現代転生 _その日世界は変わった_

第89話 ワシントン（2）

2022年8月10日　アメリカ東部標準時
午前8時12分
アメリカ合州国　バージニア州　ワシントンDC　フォートマクネアー軍事基地
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「ワシントンDCで異常事態発生！繰り返す、ワシントンDCで異常事態発生！基地内の隊員は速やかに出動準備」

「第3歩兵連隊は車両保管庫へ集合」

「ホワイトハウスに部隊を送って、大統領を速やかに保護しろ」

「MPD（コロンビア特別区首都警察）より入電。現在目標は7thストリートを南下、iストリートで玉突き事故発生」

「最高裁判所は無事か！？」

「目標はスミソニアン博物館より出現！」

「博物館？スミソニアン航空宇宙博物館か？何故そこから」

「よし、全員行けぇ！行けぇ！」

「ハンヴィー及びJLTVの車列隊が現在基地を出発」

「市街戦に備えてAPCを現地に送り込め！」
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アメリカ合衆国　メリーランド州
アンドルーズ空軍基地

「大統領との連絡繋がりません！」

「副大統領をダイレクトラインで呼び出せ！ラングレーにいるはずだ！」

「ワシントン航空団、スタートポジションセット完了」

「情報が錯綜。正規の情報を集められません」

「現地警察からの情報はないのか？こちらの部隊はどう動く？」

「国防長官は！？統合参謀本部議長との連絡もつかないのか！？」

「すぐに警戒態勢に入れ！」
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「割るか…どうやってだ？」

目の前にいるベヒーモスを見ながら俺はそう言う。

とここで戦っていたカノンが後退りながらこちらへと戻って来る。キルアもそれに合わせて高く跳び上がりながら戻って来る。

「どうしたんですか？何か策が？」

「あいつは硬いから割ってやろうって話、何かある？」

「割る？」

キルアが不思議そうに聞いてくる。ベヒーモスはそれを待ってはくれずこちらへ突進を繰り出す。

「来ます！」

カノンがそう言うと剣をベヒーモスに突き出す。剣はベヒーモスとは触れないがベヒーモスは何かに阻まれるかのように動かなくなる。

カノンはガタガタと揺れる剣を両手でしっかりと抑えつける。

「突進しかないクセに…」

アナリスがそう呟くと周りの地面の土を塊に変化させる。それをベヒーモスに向けて射出する。

ベヒーモスは体を仰向けに倒す。だごベヒーモスの体には目立った傷は見られない

「割れないか…」

俺は歯に力を入れながらそう呟く。

「だったらあ！」

アナリスはそう言うと再び手に力を込める。今度は土ではなく後ろに広がるコンクリート製の道路。そのコンクリートを

「ホイッ！」

思いっきりぶつけてみるがベヒーモスは土を削りながら進むだけに終わる。

「…キルアって確か目がすごく良いよな？あとお前高く跳べるか？跳べるならこういうの探してきてくれ」

「え？探せばいいのか？」

ヒカルはキルアになにやら囁くとキルアは空高く跳び上がる。

「あったぞ！なんかこう右のほう！」

「よし！アナリス準備はいいな！？」

「はあ！？なんの？」

「スパイダーマンっていうアメコミがあるんだがあのヒーローはマンホールをぶつけて敵を倒すシーンがあるんだ！だからマンホールを何回かぶつければ！」

「そういうことね！」

アナリスはそう言うと空中浮遊の魔法でキルアより空高く跳び上がる。

「で例のやつはどこ！？」

「えっと…あそこだ！」

キルアが指差した方向にアナリスは手を向ける。

直後マンホールという円形の鉄塊が一つ、浮き上がる。

そしてアナリスはスタっと地面に降り立つと円盤投げの容量でマンホールをガンガンと打ち付け始める。

「結構うるさ」

俺はそのカンカン！という音に思わずそう言ってしまう。

「うううううう」

キルアは耳を抑える。そう言えばキルアは魔法で目と耳、鼻がとても良いのだ。キルアにとってあの音というのは無理なものらしい。

マンホールはガンガンと打ち付け、遂にベヒーモスの硬い皮膚にヒビを入れた。