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ラドの成長
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……よしよし。いい返事だ。
ほっぺで挟みこむようにぐりぐりしてやりながら、床の片付けを終える。
さて、床拭くかー、と思った瞬間首もとから離れたラドが、ふきんをくわえて飛んで戻って来た。
「…………持ってきてくれたのね。ありがとう」
これ、食器用ふきんだから使わんけど。床には専用の雑巾使うけど。
ふんと、得意げに鼻を鳴らして胸を張るラドをみてたら、そんなこと言えない。
とりあえず、頭をなでこなでこしてあげながら、それとなくふきんをテーブルの上に置く。
……それにしても、生まれたばっかのラドの知能ってどれくらいなんだろ。
卵の時からある程度色んなこと分かっていたみたいだし、赤ちゃんとはほど遠い感じではあるんだけど、10歳児ほどは賢くないよね。5~6歳くらい?
私、周りに年下の小さい子どもいたことなかったから、あんまり子どもの成長具合はよく分からんよね。今世も前世も、がっつり妹環境?だったから。
「……今は、ピィとかピギィとかしか言わないけど、そのうちお母さんみたいに念話ができるようになるのかしら」
「キュー?」
私のつぶやきに、上目遣いに首をかしげるあざと可愛いラドをぎゅっと抱き締めてやりながら、そのまま雑巾がある洗面台を目指す。
まあ、ドラゴンの寿命は長いらしいからね。焦らないよ。今のままでも十分意思疎通とれているから、何も問題ないし。
まだ卵から孵って一日も経たないのに、これなら立派なもんだ。
【残念ながら……ドラゴンは、その偏愛な特質を補うように、相手が異種族であろうが、同性であろうが生殖が可能なんだよ。その気になればどの種族の形態にも、変化することができるしね。人間と番になって、子どもを作る例は長いドラゴンの歴史の中ではそう珍しい事例じゃない】
「……おうふ……よけいなことを思い出しちゃった」
ほっぺで挟みこむようにぐりぐりしてやりながら、床の片付けを終える。
さて、床拭くかー、と思った瞬間首もとから離れたラドが、ふきんをくわえて飛んで戻って来た。
「…………持ってきてくれたのね。ありがとう」
これ、食器用ふきんだから使わんけど。床には専用の雑巾使うけど。
ふんと、得意げに鼻を鳴らして胸を張るラドをみてたら、そんなこと言えない。
とりあえず、頭をなでこなでこしてあげながら、それとなくふきんをテーブルの上に置く。
……それにしても、生まれたばっかのラドの知能ってどれくらいなんだろ。
卵の時からある程度色んなこと分かっていたみたいだし、赤ちゃんとはほど遠い感じではあるんだけど、10歳児ほどは賢くないよね。5~6歳くらい?
私、周りに年下の小さい子どもいたことなかったから、あんまり子どもの成長具合はよく分からんよね。今世も前世も、がっつり妹環境?だったから。
「……今は、ピィとかピギィとかしか言わないけど、そのうちお母さんみたいに念話ができるようになるのかしら」
「キュー?」
私のつぶやきに、上目遣いに首をかしげるあざと可愛いラドをぎゅっと抱き締めてやりながら、そのまま雑巾がある洗面台を目指す。
まあ、ドラゴンの寿命は長いらしいからね。焦らないよ。今のままでも十分意思疎通とれているから、何も問題ないし。
まだ卵から孵って一日も経たないのに、これなら立派なもんだ。
【残念ながら……ドラゴンは、その偏愛な特質を補うように、相手が異種族であろうが、同性であろうが生殖が可能なんだよ。その気になればどの種族の形態にも、変化することができるしね。人間と番になって、子どもを作る例は長いドラゴンの歴史の中ではそう珍しい事例じゃない】
「……おうふ……よけいなことを思い出しちゃった」
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