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セルドアイベント?2

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 私の不安を肯定するかのように、その時背後の通信機から発信が。
 ……これ、絶対家族からだよね。うん、多分、きっと間違いないよね。
 出、出たくない。でも、このまま無視し続けるのも、それはそれで怖い。

「--ええい、ままよ!」

 大きく深呼吸して、受話器をとる。

 姉さんか?
 母さんか?
 それとも、父さんか?

 けれど、受話器から聞こえてきた声は、ちょっとだけ意外な人のものだった。

『--すまない。リッカちゃん』

「……ハミルさん?」

 家族と言えば家族なんだから、おかしくないけど。うちの家族はみんな、こういう話は直接したい人だから、ハミルさんを挟むのは正直予想していなかった。

『リッカちゃん。……俺は、すでに騎士団は脱退してはいるが。ドラゴンに懐かれやすい体質なので、有事の際は招集を受ける契約を王と交わしているから、今もまだ完全に部外者というわけじゃないんだ』

「え? ……あ、はい。そうですよね」

 ドラゴンの様子見に王宮に来てたもんね。そりゃそうか。

『ドラゴンの育成事業に君が関わっていると知ってからは、家族として情報共有させるように要請したし、王からもそのことは承諾を受けている』

「……つ、つまり?」

 嫌な予感がする。
 とても、続きが聞きたくない。

『つまり--俺は、君の居場所を正確に把握している』

「っ」

『そして、俺はこれ以上、妻に嫌われたくはない。……すまない』

「--リッカ! いるんでしょう! 家から出て来て、この結界から出て来なさい!!!」

 ……家の外から、姉さんの声がする。
 病弱でお淑やかな姉さんには似合わない、怒りに満ちた大声が。

 ……やばい。姉さんが牧場に来ちゃったよ!?


 行きたくない。
 切実に行きたくない、けど。

「出て来ないなら、いいわよ! 何時間でも、何十時間でも、ここで待つから!」 

「行くよ、姉さん! すぐ、行くから!」  

 --病弱な姉さんをずっと外に放置なんて、できるはずがない!! 
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