84 / 336
うるさいクソガキ
しおりを挟む
イケメンだけど、地味めなパックさんがどんな風にきらっきら輝いていたのか気になるし、ドラゴン好き拗らせてないルートさんの純粋なイケメンっぷりをじっくり見てみたい。
あとハルクは、アホなことしやがってと、単純に腹を抱えて嘲り笑ってやりたい。
「……っと。クッキーそろそろいい感じじゃないかな」
オーブンから流れてくる甘い香りが、クッキーの完成が近いことを教えてくれた。
鍋つかみを手に装着して、オーブンから天板を取り出し、湯気が立つ熱いクッキーを一つ一つ網の上に並べる。
焼きたては柔らかいけど、冷めたらパリパリになるはず。
ソフトクッキー状態のそれを、ふうふうして少し冷まして口に放り込み、お味見する。
……うん。普通に美味しい。
これなら、人にあげても全く問題は無さそうだ。
「……でも、夕方パックさんにあげて、私がおやつで消費したとしても、余りそうだな」
コカトリスの卵の残量に比重を合わせたら、結構な量になった。
明日の朝、ルートさんにあげたり、セルドアに会えたらセルドアにあげても構わないのだけど。
「……さっきから、外うるさいんだよなあ」
……とりあえず、クッキー冷えるまで待って、それでもなおキャンキャンうるさかったら、少し相手してやることにするか。
「……っくそ、何なんだよ、この結界は! いくら呼んでも、あのチビガキもちっとも出て来やがらないし、一体オレを誰だと思っているんだ……!」
……誰って、クソチビガキなハルクさんでしょ。知ってますよ。
ハルクがいる牧場の入り口から死角になる位置から、その声を聞いてため息を吐く。
昨日みたいに無視しても良いっちゃあ、良いんだけど……このまま無視し続けたら、この人毎日押しかけて来そうだからなー。だったら、早いうちにもう一度話しかけていた方が良いのかもしれないなー。
あとハルクは、アホなことしやがってと、単純に腹を抱えて嘲り笑ってやりたい。
「……っと。クッキーそろそろいい感じじゃないかな」
オーブンから流れてくる甘い香りが、クッキーの完成が近いことを教えてくれた。
鍋つかみを手に装着して、オーブンから天板を取り出し、湯気が立つ熱いクッキーを一つ一つ網の上に並べる。
焼きたては柔らかいけど、冷めたらパリパリになるはず。
ソフトクッキー状態のそれを、ふうふうして少し冷まして口に放り込み、お味見する。
……うん。普通に美味しい。
これなら、人にあげても全く問題は無さそうだ。
「……でも、夕方パックさんにあげて、私がおやつで消費したとしても、余りそうだな」
コカトリスの卵の残量に比重を合わせたら、結構な量になった。
明日の朝、ルートさんにあげたり、セルドアに会えたらセルドアにあげても構わないのだけど。
「……さっきから、外うるさいんだよなあ」
……とりあえず、クッキー冷えるまで待って、それでもなおキャンキャンうるさかったら、少し相手してやることにするか。
「……っくそ、何なんだよ、この結界は! いくら呼んでも、あのチビガキもちっとも出て来やがらないし、一体オレを誰だと思っているんだ……!」
……誰って、クソチビガキなハルクさんでしょ。知ってますよ。
ハルクがいる牧場の入り口から死角になる位置から、その声を聞いてため息を吐く。
昨日みたいに無視しても良いっちゃあ、良いんだけど……このまま無視し続けたら、この人毎日押しかけて来そうだからなー。だったら、早いうちにもう一度話しかけていた方が良いのかもしれないなー。
0
お気に入りに追加
2,470
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》
【完結】悪役令嬢は婚約者を差し上げたい
三谷朱花
恋愛
アリス・デッセ侯爵令嬢と婚約者であるハース・マーヴィン侯爵令息の出会いは最悪だった。
そして、学園の食堂で、アリスは、「ハース様を解放して欲しい」というメルル・アーディン侯爵令嬢の言葉に、頷こうとした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
[完結]7回も人生やってたら無双になるって
紅月
恋愛
「またですか」
アリッサは望まないのに7回目の人生の巻き戻りにため息を吐いた。
驚く事に今までの人生で身に付けた技術、知識はそのままだから有能だけど、いつ巻き戻るか分からないから結婚とかはすっかり諦めていた。
だけど今回は違う。
強力な仲間が居る。
アリッサは今度こそ自分の人生をまっとうしようと前を向く事にした。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
無事にバッドエンドは回避できたので、これからは自由に楽しく生きていきます。
木山楽斗
恋愛
悪役令嬢ラナトゥーリ・ウェルリグルに転生した私は、無事にゲームのエンディングである魔法学校の卒業式の日を迎えていた。
本来であれば、ラナトゥーリはこの時点で断罪されており、良くて国外追放になっているのだが、私は大人しく生活を送ったおかげでそれを回避することができていた。
しかしながら、思い返してみると私の今までの人生というものは、それ程面白いものではなかったように感じられる。
特に友達も作らず勉強ばかりしてきたこの人生は、悪いとは言えないが少々彩りに欠けているような気がしたのだ。
せっかく掴んだ二度目の人生を、このまま終わらせていいはずはない。
そう思った私は、これからの人生を楽しいものにすることを決意した。
幸いにも、私はそれ程貴族としてのしがらみに縛られている訳でもない。多少のわがままも許してもらえるはずだ。
こうして私は、改めてゲームの世界で新たな人生を送る決意をするのだった。
※一部キャラクターの名前を変更しました。(リウェルド→リベルト)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます
下菊みこと
恋愛
至って普通の女子高生でありながら事故に巻き込まれ(というか自分から首を突っ込み)転生した天宮めぐ。転生した先はよく知った大好きな恋愛小説の世界。でも主人公ではなくほぼ登場しない脇役姫に転生してしまった。姉姫は優しくて朗らかで誰からも愛されて、両親である国王、王妃に愛され貴公子達からもモテモテ。一方自分は妾の子で陰鬱で誰からも愛されておらず王位継承権もあってないに等しいお姫様になる予定。こんな待遇満足できるか!羨ましさこそあれど恨みはない姉姫さまを守りつつ、目指せ隣国の王太子ルート!小説家になろう様でも「主人公気質なわけでもなく恋愛フラグもなければ死亡フラグに満ち溢れているわけでもない至って普通のネグレクト系脇役お姫様に転生したようなので物語の主人公である姉姫さまから主役の座を奪い取りにいきます」というタイトルで掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
村娘になった悪役令嬢
枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。
ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。
村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。
※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります)
アルファポリスのみ後日談投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる