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「……トリス。そうショックを受けないでくれよ。毎日、夕方に会いにくるからさ」
……あ、コカトリスの為か。納得。
このままじゃ、パックさんと引き離されたトリスは荒れる一方だもんなー。
凶暴になるのは歓迎だけど、あまりストレスを与え過ぎるのは良くない。卵の質的にも、肉質的にも。
普段は荒れていても、夕方大好きなパックさんに癒やされるくらいが、一番良いのかもしれない。
その辺ちゃんと分かって行動してる辺り、さすがパックさんだな。
今まで聞いたことがないくらい哀れっぽい甘えた鳴き声を出しながらすり寄るトリスを、優しく宥めるパックさんを、思わず尊敬の眼差しで見つめてしまう。
……正直、セルドアよりパックさんのが、理想のお兄さんって感じだよね。口が裂けても本人には、(あと、ついでに前世兄ちゃんにも)言えないけど。
トリスをある程度宥めすかしてくれたパックさんに、お礼のお茶を入れて一緒に飲み、再び仕事へと戻る背中を見送ったら、特にやることがなくなった。
一日分じゃそう汚れちゃいないけど、ひとまず掃除や洗濯をしてみたが、それでもまだお昼になったばかりだ。
とりあえず、今後畑を拡張する時の為に、雑草でもつんで地盤を整えておくかと外に出て、ギョッとする。
「……うわ、マンドラゴラ、もう芽が出てるよ。早っ」
ハルクの論文ではもう少し時間が掛かっていたみたいだったから、よほどここの土と相性が良いのだろう。
これなら、収穫できるようになるまでも、想像以上に早いのかもしれない。
「……っうわ!」
そのまま畑周辺の雑草を抜いていると、不意に牧場の入り口から、どこかで聞いたことのある声が聞こえて来た。
「な、なんだ、これは、結界か!? 弾かれたぞ!」
……あれ、このクソチビガキ感がマックスな生意気そうな声は、もしかして。
……あ、コカトリスの為か。納得。
このままじゃ、パックさんと引き離されたトリスは荒れる一方だもんなー。
凶暴になるのは歓迎だけど、あまりストレスを与え過ぎるのは良くない。卵の質的にも、肉質的にも。
普段は荒れていても、夕方大好きなパックさんに癒やされるくらいが、一番良いのかもしれない。
その辺ちゃんと分かって行動してる辺り、さすがパックさんだな。
今まで聞いたことがないくらい哀れっぽい甘えた鳴き声を出しながらすり寄るトリスを、優しく宥めるパックさんを、思わず尊敬の眼差しで見つめてしまう。
……正直、セルドアよりパックさんのが、理想のお兄さんって感じだよね。口が裂けても本人には、(あと、ついでに前世兄ちゃんにも)言えないけど。
トリスをある程度宥めすかしてくれたパックさんに、お礼のお茶を入れて一緒に飲み、再び仕事へと戻る背中を見送ったら、特にやることがなくなった。
一日分じゃそう汚れちゃいないけど、ひとまず掃除や洗濯をしてみたが、それでもまだお昼になったばかりだ。
とりあえず、今後畑を拡張する時の為に、雑草でもつんで地盤を整えておくかと外に出て、ギョッとする。
「……うわ、マンドラゴラ、もう芽が出てるよ。早っ」
ハルクの論文ではもう少し時間が掛かっていたみたいだったから、よほどここの土と相性が良いのだろう。
これなら、収穫できるようになるまでも、想像以上に早いのかもしれない。
「……っうわ!」
そのまま畑周辺の雑草を抜いていると、不意に牧場の入り口から、どこかで聞いたことのある声が聞こえて来た。
「な、なんだ、これは、結界か!? 弾かれたぞ!」
……あれ、このクソチビガキ感がマックスな生意気そうな声は、もしかして。
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