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第二章
ギャドはとても反省している
しおりを挟む「私、ギャド様と婚約が決まらなければ、好きでもない方と結婚しなければいけないんです」
それは、俺と結婚しても同じ事では?
俺は自分の鈍感さをこんなにも呪った事はない。
セラ嬢の言葉を聞いてそう思った俺を今の俺は殴り倒したい。
「セラ嬢は結婚したくないのか?」
「いいえ。でも、どうせするのなら想っている方と結婚したいのです」
「そういう相手が、いるのか?」
あの時のセラ嬢の顔は酷かった。
俺にフィクスの三分の一でもまともな恋愛経験があればきっとあんな問いかけはしなかっただろう。
俺、本当地中に深く穴を掘ってそこに埋まってしまいたいぐらい恥ずかしい。
「はい。います」
「・・・?そいつとは、その、婚約出来ないのか?」
だぁあああああああ!!もう思い出したくねぇ!俺の黒歴史の一部決定じゃねぇか!くそぉぉぉ!
「そうですわね。私、やはり間違ってました」
「え?じゃあ・・・・」
「やはり、覚えてないのですね?庭園でした、約束」
誰か、俺を殺してくれ。
忘れてた、綺麗さっぱり。だってよ、子供の頃にした約束なんて他愛もないもんだろ?でも、思い出した後、俺納得した。間違いなく悪いのは俺だった。
「貴方が私を忘れている事はわかってました。だから私、今から始めようと思います」
「セラじょ・・・・」
チョットマテ。
俺、仮にも騎士団の団長なのに、なんで動けないんだ。
いやいやそれより俺今この子に唇を・・・・。
「絶対振り向かせます。どんなに勝ち目がなくても最後まで諦めるなと、貴方が教えてくれました」
回想終了。
ああああああああああ!!
「え?お前本当馬鹿なの?なんでそれで婚約しちゃうの?誤解も解かず?セラ嬢二股かけられてると思わせただけじゃない?」
ササラー!最低な俺をもっと責めてくれ!今俺は思いっきり誰かに叱られたい!俺も最低な男だと思う。
「賭けを持ちかけられて」
「賭け?」
「形だけ婚約を結ぶ代わり、もし猶予期間内に俺の気持ちが変わらなかったら、もう二度と俺に付きまとわないっていう。期間は一年。それで諦めるんだと」
「・・・・お前、押しに弱いなぁ」
確かに。でも、これで諦めてくれるなら、しょうがない。
「お前、やっぱり誰とも結婚するつもりないのか?」
「ササラもそうだろ?面倒だからな、色々と」
どんなに平和でも良からぬ事を考える奴はいる。
今の帝政が気に入らない奴、そんでその地位を手に入れようと企む奴等。デズロが気に入らず、追い出したい奴。
「はぁ。やっと女性から好かれたと思えば相手が悪かったな?セラ嬢が相手では確かに躊躇もするか」
「そんなんじゃねぇよ。俺は、相手に同じものを返してぇんだよ」
「どの口が言う?同等どころか、全く返してないだろう。寧ろマイナスだな」
分かってるから落ち込んでるんだろうがぁぁぁ!!
「で?思い出したんだろ?何を約束したんだ?」
「・・・・・・」
「おい。ここまで言っておいて隠すか?まさか、思い出せなかったのか?約束」
子供って恐ろしいよな。なんで今では言えない様な事サラリと言えたんだろうか?しかも、あんな簡単に。
「だから、約束を守ったんだよ。将来セラと婚約すると約束してた」
「はぁ?」
「昔は親父によく、陛下の所に連れて行かれてたんだ。その時よく抜け出してそこの庭園で時間を潰してた。そこでセラと初めて会ってたみたいだな。俺はすっかり忘れていたけどな」
あの頃はまだお互い子供だったし、背だってそんな変わらなかったんだけどなぁ。今じゃ大人と子供だな。
「・・・かえって傷付けるかも知れないぞ?お前、苦手だろ?女の扱い」
「分かってる!分かってるんだが、もうそれしか思いつかなかったんだよ!!一年。その間になんとかする!」
「ティファはどうするんだ?お前、ティファに偽の恋人役を頼んだんだろ?」
そうだな。でもティファは大丈夫だろ?だってアイツ俺の事なんとも思ってねぇしな?・・・・・トホホ。
「勿論もうやめる。元々1日だけつもりだったんだ。ティファにも悪いしな?」
「・・・・お前は良いのか?」
「何がだ?」
ササラ?なんでそんな呆れた顔してんだ?
まぁ確かにどうしようもない内容だと俺も思うが。
「まぁどの道、お前には無理か」
「は?何がだ?」
なんだよ気持ち悪りぃな?言いたい事あるならハッキリ言えよ?俺自分がとことん鈍い奴だと昨日ハッキリ自覚したからな!分かりやすく頼む!
「お前が思っている程ティファは単純でも無関心でもない。ただ、あの子は鈍いだけなんだ」
「鈍い?」
「目に見えているものだけが真実じゃない。きっとあの子の心は相当頑なにその扉を閉じている。デズロ様はその扉を開けたいんだよ」
「スマン。もっと分かりやすく頼む」
ササラよ?俺お前のその、なんて言うか遠回しな表現苦手だぜ?分かっててやってんのか?
「お前は、何故ティファがお前の頼みを引き受けたか、ちゃんと考えた事あるか?お前は目立つ。恋人のフリなんてして損するのはティファだけだろう?お前はティファにとって、少なくとも自分が損しても願いを叶えてやりたい相手なんだよ」
「・・・・・・は?」
「多分。特別なんだと思うぞ?どう特別かは知らないけどな?」
・・・・・・・ササラ。俺、それは聞きたくなかったぜ。余計な情報でしかない。俺次どんな顔でティファと顔合わせればいいんだよ!!ぐぁぁぁぁぁぁ!
「うぐぅ。俺もうすでに、逃げ出してぇ」
「自業自得だけどね?まぁティファの本心なんて私にもハッキリは分からない。あの子の精神年齢はかなり低いとみているが。もしかしたら、兄が出来たぐらいに思っているのかもな?」
出来れば、出来ればそうであってほしい。
じゃなきゃ俺マジで最低最悪の男に成り下がっちまう。
「お前本当にこの手の話苦手だな?酷い顔だ」
「一生縁がねぇ話だと思ってたからな。ザマァねぇな俺」
「自己分析出来てる分まだ大丈夫そうだな」
馬鹿野郎。大丈夫じゃねえよ!既に動悸息切れ半端ねぇよ!ちょっと吐き気もするぜ?うっ!帰れないかも・・。
「今日は宿舎に行けよ。ティファがお前の分の料理、作って待ってるぞ?」
ぐうううううううううう!!!(泣)
それは、俺と結婚しても同じ事では?
俺は自分の鈍感さをこんなにも呪った事はない。
セラ嬢の言葉を聞いてそう思った俺を今の俺は殴り倒したい。
「セラ嬢は結婚したくないのか?」
「いいえ。でも、どうせするのなら想っている方と結婚したいのです」
「そういう相手が、いるのか?」
あの時のセラ嬢の顔は酷かった。
俺にフィクスの三分の一でもまともな恋愛経験があればきっとあんな問いかけはしなかっただろう。
俺、本当地中に深く穴を掘ってそこに埋まってしまいたいぐらい恥ずかしい。
「はい。います」
「・・・?そいつとは、その、婚約出来ないのか?」
だぁあああああああ!!もう思い出したくねぇ!俺の黒歴史の一部決定じゃねぇか!くそぉぉぉ!
「そうですわね。私、やはり間違ってました」
「え?じゃあ・・・・」
「やはり、覚えてないのですね?庭園でした、約束」
誰か、俺を殺してくれ。
忘れてた、綺麗さっぱり。だってよ、子供の頃にした約束なんて他愛もないもんだろ?でも、思い出した後、俺納得した。間違いなく悪いのは俺だった。
「貴方が私を忘れている事はわかってました。だから私、今から始めようと思います」
「セラじょ・・・・」
チョットマテ。
俺、仮にも騎士団の団長なのに、なんで動けないんだ。
いやいやそれより俺今この子に唇を・・・・。
「絶対振り向かせます。どんなに勝ち目がなくても最後まで諦めるなと、貴方が教えてくれました」
回想終了。
ああああああああああ!!
「え?お前本当馬鹿なの?なんでそれで婚約しちゃうの?誤解も解かず?セラ嬢二股かけられてると思わせただけじゃない?」
ササラー!最低な俺をもっと責めてくれ!今俺は思いっきり誰かに叱られたい!俺も最低な男だと思う。
「賭けを持ちかけられて」
「賭け?」
「形だけ婚約を結ぶ代わり、もし猶予期間内に俺の気持ちが変わらなかったら、もう二度と俺に付きまとわないっていう。期間は一年。それで諦めるんだと」
「・・・・お前、押しに弱いなぁ」
確かに。でも、これで諦めてくれるなら、しょうがない。
「お前、やっぱり誰とも結婚するつもりないのか?」
「ササラもそうだろ?面倒だからな、色々と」
どんなに平和でも良からぬ事を考える奴はいる。
今の帝政が気に入らない奴、そんでその地位を手に入れようと企む奴等。デズロが気に入らず、追い出したい奴。
「はぁ。やっと女性から好かれたと思えば相手が悪かったな?セラ嬢が相手では確かに躊躇もするか」
「そんなんじゃねぇよ。俺は、相手に同じものを返してぇんだよ」
「どの口が言う?同等どころか、全く返してないだろう。寧ろマイナスだな」
分かってるから落ち込んでるんだろうがぁぁぁ!!
「で?思い出したんだろ?何を約束したんだ?」
「・・・・・・」
「おい。ここまで言っておいて隠すか?まさか、思い出せなかったのか?約束」
子供って恐ろしいよな。なんで今では言えない様な事サラリと言えたんだろうか?しかも、あんな簡単に。
「だから、約束を守ったんだよ。将来セラと婚約すると約束してた」
「はぁ?」
「昔は親父によく、陛下の所に連れて行かれてたんだ。その時よく抜け出してそこの庭園で時間を潰してた。そこでセラと初めて会ってたみたいだな。俺はすっかり忘れていたけどな」
あの頃はまだお互い子供だったし、背だってそんな変わらなかったんだけどなぁ。今じゃ大人と子供だな。
「・・・かえって傷付けるかも知れないぞ?お前、苦手だろ?女の扱い」
「分かってる!分かってるんだが、もうそれしか思いつかなかったんだよ!!一年。その間になんとかする!」
「ティファはどうするんだ?お前、ティファに偽の恋人役を頼んだんだろ?」
そうだな。でもティファは大丈夫だろ?だってアイツ俺の事なんとも思ってねぇしな?・・・・・トホホ。
「勿論もうやめる。元々1日だけつもりだったんだ。ティファにも悪いしな?」
「・・・・お前は良いのか?」
「何がだ?」
ササラ?なんでそんな呆れた顔してんだ?
まぁ確かにどうしようもない内容だと俺も思うが。
「まぁどの道、お前には無理か」
「は?何がだ?」
なんだよ気持ち悪りぃな?言いたい事あるならハッキリ言えよ?俺自分がとことん鈍い奴だと昨日ハッキリ自覚したからな!分かりやすく頼む!
「お前が思っている程ティファは単純でも無関心でもない。ただ、あの子は鈍いだけなんだ」
「鈍い?」
「目に見えているものだけが真実じゃない。きっとあの子の心は相当頑なにその扉を閉じている。デズロ様はその扉を開けたいんだよ」
「スマン。もっと分かりやすく頼む」
ササラよ?俺お前のその、なんて言うか遠回しな表現苦手だぜ?分かっててやってんのか?
「お前は、何故ティファがお前の頼みを引き受けたか、ちゃんと考えた事あるか?お前は目立つ。恋人のフリなんてして損するのはティファだけだろう?お前はティファにとって、少なくとも自分が損しても願いを叶えてやりたい相手なんだよ」
「・・・・・・は?」
「多分。特別なんだと思うぞ?どう特別かは知らないけどな?」
・・・・・・・ササラ。俺、それは聞きたくなかったぜ。余計な情報でしかない。俺次どんな顔でティファと顔合わせればいいんだよ!!ぐぁぁぁぁぁぁ!
「うぐぅ。俺もうすでに、逃げ出してぇ」
「自業自得だけどね?まぁティファの本心なんて私にもハッキリは分からない。あの子の精神年齢はかなり低いとみているが。もしかしたら、兄が出来たぐらいに思っているのかもな?」
出来れば、出来ればそうであってほしい。
じゃなきゃ俺マジで最低最悪の男に成り下がっちまう。
「お前本当にこの手の話苦手だな?酷い顔だ」
「一生縁がねぇ話だと思ってたからな。ザマァねぇな俺」
「自己分析出来てる分まだ大丈夫そうだな」
馬鹿野郎。大丈夫じゃねえよ!既に動悸息切れ半端ねぇよ!ちょっと吐き気もするぜ?うっ!帰れないかも・・。
「今日は宿舎に行けよ。ティファがお前の分の料理、作って待ってるぞ?」
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