととはいえ、流石のセシリーも、カチンときた。
「…………ぷっ」
姉のカミラが口元を押さえながら、吹き出す。それにつられて、広間にいる者たちは一斉に笑い出した。
当然、サイラスがセシリーを皮肉っていると思ったからだ。
だが、真実は違っていて──。

侯爵家の愛されない娘でしたが、前世の記憶を思い出したらお父様がバリ好みのイケメン過ぎて毎日が楽しくなりました
下菊みこと
ファンタジー
前世の記憶を思い出したらなにもかも上手くいったお話。
ご都合主義のSS。
お父様、キャラチェンジが激しくないですか。
小説家になろう様でも投稿しています。
突然ですが長編化します!ごめんなさい!ぜひ見てください!

スキル【レベル転生】でダンジョン無双
世界るい
ファンタジー
六年前、突如、異世界から魔王が来訪した。「暇だから我を愉しませろ」そう言って、地球上のありとあらゆる場所にダンジョンを作り、モンスターを放った。
そんな世界で十八歳となった獅堂辰巳は、ダンジョンに潜る者、ダンジョンモーラーとしての第一歩を踏み出し、ステータスを獲得する。だが、ステータスは最低値だし、パーティーを組むと経験値を獲得できない。スキルは【レベル転生】という特殊スキルが一つあるだけで、それもレベル100にならないと使えないときた。
そんな絶望的な状況下で、最弱のソロモーラーとしてダンジョンに挑み、天才的な戦闘センスを磨き続けるも、攻略は遅々として進まない。それでも諦めずチュートリアルダンジョンを攻略していたある日、一人の女性と出逢う。その運命的な出逢いによって辰巳のモーラー人生は一変していくのだが……それは本編で。
小説家になろう、カクヨムにて同時掲載
カクヨム ジャンル別ランキング【日間2位】【週間2位】
なろう ジャンル別ランキング【日間6位】【週間7位】

魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。


私が産まれる前に消えた父親が、隣国の皇帝陛下だなんて聞いてない
丙 あかり
ファンタジー
ハミルトン侯爵家のアリスはレノワール王国でも有数の優秀な魔法士で、王立学園卒業後には婚約者である王太子との結婚が決まっていた。
しかし、王立学園の卒業記念パーティーの日、アリスは王太子から婚約破棄を言い渡される。
王太子が寵愛する伯爵令嬢にアリスが嫌がらせをし、さらに魔法士としては禁忌である『魔法を使用した通貨偽造』という理由で。
身に覚えがないと言うアリスの言葉に王太子は耳を貸さず、国外追放を言い渡す。
翌日、アリスは実父を頼って隣国・グランディエ帝国へ出発。
パーティーでアリスを助けてくれた帝国の貴族・エリックも何故か同行することに。
祖父のハミルトン侯爵は爵位を返上して王都から姿を消した。
アリスを追い出せたと喜ぶ王太子だが、激怒した国王に吹っ飛ばされた。
「この馬鹿息子が!お前は帝国を敵にまわすつもりか!!」
一方、帝国で仰々しく迎えられて困惑するアリスは告げられるのだった。
「さあ、貴女のお父君ーー皇帝陛下のもとへお連れ致しますよ、お姫様」と。
******
不定期更新になります。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる