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姉さんの疑惑
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「ーー本当に侍女の仕事が、リッカのやりたいことなの? 私達に遠慮しているんじゃない」
姉さんの言葉に、どっきーん! と心臓が跳ねる。
……ま、まさか、姉さん……実は私が養コカトリス場を継ぎたいことに気づいて……!
「私が新婚だから邪魔しないように、やりたくもない住み込みの仕事を探したのだとしたら、やめて頂戴ね。リッカ。ハミルさんが婿に来てくれたとしても、貴女が私の大事な妹で、父さんや母さんの娘であることには変わりないのだから。いつかリッカに大事な人が出来て家を出る日まで、変な気兼ねはしないで、ずっと家にいてくれて構わないのよ」
「……そんなことを気にしていたのかい? リッカちゃん。私に遠慮なんかしなくていいんだよ。リッカちちゃんのように働き者で可愛い義妹なら、私は嬉しいばっかりだ。私の兄弟は男ばっかりでね。可愛い妹が欲しいとずっと思っていたから」
……うん、やっぱり気づいていなかったー。
何でそこは引っ掛かるのに、私が後を継ぎたい可能性までは考えが至らないかな?
そしてハミルさん。そんな風に歓迎されるのも、血の繋がらない義妹としては何だかそれはそれで少し怖い気がするので、ハミルさんにハートマーク表記が見えないことに心からホッとしてます!
両親や姉さん、女性全般と年配の男性や、小さい子ども。ハートマークを着いている人いないか色々確かめてみたけど、今んところ、セルドアとパックさんにしかあの謎のハートは見えない。
多分あれ、私との恋愛関係が発展する可能性がある人にだけ現れているんじゃないかな?
……ハミルさんが、見たまんまで、姉さん一筋の優しい方のようでホッとしたよ。
これでハートが見えて、うっかり色が紫にでも変わったら、これからずっと姉さんに顔向けができなくなるし。
「ーー心配しないで。姉さん。ハミルさん。そんな遠慮をして、この仕事を引き受けることにしたわけじゃないから。一度この家を出て、外の世界を知りたいとずっと思ってたの。どうしても侍女になりたいというわけじゃないけど、こんな好条件の仕事なんて滅多にないから。このチャンスを逃したくないんだ」
姉さんの言葉に、どっきーん! と心臓が跳ねる。
……ま、まさか、姉さん……実は私が養コカトリス場を継ぎたいことに気づいて……!
「私が新婚だから邪魔しないように、やりたくもない住み込みの仕事を探したのだとしたら、やめて頂戴ね。リッカ。ハミルさんが婿に来てくれたとしても、貴女が私の大事な妹で、父さんや母さんの娘であることには変わりないのだから。いつかリッカに大事な人が出来て家を出る日まで、変な気兼ねはしないで、ずっと家にいてくれて構わないのよ」
「……そんなことを気にしていたのかい? リッカちゃん。私に遠慮なんかしなくていいんだよ。リッカちちゃんのように働き者で可愛い義妹なら、私は嬉しいばっかりだ。私の兄弟は男ばっかりでね。可愛い妹が欲しいとずっと思っていたから」
……うん、やっぱり気づいていなかったー。
何でそこは引っ掛かるのに、私が後を継ぎたい可能性までは考えが至らないかな?
そしてハミルさん。そんな風に歓迎されるのも、血の繋がらない義妹としては何だかそれはそれで少し怖い気がするので、ハミルさんにハートマーク表記が見えないことに心からホッとしてます!
両親や姉さん、女性全般と年配の男性や、小さい子ども。ハートマークを着いている人いないか色々確かめてみたけど、今んところ、セルドアとパックさんにしかあの謎のハートは見えない。
多分あれ、私との恋愛関係が発展する可能性がある人にだけ現れているんじゃないかな?
……ハミルさんが、見たまんまで、姉さん一筋の優しい方のようでホッとしたよ。
これでハートが見えて、うっかり色が紫にでも変わったら、これからずっと姉さんに顔向けができなくなるし。
「ーー心配しないで。姉さん。ハミルさん。そんな遠慮をして、この仕事を引き受けることにしたわけじゃないから。一度この家を出て、外の世界を知りたいとずっと思ってたの。どうしても侍女になりたいというわけじゃないけど、こんな好条件の仕事なんて滅多にないから。このチャンスを逃したくないんだ」
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