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窮屈強いるほど、私は鬼じゃない
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自分で言ったことなのに、何故か驚いているセルドアさん。
……いやいや、私だって、そんな鬼じゃないさ。こんな話聞いてて、セルドアにモノクル強制したりしないよ。
「そのモノクルをつけてたら、窮屈なんでしょう? だったら、私の前だけなら外してても構わないですよ」
他の誰かがいる時は、私が勝手に許可出す訳にはいかないと思うけど。
魔力が私にしか作用しない状態なら、別にね?
「……リッカ。私の話を聞いてました? モノクルを外している私と対峙し続けたら、貴女は無理やり私に恋させられるかもしれないんですよ」
「いやいやいや、最初から感情が増幅しているんだと知っていれば変な勘違いなんかしませんから。安心してください」
「……それはそれで、複雑ですけど……」
セルドアは少し言いよどんだ後、どこか苦しげな表情で、目を伏せた。
「……恋愛感情云々は置いておいても……もし、リッカが負の感情を抱いていたら、その感情すら何倍にもなってしまうことになるんですよ」
あー、なるほどな。
確かに、今日みたいに家族のことで罪悪感抱いている時にずっとモノクル外されてたら、死にたくなるかもしれない。
でも、まあ、ね。
「どうしても、駄目そうな時は、自己申告しますし」
「…………」
「それに、負の感情も増幅するかもですけど、正の感情だって増幅するんでしょう? だったら、プラスマイナス0ですよ。……いや、むしろ、今日みたいな特殊状況じゃなければ、プラスかも?」
最初は色々イラッとしたりもしたけど、今の私らセルドアと一緒にいる時間は結構好きだ。
何せ、心の兄ちゃんだからね。前世兄ちゃんとの別離がある分、正直兄妹ごっこに私自身が救われている部分はあると思う。
今世姉さんとも、今は別々に暮らしているし、例の秘密のせいで内心わだかまりはあるしね。
だから、感情が増幅するなら、きっと楽しい気持ちの方が強くなるはずだ。だから、セルドアがモノクル外していても別に構わない……と、軽ーく思った訳だけど。
「…………セルドア様?」
ーーなんで、セルドアはこんなにも、泣きそうな顔で私を見つめているのだろう。
……いやいや、私だって、そんな鬼じゃないさ。こんな話聞いてて、セルドアにモノクル強制したりしないよ。
「そのモノクルをつけてたら、窮屈なんでしょう? だったら、私の前だけなら外してても構わないですよ」
他の誰かがいる時は、私が勝手に許可出す訳にはいかないと思うけど。
魔力が私にしか作用しない状態なら、別にね?
「……リッカ。私の話を聞いてました? モノクルを外している私と対峙し続けたら、貴女は無理やり私に恋させられるかもしれないんですよ」
「いやいやいや、最初から感情が増幅しているんだと知っていれば変な勘違いなんかしませんから。安心してください」
「……それはそれで、複雑ですけど……」
セルドアは少し言いよどんだ後、どこか苦しげな表情で、目を伏せた。
「……恋愛感情云々は置いておいても……もし、リッカが負の感情を抱いていたら、その感情すら何倍にもなってしまうことになるんですよ」
あー、なるほどな。
確かに、今日みたいに家族のことで罪悪感抱いている時にずっとモノクル外されてたら、死にたくなるかもしれない。
でも、まあ、ね。
「どうしても、駄目そうな時は、自己申告しますし」
「…………」
「それに、負の感情も増幅するかもですけど、正の感情だって増幅するんでしょう? だったら、プラスマイナス0ですよ。……いや、むしろ、今日みたいな特殊状況じゃなければ、プラスかも?」
最初は色々イラッとしたりもしたけど、今の私らセルドアと一緒にいる時間は結構好きだ。
何せ、心の兄ちゃんだからね。前世兄ちゃんとの別離がある分、正直兄妹ごっこに私自身が救われている部分はあると思う。
今世姉さんとも、今は別々に暮らしているし、例の秘密のせいで内心わだかまりはあるしね。
だから、感情が増幅するなら、きっと楽しい気持ちの方が強くなるはずだ。だから、セルドアがモノクル外していても別に構わない……と、軽ーく思った訳だけど。
「…………セルドア様?」
ーーなんで、セルドアはこんなにも、泣きそうな顔で私を見つめているのだろう。
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