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大好きかよ
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そう言ってパックさんは、頬を掻きながら、どこかくすぐったそうにくしゃりと笑った。
「なんか……少し、嬉しいな。リッカちゃんがハルクに好意的な意見を言ってくれるとさ」
ーーって、ハートの色おおおお!!!
いいんだけど、別に構わないんだけど、ここで黄色になっちゃう!?
「……パックさん、ハルクのこと大好きかよ」
「え? なんか言った?」
「いーえ。なんでも」
まあ、私も家族のこと褒めてくれる人がいたら好感度爆上がりするから、気持ちは分かるっちゃ分かるけど。……やっぱり、このハートの色、恋愛のそれとは違うくない? 普通に友好度とか、そういう奴じゃない?
恋愛だったら、普通セルドアみたいに嫉妬する……いや、あれは偽兄妹愛か。また別の話か。何だか、よく分からんくなってきたぞ。
「これからも、ハルクのことよろしくね」
そう言ってにこにこと上機嫌に帰っていったパックさん。……人間の感情ってつくづく奥が深いなあ。
決めた。私はもう、多少ハートの色が変わったくらいでは、いちいち狼狽えん。定義が分からんこんなものを気にしてたら、身が持たない。
「……まあ、赤いハートは決定的みたいだけど、そうなった時はそうなった時だよね」
赤いハート=結婚みたいなこと言ってた気もしなくないけど、今のとこ多分マックス感情がセルドアとパックさんの黄色だし。赤になるとは限らないし、とりあえず深く考えてんとこ。
「…………ところでラドさん。さっきから前が見えないんですが、いい加減顔に張りつくのやめてくれませんかね」
パックさんが去るなり、顔面全体にべったりと張りついて離れないラドを、いい加減良いだろとばかりに引き離す。
「……きゅー……」
引き離されたらラドは、恨みがましげな涙目でじっと体を見上げていた。
「……あのねえ。ラド。私は牧場を続けるにあたって、今日会った三人とハルクとは、多分嫌でも関わることになるんだから、いちいち拗ねられたら困るのよ」
「なんか……少し、嬉しいな。リッカちゃんがハルクに好意的な意見を言ってくれるとさ」
ーーって、ハートの色おおおお!!!
いいんだけど、別に構わないんだけど、ここで黄色になっちゃう!?
「……パックさん、ハルクのこと大好きかよ」
「え? なんか言った?」
「いーえ。なんでも」
まあ、私も家族のこと褒めてくれる人がいたら好感度爆上がりするから、気持ちは分かるっちゃ分かるけど。……やっぱり、このハートの色、恋愛のそれとは違うくない? 普通に友好度とか、そういう奴じゃない?
恋愛だったら、普通セルドアみたいに嫉妬する……いや、あれは偽兄妹愛か。また別の話か。何だか、よく分からんくなってきたぞ。
「これからも、ハルクのことよろしくね」
そう言ってにこにこと上機嫌に帰っていったパックさん。……人間の感情ってつくづく奥が深いなあ。
決めた。私はもう、多少ハートの色が変わったくらいでは、いちいち狼狽えん。定義が分からんこんなものを気にしてたら、身が持たない。
「……まあ、赤いハートは決定的みたいだけど、そうなった時はそうなった時だよね」
赤いハート=結婚みたいなこと言ってた気もしなくないけど、今のとこ多分マックス感情がセルドアとパックさんの黄色だし。赤になるとは限らないし、とりあえず深く考えてんとこ。
「…………ところでラドさん。さっきから前が見えないんですが、いい加減顔に張りつくのやめてくれませんかね」
パックさんが去るなり、顔面全体にべったりと張りついて離れないラドを、いい加減良いだろとばかりに引き離す。
「……きゅー……」
引き離されたらラドは、恨みがましげな涙目でじっと体を見上げていた。
「……あのねえ。ラド。私は牧場を続けるにあたって、今日会った三人とハルクとは、多分嫌でも関わることになるんだから、いちいち拗ねられたら困るのよ」
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