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捕縛

47話 探す

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シュオナは玉座の間で王子達の婚約者になり新たなSSSランクになった。精神的に疲れた体を動かしフラフラと自分の部屋へ足を運ぶ。
部屋にはきっとリュイがいるので今回のことを話さないといけない。
シュオナは自分の部屋に着き中に入る。
「リュイ、今戻ったよ。今回の功績でリュイは兵士に………」
部屋にはリュイの姿はなく、部屋を見回したが部屋を使った形跡が全くなかった。
「どういうことだ?」
シュオナはすぐに部屋から飛び出しリュイを探しに行く。
食堂に行ったり闘技場らしき特訓場に行ったり、新人測定に使った部屋にも足を運んだ。
だが、リュイを見つけることが出来なかった。
「どこにいったんだ?……まさかだとは思うが追い出した?」
そう思うとシュオナから殺気が滲み出始め、遠目にいた兵士達はその殺気を感じ取り余りにも怖すぎて意識を手放す者やガタガタと震えている者もいた。
「シュオナ、落ち着け。殺気をここで出すな」
シュオナの肩に優しくポンッと置いたのは、十一番隊副隊長の獣人テオだった。
「何をそんなに怒っているんだ?怖いぞ?」
「テオさん…リュイを見ませんでした?」
殺気を消してテオにリュイの事を話す。
そしたら…
「あー、あの天才君か~。確か今は国の中を見回っている頃だ。すぐに戻ると思うぞ?」
「天才君?」
「そう。流石シュオナが見込んだだけはあるよ。しかも希少なレッドアイ族だからかシュオナと同じく飛び級しまくったよ。おかげで今の天才君はSSランクだしね」
シュオナの見ないうちにリュイはとんでもない成長を遂げていた事に驚きを隠せず固まる。
「それにしてもシュオナといいリュイといい今年は逸材ばかりで嬉しいことだな!
……だが、お前が婚約することは予想外だがな」
最後は聞こえるか聞こえないかと言うぐらい小声で言ったがシュオナにはばっちり聞こえていた。
「テオさん、とても失礼だとは思わないのか?まぁ、僕が婚約したのはほぼ強制的なものだ」
「小声で言ったこと聞こえてたのかよ……」
呆れた感じに言うテオはクスクスと笑う。
「リュイがSSランク…。僕とパートナーになっても恥ずかしくないな!みんなも認めてくれるだろう!
あ、でも今回の国王の件を話さないとな…はぁ、憂鬱だ」
「そんな事言うなよ、シュオナのために頑張っていたようだったしな。会ったら褒めてやれ」
「そりゃ勿論喜んで!!」
2人でクスクス笑いながら話を終えてテオと別れた。
シュオナはリュイが正式に兵士になった事を聞き、そしてちゃんと仕事をしていることを確認できたことに気分が良くなっていた。そのまま自分の部屋でリュイの帰りを待つことに決め、自分の部屋に向かったのだった。
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