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第102話 米軍VS異世界人(10)

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「こういうのは大抵うまくいかないんだ。俺は知ってるさ」

「へえ、でこういうのってどういう意味だよ?」

-アメリカ合衆国 バージニア州 州間高速道路95号線とI-64通り合流地点-

「いいか俺達は兵士だ。その前にヴィランが現れた映画では俺達はどうなってる?」

「はあ?…よく分かんねぇけどまあ負ける…まさか俺達の相手ってそんな奴らなんじゃあ…」

「そうだ。だから俺達はヘマをこいたとしても上官からの叱責だけで済むわけさ。すみません、でも俺達がヴィランに勝てるわけないじゃないですかってな」

「でもそれって俺達死ぬかもしれないわけだろ?やばいじゃねぇかよ。クソッ…確かに兵士として死は覚悟してたがまさかドラゴンに殺されるとはたまったもんじゃねぇぞ」

「ノーフォークとフォートブラッグにいた兵士のほとんどがここにいるわけだ。ヴィランを捕まえる極秘任務のためにな」

「俺は軍に入って5年目だぞ…極秘任務とかこの年になって与えられるもんなのかよ…」

「急な呼び出しをするほど余裕がないってことじゃないか?第二次世界恐慌も起きてるわけだしな」

「ニューヨークドラゴンがここに現れないことを祈…おいまて、今あそこに何かいなかったか?」

「何…?何もいないが、一応上官に報告だ。こういう時映画では気のせいだって言うのはお約束だが俺はそうはいかんぞ」

「そうなのかっておい、今近くで音g…」

「ん?なっ!?おi…」

《二人の兵士は直立した姿勢のまま透明化されたマンホールを投げられ気絶する》

「おい!敵だ!姿が見えない!」

「二人やられた!至急応援を頼む!」

「衛生兵を呼べ!敵数不明!」

「サーマルを使え!訓練の成果を見せろ!」

ゴン!ガン!

「またやられた!どこにいやがる!?」

「分からない!」

「全員下がれ!」

ビリリリ!

「bbbbbbbb!!」

「電気ショックだ。全員gyaaa!!」

「全員サーマルを付けろ!捕捉するんだ!」

「分かった……なんだ?サーマルの反応がないぞ!なんでだ!?」

「僅かな動きに注目しろ!そこにいるはずだ!…今そこで動いたぞ!構えろ!」

チャキッ!

《全員が銃を装填し、レーザーサイトを付ける。光の反射で見つけようとする。全員が道路を封鎖するように配置されたJLTVのもとへと後退する》

「見当たりません!異常なし!」

「後方、同じく異常なし!」

「なんだ騒がしいな。どうした!?何かあったか!?」

「機銃席に誰か!敵が来ている!」

「なんだと!?本当か!?すぐに応援を…」

「おい待て、こっちに温度差がgiyaaa!!」

「いたぞそっちだ!撃て!」

ダダダダダダ!

「敵影確認できません!痕跡見当たらず!」

「どこに行きやがっguwaaa!!」

「…はっ!上だ!上にいるぞ!サーマルに影が!」

「こっちだ!撃て!」

ダダダダダダ!

「やったか!?」

「馬鹿!その言葉は…bbbb!!」

「どこ行きがあっ!!、」

ドサッ!
バタン!

「早いなあ、もう時間切れかよ…」

シュン

《光の反射を利用した透明化の魔法が熔ける》

チャキッ!チャキッ!

《JLTVの後ろから銃を向ける兵士が4人現れる》

「まずいな。ホイッ!とね」

「おい!どこに行った!?」

「上d…guwaaa!」

《キルアは兵士の頭に乗って兵士の首にスタンガンを当てた後、その兵士の体を利用して飛んで別の兵士の首にスタンガンを当てる》

凄まじい速さで兵士達を全滅させる。闇夜にババババと風を切る音が近づいて来る。

「…にしてもこのスタンガンとか言う物は便利だな。あたしの魔法より使い勝手がいいや」

キルアはやってくる兵士達に背を向け、逃げ出す。彼女からしたら銃弾は意外と避けれるものであるが、さすがにこの数は無理である。

「あたしが気を引き付けるから…今のうちに逃げてよ…って作戦だったけ?えーっと?そうだなうん。よし!頑張るぞ!」

キルアはヒカルが言ってた囮作戦を思い出しながらトンッ!と足を踏み出した。
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