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第143話 真意
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クリック音と共にそのサイトを開く。アルマゲドンによる世界終焉と英語で書かれた紅の文字…だがその内容の字面が微妙に違う。
知っている英単語とスペルが合わない。例えばcentre,本来ならcenterという綴りのはずだ。
(…にしても全部英語か)
丁寧にその文言を漁っていく。時々Google翻訳を使い、内容を理解していく。
(数十人の富豪が世界の半分の富を持っている。理不尽な世の中を変えるレジスタンスへと私達はなるのだ。ネオナチズム、ファシズムはその台頭とも言える……ねぇ)
心に反芻しながら読んだところ、プロパカンダのような字面となっているようだ。それもかなりの危険思想。
(我が同志となりたくば、ここに全てを捧げよ。そして条件、犠牲はただ一つ…)
ここまで声に出さずに黙読していたが、その先の文章は思わず声に出してしまった。
「自身の腹に…深く傷をつけ、星のマークを入れろ。これが合言葉となりうるだろう」
驚きはした。だがそれで終わりだ。こういう危険思想な団体がよくしそうな表現方法であるとも思った。
「へぇ、なんか一般的なセキュリティって感じだな…」
適切、いわゆる正規だと任命された端末でなければ入れないのは当たり前だが、それを判別する認識コードが常時はたらいている。さらにはサンドボックス機能付き。
整数オーバーフローとヒープオーバーフローを用いてのハッキングかあるいはコンパイラのバグ、ソフト経由でのハッキングが一番か。
《ちなみに作者はあまりコンピューターに詳しくないです。なので割愛》
とまあなんやかんやでハッキングに成功した。うん。成功した。だって俺NASAにハッキングした事あるし。
《実際います。世界は広いですから》
「……今後の計画書……」
目の前に書かれていた大きい黒文字が映されたデスクを見て、画面を下に下にと移していく。
「…BIG WARS PROJECT…。その邪魔をさせはしない…」
途中で書かれていたこの文章に目を惹きつけられる。そして次の欄に書かれていたのは地名、しかしそれら全てにはある共通点があるのを直感的に察した。
アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 モンタナ州 メリーランド州
イギリス バーミンガム
「全て…乱射事件が起きた現場…」
その地名は最近のネットニュースでは有名だ。何故なら半年に一回あるかないかの大規模な銃乱射事件が立て続けに起きているのだから。
(推測でしかないが…この組織が起こした事件か…?けど目的は…なんだ?単なるテロか…?)
頭の中で様々な仮説を浮かばせていく。しかしどれもしっくりこない。
(その邪魔をさせは…しない。要するに邪魔する奴らがいるってことになる…のか?)
考えながらも画面を下にスクロールさせていく。
「……残りは9月2日 世界標準時午後1時にイギリス ロンドンにて説明。大英図書館前に……」
一番下の欄にはそう英語で書かれていた。それはこのサイトにはもうこれ以上何もない事を意味する。
(結局何も分からないまま…か。大いなる計画も何なのかさっぱり…)
その時、スマホのバイブ音が激しく鳴り出す。何の通知かと疑問に思いながらも手に取る。ヒカルからの連絡の類いじゃないことは確かだ。
yahooニュースの通知がきていた。その通知をサッと見る。
「……マジか……大変そうだな……」
そこには緊急速報としてこう書かれていた。
霞ヶ関でテロ発生か。生物兵器使用の可能性。
_____________________
「……トーキョーはこれで済んだな」
「えぇ、我らが仲間が成し遂げました」
「そうか。時に意味のない事もするものだな。全ては大いなる目的のために…」
「屈さない物を屈する。この世界は既に化け物によって変わってしまった。いまやニューヨークはかつての栄光を失っている。それが今度は…アメリカ全土に…」
「いいぞ!我らの苦しみをさらに広げろ!全てを!奴らに!」
知っている英単語とスペルが合わない。例えばcentre,本来ならcenterという綴りのはずだ。
(…にしても全部英語か)
丁寧にその文言を漁っていく。時々Google翻訳を使い、内容を理解していく。
(数十人の富豪が世界の半分の富を持っている。理不尽な世の中を変えるレジスタンスへと私達はなるのだ。ネオナチズム、ファシズムはその台頭とも言える……ねぇ)
心に反芻しながら読んだところ、プロパカンダのような字面となっているようだ。それもかなりの危険思想。
(我が同志となりたくば、ここに全てを捧げよ。そして条件、犠牲はただ一つ…)
ここまで声に出さずに黙読していたが、その先の文章は思わず声に出してしまった。
「自身の腹に…深く傷をつけ、星のマークを入れろ。これが合言葉となりうるだろう」
驚きはした。だがそれで終わりだ。こういう危険思想な団体がよくしそうな表現方法であるとも思った。
「へぇ、なんか一般的なセキュリティって感じだな…」
適切、いわゆる正規だと任命された端末でなければ入れないのは当たり前だが、それを判別する認識コードが常時はたらいている。さらにはサンドボックス機能付き。
整数オーバーフローとヒープオーバーフローを用いてのハッキングかあるいはコンパイラのバグ、ソフト経由でのハッキングが一番か。
《ちなみに作者はあまりコンピューターに詳しくないです。なので割愛》
とまあなんやかんやでハッキングに成功した。うん。成功した。だって俺NASAにハッキングした事あるし。
《実際います。世界は広いですから》
「……今後の計画書……」
目の前に書かれていた大きい黒文字が映されたデスクを見て、画面を下に下にと移していく。
「…BIG WARS PROJECT…。その邪魔をさせはしない…」
途中で書かれていたこの文章に目を惹きつけられる。そして次の欄に書かれていたのは地名、しかしそれら全てにはある共通点があるのを直感的に察した。
アメリカ合衆国 ペンシルベニア州 モンタナ州 メリーランド州
イギリス バーミンガム
「全て…乱射事件が起きた現場…」
その地名は最近のネットニュースでは有名だ。何故なら半年に一回あるかないかの大規模な銃乱射事件が立て続けに起きているのだから。
(推測でしかないが…この組織が起こした事件か…?けど目的は…なんだ?単なるテロか…?)
頭の中で様々な仮説を浮かばせていく。しかしどれもしっくりこない。
(その邪魔をさせは…しない。要するに邪魔する奴らがいるってことになる…のか?)
考えながらも画面を下にスクロールさせていく。
「……残りは9月2日 世界標準時午後1時にイギリス ロンドンにて説明。大英図書館前に……」
一番下の欄にはそう英語で書かれていた。それはこのサイトにはもうこれ以上何もない事を意味する。
(結局何も分からないまま…か。大いなる計画も何なのかさっぱり…)
その時、スマホのバイブ音が激しく鳴り出す。何の通知かと疑問に思いながらも手に取る。ヒカルからの連絡の類いじゃないことは確かだ。
yahooニュースの通知がきていた。その通知をサッと見る。
「……マジか……大変そうだな……」
そこには緊急速報としてこう書かれていた。
霞ヶ関でテロ発生か。生物兵器使用の可能性。
_____________________
「……トーキョーはこれで済んだな」
「えぇ、我らが仲間が成し遂げました」
「そうか。時に意味のない事もするものだな。全ては大いなる目的のために…」
「屈さない物を屈する。この世界は既に化け物によって変わってしまった。いまやニューヨークはかつての栄光を失っている。それが今度は…アメリカ全土に…」
「いいぞ!我らの苦しみをさらに広げろ!全てを!奴らに!」
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