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子宮ができた⑤
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「……そういえば、獣人の子どもってどんな風に産まれるんだ」
もしケツの穴から、人間の子どもサイズの赤ちゃんが出てくるなら、さすがにちょっと怖い。既に俺の尻の穴は、性器同然に変化してしまったとはいえ、それでもやっぱり怖いもんは怖い。
女の人でも出産の時は裂けたりするらしいから、間違いなく俺の尻も裂けてしまう。それくらいの傷は、俺の聖魔法で治せるとは思うけど、叶うことなら最初から裂けて欲しくはない。
「獣人の赤子は、半年ほど母体の中で育って、大人の拳大の大きさで生まれてくる。純粋な獣の赤子は、生まれた時からすぐに動けるものもいるが、獣人の赤子の場合は種族は問わず皆人間の赤子同様に脆弱だ。親の庇護なしでは、生きていけない」
大人の拳大か……アストルディアの拳大ならきつそうな気もするけど、俺の拳くらいならいけそうな気がする。
……そういや、マックスの時のアストルディアのちんこの瘤は、どれくらいの大きさになってんだろ。フィニッシュはいつもバックだから、実際にどれまで育ってるかはわからないんだよな。その時は脳内アヘアヘでヘロヘロだし。
……まさか、既にアストルディア大の瘤を中に挿れてたりはしないよな。最早性器の役割しかなくなった尻の穴でも、さすがにそこまでの伸縮性はない……と、信じたい。
「1年後、根回しを終えてエディの中の子宮がしっかり定着したら、エディの腹に子を宿らせる。生まれてきた、一人では生きていけない弱く小さな子どもを、俺達が二人で親として育てていくんだ」
「アスティは……父親になることは、怖くないのか」
「怖くないと言えば、嘘になるな。エディの父親同様、俺の父も大概親になるべきではなかったような人間だ。父親として参考にすべき、理想的なモデルケースが身近にいない」
「……ニルカグル王配が?」
「35も下の主君の娘を半ば強制的に番にして子を生ませたうえに、獅子獣人の性だと何人も愛人を持っていた男だぞ。母は唯一の番に縛られる狼獣人であるが故に、番の不貞を生理的に受け入れられることができないのにも関わらずな」
さらりと告げられた事実に、愕然とする。
「……それは、俺に告げてもいいことだったのか」
「王宮内では公然の秘密だ。表向きは愛妻家を装っていても、近くにいるものは誤魔化せない」
そう言って、アストルディアはため息を吐いた。
「元々、一夫多妻の種族と、一夫一妻しか認められない狼獣人が結婚する場合、狼獣人の方が夫側にならない限り、上手くいかないと言われている。一夫多妻の種族でも、妻の場合は夫に複数の妻を持ってほしいとはあまり思わないからな。ランドルーク家は、それに倣って獅子と狼でも円満な夫婦関係を築いている。しかし母と結婚した時点で、高齢だった父が母体になるのは難しかった」
「……浮気をする元気はあるのに?」
「残念ながら、雄としての生殖能力の方が長く残存するらしい」
あんまりな話だと思った。女王陛下がかわいそう過ぎる。
建国祭で垣間みた、エルディアナ女王の厳格な表情を思い出す。あれは長年に渡る番の裏切りで心を痛めた結果だったのかもしれないと思ったら、胸が痛む。
「そんな両親に育てられて来たから、どうしても親になることには不安がある。けれど、それ以上に楽しみで仕方ない」
ぎゅうっと俺の体を抱きながら、アストルディアが鼻先をうなじに埋めた。
「お前が望んで、俺の子を産んでくれて、二人で親になれるなんて奇跡みたいだ……今から楽しみで仕方ない」
「おいおい。まだ妊娠してもないのに、気が早過ぎだろう」
「そうだな。まだ子宮が出来ただけだ。根回しも終わってないし、絶対にエディの体に後遺症を残さない為にも一年の猶予は必須だ。……けれど、必ず実現させてみせる」
もしケツの穴から、人間の子どもサイズの赤ちゃんが出てくるなら、さすがにちょっと怖い。既に俺の尻の穴は、性器同然に変化してしまったとはいえ、それでもやっぱり怖いもんは怖い。
女の人でも出産の時は裂けたりするらしいから、間違いなく俺の尻も裂けてしまう。それくらいの傷は、俺の聖魔法で治せるとは思うけど、叶うことなら最初から裂けて欲しくはない。
「獣人の赤子は、半年ほど母体の中で育って、大人の拳大の大きさで生まれてくる。純粋な獣の赤子は、生まれた時からすぐに動けるものもいるが、獣人の赤子の場合は種族は問わず皆人間の赤子同様に脆弱だ。親の庇護なしでは、生きていけない」
大人の拳大か……アストルディアの拳大ならきつそうな気もするけど、俺の拳くらいならいけそうな気がする。
……そういや、マックスの時のアストルディアのちんこの瘤は、どれくらいの大きさになってんだろ。フィニッシュはいつもバックだから、実際にどれまで育ってるかはわからないんだよな。その時は脳内アヘアヘでヘロヘロだし。
……まさか、既にアストルディア大の瘤を中に挿れてたりはしないよな。最早性器の役割しかなくなった尻の穴でも、さすがにそこまでの伸縮性はない……と、信じたい。
「1年後、根回しを終えてエディの中の子宮がしっかり定着したら、エディの腹に子を宿らせる。生まれてきた、一人では生きていけない弱く小さな子どもを、俺達が二人で親として育てていくんだ」
「アスティは……父親になることは、怖くないのか」
「怖くないと言えば、嘘になるな。エディの父親同様、俺の父も大概親になるべきではなかったような人間だ。父親として参考にすべき、理想的なモデルケースが身近にいない」
「……ニルカグル王配が?」
「35も下の主君の娘を半ば強制的に番にして子を生ませたうえに、獅子獣人の性だと何人も愛人を持っていた男だぞ。母は唯一の番に縛られる狼獣人であるが故に、番の不貞を生理的に受け入れられることができないのにも関わらずな」
さらりと告げられた事実に、愕然とする。
「……それは、俺に告げてもいいことだったのか」
「王宮内では公然の秘密だ。表向きは愛妻家を装っていても、近くにいるものは誤魔化せない」
そう言って、アストルディアはため息を吐いた。
「元々、一夫多妻の種族と、一夫一妻しか認められない狼獣人が結婚する場合、狼獣人の方が夫側にならない限り、上手くいかないと言われている。一夫多妻の種族でも、妻の場合は夫に複数の妻を持ってほしいとはあまり思わないからな。ランドルーク家は、それに倣って獅子と狼でも円満な夫婦関係を築いている。しかし母と結婚した時点で、高齢だった父が母体になるのは難しかった」
「……浮気をする元気はあるのに?」
「残念ながら、雄としての生殖能力の方が長く残存するらしい」
あんまりな話だと思った。女王陛下がかわいそう過ぎる。
建国祭で垣間みた、エルディアナ女王の厳格な表情を思い出す。あれは長年に渡る番の裏切りで心を痛めた結果だったのかもしれないと思ったら、胸が痛む。
「そんな両親に育てられて来たから、どうしても親になることには不安がある。けれど、それ以上に楽しみで仕方ない」
ぎゅうっと俺の体を抱きながら、アストルディアが鼻先をうなじに埋めた。
「お前が望んで、俺の子を産んでくれて、二人で親になれるなんて奇跡みたいだ……今から楽しみで仕方ない」
「おいおい。まだ妊娠してもないのに、気が早過ぎだろう」
「そうだな。まだ子宮が出来ただけだ。根回しも終わってないし、絶対にエディの体に後遺症を残さない為にも一年の猶予は必須だ。……けれど、必ず実現させてみせる」
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