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少女は兵士に志願!!

2話 やはり待っていると絡まれた

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朝日が昇り街の人々も活発に動く。
兵士志願者も続々と集まる。集まるということはトラブルもでてくる。
「おいおい坊主。お前みたいな成人もしていないお子ちゃまが来る場所じゃありまちぇんよ~」
「ぎゃははははは、言えてるな!!おい坊主!さっさとお家に帰んな!!」
今現在一番乗りをした城の門前に立って待っていればそれが気に食わないのかそれとも子供に見えるこの身長のせいなのか馬鹿にされる。だが、ここで殴ればこちらが悪くなり兵士志願ができなくなる可能位が出てくる。なので我慢を強いられている。
(たく、ムカつくな。志願で並んでなきゃ半殺しぐらいで済ませるのに。散々バカにするんだから腕に自信があるんだろ?手を出せばこっちからも手が出せるってのに…正当防衛になれば試験は受けれる。きっとこいつらもそれを狙って言ってるだろうから、こいつらと模擬戦があればこの鬱憤を直接あの顔面に叩き込めれるってのに残念だ)
そんなことを思いながら時間が来るのを待つ。
それから1時間後。
「おいおい。坊主あまりにも俺たちに圧倒されて何も言い返せないらしいぜ!」
(誰が圧倒されてるだハゲ野郎)
「そうだな!坊主、でないならさっさとそこを譲りな!!実力もないのにならんでるんじゃねぇーよ!」
流石に最後の言葉で我慢の限界がきた。
長い時間馬鹿にされるのも精神状悪い。でも1時間耐えたことをまず褒めて欲しい。ずっと絡んでる時間があればちゃんと並べって話だよな?
脅してくる男達に目を向けるそれと同時に殺気を飛ばす。それに驚いた男達が一歩一歩と引き始める。
「さっきから黙って聞いてりゃ実力がないだのチビだの…僕よりも弱いてめぇらに言われたくねぇよ。
大体よ、死ぬ覚悟もない、人を殺す覚悟もない奴にぎゃあぎゃあ言われる筋合いもない。それにさ、周りの迷惑なんだよ。人の気持ちも分からない、人を貶めることしか言えねぇ奴が国民を守るなんてことできねぇよ!!
てめぇらがお家に帰んな!クズ共!!」
最後の最後に最初に放った殺気よりも多めに男達に浴びせた。
それを感じ取った男達は情けない声を上げながらこの場を去った。
殺気を抑え周りにいた一般人と兵士志願者の方を向き「不快な思い、並びにお騒がせして申し訳ありませんでした」と、頭を下げてからはっきりと大きな声で謝罪した。
「いや!坊主!助かった!!」
「スッキリしたぞ!」
「ありがとよ!ああいう輩が兵士様になるなんて耐えきれない!!坊主はいいことをした!お前さんのような奴が兵士になってくれよ!」
たくさんの街の人の声と長い時間待機していた兵士志願者達からもお礼を言われた。
少し照れくさかったが嬉しかった。
将来こんな優しい問いかけを沢山してくれる国になったら素敵だろうなと思いを馳せるのだった。
にしても…なんで城の門の前で結構迷惑かけていた者がいたのに兵士が誰も来なかったんだ?いつもなら揉め事など荒声を上げる奴がいたらすぐに駆けつけるというのに…。なにか裏があるのか??
それを考えて頭をフル回転させる。
そんなシュオナを見ていた者達がいるなど本人は考えることに没頭して周りに警戒が劣っていた。



街の影では

「期待の新人だな。あの子供は今回の兵士志願を合格するだろう」
「にしても見た目がもうお子様だろ?ちゃんと成人してんのか??」
「ルディルが言ってたがちゃんと成人しているみたいだぞ。嘘を付いていなかったらしいぞ?」
「あれでか…」
「ま、言葉遣いは今後でどうにかなるとしても一般人でアレほどの殺気を出せるとは驚きだな。しかもかなり手加減をした殺気だ。一体あの子供に誰があんなことを教えたのか…」
「相変わらずですね」
「俺もそれは気になるところだ」
「そろそろ時間だ。今回はあの子供が有力だ。他の部隊から有力な逸材がいるかどうか確認だ。それに兵士志願者を選抜する試験の時間になる。幸いあの子は1番最初だ。実力もそこで分かるだろう」
そう言うと街の影から一瞬で消えていった。
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