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一理あるな
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……え、ちょっと待って、それじゃあ。
「リッカが少なからず、私にときめいたってことですよ」
してやったりと笑うセルドアの姿に、カッと顔が赤くなる。
……ち、違うぞ! イケメンに意味ありげに触れられたら、そりゃあ誰だって多少は動揺するでしょう!
それが普段秘められている、片目オープンにした状態なら、特に!
別にときめいてなんかないやい。うん、きっと!
「……いっそ、リッカに合う時は、ずっとモノクルを外してましょうか。そしたらリッカが、私に恋をしてくれる気がします」
楽しげに笑うセルドアを、熱い顔を押さえながら睨む。
「……そんな、偽物みたいな恋愛感情、本当に欲しいんですか?」
「偽物ではないでしょう。根本的に、リッカの心の中にある感情なら」
「でも、増幅させているんでしょう? 不自然ですよ」
「私は自分の意思では何もしてませんよ?ただありのままの自分でいるだけで、良くも悪くも勝手に周囲が色々な感情を燃やしてくるだけですから。私からすれば、本当ならばこうやって魔力を抑制している状態こそ不自然なんです」
そう言われてみれば……確かに、セルドアの言い分も一理あるなあ。
「ついでに私も、鏡で自分自身を見据えて、リッカに対する気持ちが増幅しないか試してみましょうか。今までは、誰にも特別な感情を抱いたことがなかったから考えたこともありませんでしたが、リッカに対してなら効果があると思うんです。お互いそうやって、物語のような恋ができたら、きっととても楽しいと思いません?」
「……………」
「どうしました? リッカ。急に黙り込んで。心配しなくても大丈夫ですよ。全部、ただの冗談……」
「……もし、セルドア様がそうしたいなら、牧場で私と二人でいる時は、モノクルを外してても構わないですよ」
「…………え?」
「リッカが少なからず、私にときめいたってことですよ」
してやったりと笑うセルドアの姿に、カッと顔が赤くなる。
……ち、違うぞ! イケメンに意味ありげに触れられたら、そりゃあ誰だって多少は動揺するでしょう!
それが普段秘められている、片目オープンにした状態なら、特に!
別にときめいてなんかないやい。うん、きっと!
「……いっそ、リッカに合う時は、ずっとモノクルを外してましょうか。そしたらリッカが、私に恋をしてくれる気がします」
楽しげに笑うセルドアを、熱い顔を押さえながら睨む。
「……そんな、偽物みたいな恋愛感情、本当に欲しいんですか?」
「偽物ではないでしょう。根本的に、リッカの心の中にある感情なら」
「でも、増幅させているんでしょう? 不自然ですよ」
「私は自分の意思では何もしてませんよ?ただありのままの自分でいるだけで、良くも悪くも勝手に周囲が色々な感情を燃やしてくるだけですから。私からすれば、本当ならばこうやって魔力を抑制している状態こそ不自然なんです」
そう言われてみれば……確かに、セルドアの言い分も一理あるなあ。
「ついでに私も、鏡で自分自身を見据えて、リッカに対する気持ちが増幅しないか試してみましょうか。今までは、誰にも特別な感情を抱いたことがなかったから考えたこともありませんでしたが、リッカに対してなら効果があると思うんです。お互いそうやって、物語のような恋ができたら、きっととても楽しいと思いません?」
「……………」
「どうしました? リッカ。急に黙り込んで。心配しなくても大丈夫ですよ。全部、ただの冗談……」
「……もし、セルドア様がそうしたいなら、牧場で私と二人でいる時は、モノクルを外してても構わないですよ」
「…………え?」
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