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なんと頼れる彼氏感
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……なんか、ちゃんと名前で呼ばれているはずなのに、今まで以上にガキ扱いされているような気がするのは気のせいだろうか。
不貞腐れた感じで寝ようとしているハルクの方がよっぽどガキのはずなのに、何だかこう、いつも以上に屈辱的な感じなのは何故だ。ハルクの言い方が、今まで以上に本気っぽく感じるせいか。
……しかしまあ、ハルクの体調考えたら、ここでこのまま寝させてやった方がいいってのも事実で。
言い返してやりたいのは山々だけど、ここは私が大人として。大人として(大事なことなので二回言います)ぐっと堪えてやるとするか。
「それじゃあ、ハルク。私はそろそろ家に……」
「おじゃましまーす。ハルク、熱出したんだって? お見舞いに来たよー」
……っと、ここでやってくるパックさん。(手にいっぱいのお見舞いの品付き)
うーん。私がハルクの体調の悪さをメッセージ送ってすぐにこれだけ多くの品物を持ってやって来るとか、なんと頼れる彼氏感。
「あ、リッカちゃん。まだハルクのそばにいてくれたんだ。ありがとうね」
「ご飯食べさせて薬草も飲ませたので、ちょうど今帰ろうと思っていたところです。ハルクも寝る体勢入りましたし」
「すごい。そこまでしてくれたんだ。それじゃあ、もう僕はやることほとんどない感じかな」
そういうとパックさんは手に持っていた袋に、視線を落とした。
「そうだ。ハルクのお見舞いに美味しい果物ゼリーを持ってきたんだ。もしかしたらリッカちゃんいるかもって思って三人分買って来たから、一緒に食べない? いつも色々お菓子ごちそうになっているお礼も兼ねてさ」
「……あ、それなら、私もハルクへのお土産にケーキ持って来たんです。病人にはきついだろうから、持って帰ろうかと思ってたんですけど、せっかくだからパックさん食べます?」
「いいね! それじゃあ僕が台所でお茶入れてくるから、二人で一緒に食べようか」
不貞腐れた感じで寝ようとしているハルクの方がよっぽどガキのはずなのに、何だかこう、いつも以上に屈辱的な感じなのは何故だ。ハルクの言い方が、今まで以上に本気っぽく感じるせいか。
……しかしまあ、ハルクの体調考えたら、ここでこのまま寝させてやった方がいいってのも事実で。
言い返してやりたいのは山々だけど、ここは私が大人として。大人として(大事なことなので二回言います)ぐっと堪えてやるとするか。
「それじゃあ、ハルク。私はそろそろ家に……」
「おじゃましまーす。ハルク、熱出したんだって? お見舞いに来たよー」
……っと、ここでやってくるパックさん。(手にいっぱいのお見舞いの品付き)
うーん。私がハルクの体調の悪さをメッセージ送ってすぐにこれだけ多くの品物を持ってやって来るとか、なんと頼れる彼氏感。
「あ、リッカちゃん。まだハルクのそばにいてくれたんだ。ありがとうね」
「ご飯食べさせて薬草も飲ませたので、ちょうど今帰ろうと思っていたところです。ハルクも寝る体勢入りましたし」
「すごい。そこまでしてくれたんだ。それじゃあ、もう僕はやることほとんどない感じかな」
そういうとパックさんは手に持っていた袋に、視線を落とした。
「そうだ。ハルクのお見舞いに美味しい果物ゼリーを持ってきたんだ。もしかしたらリッカちゃんいるかもって思って三人分買って来たから、一緒に食べない? いつも色々お菓子ごちそうになっているお礼も兼ねてさ」
「……あ、それなら、私もハルクへのお土産にケーキ持って来たんです。病人にはきついだろうから、持って帰ろうかと思ってたんですけど、せっかくだからパックさん食べます?」
「いいね! それじゃあ僕が台所でお茶入れてくるから、二人で一緒に食べようか」
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