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リハニーア教
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そういえば、ハルクの苗字はニーフェイとか言ってたなー。
これ、絶対ハニーフェイスから来てるんじゃないのって思ってたから、地味に覚えてる。今まで全く役に立ってない無駄知識だったけど。
「ハルク様のお家って、貴族か何かだったんですか?」
私の問いかけに、ハルクは信じられないものを見るかのように、目を剥いた。
「……お前、まさかニーフェイ家のことを知らないのか?」
「すみません。何せ生粋の庶民なもので、上流階級の方々のことはちょっと」
「庶民とか、そういう問題のものでもないだろう! 無知にも程があるぞ」
……そんなこと言われたって、知らないものは知らないし。
私の家族だって知らないんじゃないかなあ。
「いいか、耳の穴をかっぽじいて、よく聞けよ。……ニーフェイ家はこの国一番の信者数を誇る、リハニーア教を統括する神官長を代々排出している宗教一族なんだよ! 現神官長はオレの祖父だ!」
リハニーア教。
さすがにそれは、私でも知っている有名過ぎる宗教だ。
国内の三分の一以上の国民が信仰していて、国教とは認められていないものの、多額の寄付金を贈与することによって宗教的な立場を国王から容認されていたりする。
信者は基本的に勤勉で清廉潔白。穏やかで優しい人が多く、多少思い込みが激し過ぎる一面はあるものの、過激な思考に傾き過ぎることはないので、宗教に興味のない私としても忌避感情は持っていない。
……しかし……。
「……ハルク様が? リハニーア教の神官長を排出する一族?」
「……なんだ。チビガキ。その目は」
似合わない。似合わないにも程がある。
こんなに口が悪くて難しい性格の人が、よりにもよってあのリハニーア教の神官一族だとか、とても信じられないんだが。
「ご機嫌よう」とか、信者は普通に言っちゃつ感じの上品な宗教なのよ? なのに、どうしてこうなったし。
これ、絶対ハニーフェイスから来てるんじゃないのって思ってたから、地味に覚えてる。今まで全く役に立ってない無駄知識だったけど。
「ハルク様のお家って、貴族か何かだったんですか?」
私の問いかけに、ハルクは信じられないものを見るかのように、目を剥いた。
「……お前、まさかニーフェイ家のことを知らないのか?」
「すみません。何せ生粋の庶民なもので、上流階級の方々のことはちょっと」
「庶民とか、そういう問題のものでもないだろう! 無知にも程があるぞ」
……そんなこと言われたって、知らないものは知らないし。
私の家族だって知らないんじゃないかなあ。
「いいか、耳の穴をかっぽじいて、よく聞けよ。……ニーフェイ家はこの国一番の信者数を誇る、リハニーア教を統括する神官長を代々排出している宗教一族なんだよ! 現神官長はオレの祖父だ!」
リハニーア教。
さすがにそれは、私でも知っている有名過ぎる宗教だ。
国内の三分の一以上の国民が信仰していて、国教とは認められていないものの、多額の寄付金を贈与することによって宗教的な立場を国王から容認されていたりする。
信者は基本的に勤勉で清廉潔白。穏やかで優しい人が多く、多少思い込みが激し過ぎる一面はあるものの、過激な思考に傾き過ぎることはないので、宗教に興味のない私としても忌避感情は持っていない。
……しかし……。
「……ハルク様が? リハニーア教の神官長を排出する一族?」
「……なんだ。チビガキ。その目は」
似合わない。似合わないにも程がある。
こんなに口が悪くて難しい性格の人が、よりにもよってあのリハニーア教の神官一族だとか、とても信じられないんだが。
「ご機嫌よう」とか、信者は普通に言っちゃつ感じの上品な宗教なのよ? なのに、どうしてこうなったし。
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