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セルドアイベント?24

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 ……まずい。喧嘩はじめよった。
 このままじゃ、売り言葉に買い言葉で、ペロッとよけいなこと言い出しそうだ。
 こないだ死にかけたこととか。私が自分で炎に辺りに言ったこととか。

「先日しでかしたことを、早くも忘れられたのですか? 貴方の炎が「二人とも! 本当にいつもありがとう!!!」」

 よけいなことを言いかけたセルドアの言葉を、大声で打ち消しながら姉さんから離れ、二人に抱きつく。

「二人が……みんながいるから、私は自分のことを大切にしようと思えるよ。いつもありがとう。……大好きだよ」

 ……ご、誤魔化せたかな。
 二人をぎゅうぎゅうに抱き締めながら、恐る恐る家族の反応も伺うも、そこには複雑そうな顔の姉さんと父さんが。

 だ、駄目?

 誤魔化せてない?

「……リッカ。ドラゴンの子どもはともかく、魔術師長様にそれは……」

「--リッカは、色んな人達に思われて、大切にされているのね」

 苦々しい顔で何か言おうとした父さんの言葉は、突然口を開いた母さんの言葉にかき消された。

「たくさんの人に想われて、想ってくれる人を大好きだと思えることは素晴らしいことだわ!……私たち家族にだけ囲まれていたなら、きっとそんな素晴らしい体験はできなかったでしょうね」

 顔を輝かせてそう言った母さんは、少しだけ淋しそうに笑ってから、ラドとセルドアを見て頭を下げた。

「どうか、これからも私の娘をよろしくお願いします。……少し無鉄砲なところはあるけど、優しくて家族想いのとても良い子なの」



「……ご家族が納得してくれたようで、よかったですね。リッカ」

「納得……してくれたのかなあ。あれ」

 ……父さんや姉さんに関しては、母さんの勢いに飲まれただけな気がする。
 昨日は姉さんの錯乱オーラに負けてたけど、基本的にうちの中で一番強いのって、いつもは一番ゆるふわしてみえる母さんだからな。
 母さんの決定したことには、何だかんだで逆らえないんだよね。みな。

「まあ、でも。本当に私の身に危険がないか様子見してくれることに納得してくれたことは、素直にありがたいよ。今まで以上に危険なことはできなくなったけど」

 一日一回、必ず通信機で元気かどうか報告をすること。
 それが、今の生活を続ける条件だった。
 毎日ではなかったけど、今までだってしょっちゅう連絡を取ってはいたから、それ程大変な条件ではない。
 ……過保護だなあ、とは思わなくもないけど。

「……家族っていいものですね」

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