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ラドイベント19
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絡めた小指にきゅっと力を入れながら、ラドは静かに目を伏せた。
「ぼくは……ぼくは、もう二度とリッカを傷つけない」
「え?」
「--ぼくは【再び自らの力でリッカを傷つけてしまった時は、必ず同じ痛みをこの身に受ける】誓約を、この身に架すこととする」
ラドが厳かにそう口にした瞬間、ラドの体がきらきらと光りはじめた。
その光が出ると同時に、幼児のようなラドの体がゆっくりと成長していく。
「今のは……」
「【竜の誓約】だよ」
光が収まった時、小学校高学年くらいへと変貌していたラドは、少し大人びた表情で私に笑いかけた。
「違うことのない、魂の約束。……この誓約は、たとえ生まれ変わったとしても破棄できない」
「魂の……」
「そう。たとえ事故であろうと、ぼくはこれで二度とリッカを害すことができない。ぼくの炎がリッカを焼くことがあれば、ぼくも同時に同じ炎で焼かれることになる」
え、重……くもないのかな。
けして反古できない、来世までの誓いって言われたら何だかすごく大層なこと言われてる気するけど、ようはラドがうっかり私を焼かなければいいだけなんだよね。うん。
……それよりも、だ。
「……その魂の誓約?とやらをしたら、普通は身体的に成長するの?」
話し方も舌ったらずじゃなくなってるし、これは一体どういう現象なんだ。
「え?」
私の言葉にラドは目を見開いて、自らの掌をみて、自らの変化を確かめるようにぺたぺたと自分の体を触った。
「--大きくなってる!? え、何で!?」
……あ、自覚なかったのね。
「……大人? これでもう、僕、大人!?」
「ではないねー。明らかに成長はしてるけど」
……しかし、ハルクのような事例もあるから、一概にそうも言い切れないとこが怖い。
いや、あんな特殊な合法ショタ、そうそういてたまるか。実際、大人verの人型ラドはもっと普通に成長してたし。
「ぼくは……ぼくは、もう二度とリッカを傷つけない」
「え?」
「--ぼくは【再び自らの力でリッカを傷つけてしまった時は、必ず同じ痛みをこの身に受ける】誓約を、この身に架すこととする」
ラドが厳かにそう口にした瞬間、ラドの体がきらきらと光りはじめた。
その光が出ると同時に、幼児のようなラドの体がゆっくりと成長していく。
「今のは……」
「【竜の誓約】だよ」
光が収まった時、小学校高学年くらいへと変貌していたラドは、少し大人びた表情で私に笑いかけた。
「違うことのない、魂の約束。……この誓約は、たとえ生まれ変わったとしても破棄できない」
「魂の……」
「そう。たとえ事故であろうと、ぼくはこれで二度とリッカを害すことができない。ぼくの炎がリッカを焼くことがあれば、ぼくも同時に同じ炎で焼かれることになる」
え、重……くもないのかな。
けして反古できない、来世までの誓いって言われたら何だかすごく大層なこと言われてる気するけど、ようはラドがうっかり私を焼かなければいいだけなんだよね。うん。
……それよりも、だ。
「……その魂の誓約?とやらをしたら、普通は身体的に成長するの?」
話し方も舌ったらずじゃなくなってるし、これは一体どういう現象なんだ。
「え?」
私の言葉にラドは目を見開いて、自らの掌をみて、自らの変化を確かめるようにぺたぺたと自分の体を触った。
「--大きくなってる!? え、何で!?」
……あ、自覚なかったのね。
「……大人? これでもう、僕、大人!?」
「ではないねー。明らかに成長はしてるけど」
……しかし、ハルクのような事例もあるから、一概にそうも言い切れないとこが怖い。
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