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四番目の攻略対象(とても嫌)

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 ハルク・ニーフェイと名乗った男は、びっくりするくらい「クソガキ」の称号が似合う男だった。

 ぴょんぴょんと跳ねた緑色の癖っ毛に、ファニーフェイスとしか言いようがない、可愛らしい顔。
 身長160なかばって話だったけど、絶対5㎝はサバ呼んでいる。間違いない。……だって、目線かなり近いもん!

 こいつにだけは絶対チビガキなんて言われたくない外見から飛び出るのは、不愉快極まりない暴言の数々。
 ……10以上若く見える見かけよりも、精神年齢のが幼いってどういうことだよ。本当、いい加減キレそう。
 誰がチビガキだ。誰が。

「……誰が馬鹿ですか。誰が。リッカを選んだ私の目に狂いはありませんよ。リッカはこう見えて、今までずっと実家のコカトリスの世話をしていた、逞しい娘です。彼女以上の適任なんかいません」 

 隣のセルドアはセルドアで、自分の選定を侮辱されたことに、絶対零度のオーラを放って、ハルクを睨めつけていた。

 ……おおう。こんな怒ったセルドア初めて見たよ。私が変態言った時は、ここまでではなかったのに。

 そんなセルドアの言葉を、クソチビガキは鼻で笑いやがった。

「野蛮なチビガキだな。……まあ、いい。ドラゴンはオレの管轄外だ。卵が孵るかどうかも、さして興味はない。勝手にしろ」
 
 そう言ってハルクは、犬でも追い払うように、しっしと手を振った。

「ともかく、お前みたいな素人に譲ってやる植物の種なんかない。さっさと牧場に帰って、ドラゴンの卵の世話に集中するんだな」 

 あー……もう駄目だ。ぷっつり来た。


→諦めて牧場に帰る
 そこを何とか……

 なんか、すっごく生ぬるい選択肢が見えるけど、もう無視だ。無視。

「素人が、植物を育てる資格がないなら、今後農業はどんどん廃れていく一方ですね~。だって、最初は誰だって素人ですもん。ハルクさんは、人類全てにに植物栽培辞めさせて、採集メインだった原始に戻りたいんですね~。……どっちが野蛮なんだか」 

 敢えて笑顔で、煽るような間延びした口調で言い返してやる。

 腹が立つクソチビガキには、嫌味で返すぐらいがちょうどいいんだ!

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