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一章 ホルンメランの駿馬
十話
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書類の内容は、四千万イデよりも驚くものだった。アイラは書類を補足するように説明してくれた。
「要するに、役人にならないかってことね。あなたの生き物を創り出す技能はホルンメランにとっても大いに役に立つのよ。どう? 考えてくれる? 」
この僕がホルンメランの役人になる? ちょっと想像できないな。元の世界で区役所に勤めていたときも、結局むいていなかったし、ちょっと気後れしてしまう。そんな僕の心中を見抜いたのか、アイラは付け加えた。
「役人といってもそんなにお堅いものじゃないわ。今回みたいなことをホルンメラン政府公認の下、役所でやるってだけの話よ。あなたがリーダーの部署ができるなんて素敵でしょ? 」
アイラはわざとらしく上目遣いで僕の顔を伺った。
自由があるならまだいいかもしれないと思うが、ここで決めてしまってもよいのだろうか。そんなことを考えて迷っていると、ライアンくんが書類を見ながら興奮していた。
「これ本当にすごい話じゃないですか! 試験なしで採用された人なんて今まで一人もいないでしょう? 」
やめてくれ、そんなこと言われたら断れなくなってしまうだろう。
アイラはダメ押しとでも言いたげに、書類の最後のページを開いて見せてきた。そこには……まあなんというか、要するに金の話が書いてあった。お金の話を具体的にするのは下品なので控える。が、凄い額だったのは認めよう。基本給だけで一気に小金持ちになるくらいだ。
書類によくよく目を通していくと、かなりの特別扱いを受けていることが分かった。まず依頼がないときは休暇を自由に取れるというのだ。これはかなり嬉しい。
制服も着なくてよいという特例も適用できると書いてあった。別に制服を着るのが嫌だとはおもっていないからこれは必要ないのだけれど、またまた結構な特別扱いだ。
ただ、僕からして気になることが一つ書かれていなかった。
「あのさ、仮に僕が働くとして、僕の部署って僕一人なのかい?」
そう、一人かそうではないのかはかなり大事なことだ。あの役所の中で一人きりで働くのはアウェーすぎる。
「あんまり考えてなかったけれど、あなたに任せるわ。それこそここの二人と一緒に働けばいいんじゃない。」
アイラは思いつきを口にした。
「いやいや、僕は研究所の仕事がありますし。」
「僕だってそもそも軍人ですよ。」
ライアンくんと兵士くんは口々に断ろうとした。しかし……
「あなたたち、私を誰と心得ているのかしら。あなたたちの職場なんて自由に動かせるわ。」
とんでもない横暴を目にした気がするが、二人はそれ以上反論することなく絶句した。
それからあとはアイラがご機嫌にウイスキーをあおるだけだった。特に兵士くんは縮こまったまま口を開かなかったから、さすがに気の毒だった。
翌朝、僕は正式にホルンメラン政府から呼び出された。役所までの道も随分行き慣れてしまったが、昨晩のこともあるので今回の道中は新鮮だ。
首長室で迎えられた僕は、アイラとまた対面した。公務中のためきちんとした格好だった。けれども昨晩の酒が響いたらしく顔色が悪かった。
「よく来てくれました、タイセイさん。」
周りに官吏たちが居並んでいたので、口調もきちんとしたものに変わっていた。
アイラは一通り儀礼的な挨拶を終えると、すぐさま本題に入った。
「それでですけど、前日の話は考えていただけたかしら? 」
一晩で考えるには大きすぎる話だったが、大方の答えはすでに決まっていた。
「とりあえず、やってみようと思います。」
僕も彼女に合わせてきちんとした話し方にした。
ともかく、僕の答えはイエスだった。確かに一般庶民として生きる道もいいと思った。だけど、せっかく舞い込んできた話だ。僕がこの世界に送られてきたのにもきっと意味があるはず。そんなことを考えると受けてみても悪くはないと思ったのだ。
僕は引き受けるにあたって条件をつけた。それは昨晩アイラが提案したことだ。ライアンくんと兵士くんに、僕の部署へと来てもらうことだ。もちろん彼らに了承を得なければならないが、僕にとっては是非とも必要な条件だった。アイラは昨晩の自分自身の発言を覚えていないようだったが、了解してくれた。
こうして、僕はホルンメランの官吏になった。めでたいのかどうかはまだ実感が湧かない。が、周りのみんなは祝ってくれた。
家へ帰ると、一層の祝福ムードに迎えられた。どうやら話が伝わっていたらしい。フィリムやポワムさんら町の知り合いが駆けつけて僕のことをいわってくれた。
「おめでとう。」
「おめでとう! 」
口々にそんな祝いの言葉をかけられて、さすがに照れ臭かった。事態を一番よくわかっていなかったのは、どうやら僕らしい。
ライアンくんと兵士くんもかけつけてくれた。と言っても兵士くんは酒が目当てのようだった。彼らにまた昨晩のことを話すと、彼らはまたまた驚いた。
「え、あれって冗談じゃなかったんですか! 」
まあ冗談みたいな話なのは認めるが、僕は至って本気だ。じっくり考えてみて欲しいと伝えると、二人とも黙って頷いてくれた。
僕を囲った馬鹿騒ぎは夜が白けるまで続いた。二日連続の酒は流石にこたえたが、幸せな疲労感だった。
僕は任命式にて二日後の初登庁を命じられていたが、今日がその日である。僕は浮きたくないので、支給された制服にきちんと身を包んだ。深緑を基調とした、落ち着きのあるブレザーの制服だ。左胸には新しく作られた僕の部署のワッペンが飾られていた。僕の元の世界の高校の制服かと思ってしまうデザインである。
今朝は風が冷たくも柔らかだった。空も一面の青で、どこまで見渡してみても一朶の雲も浮かんでいなかった。
官吏はかなりの特別扱いだと聞いていたが、馬車が家の前まで迎えにきたときは驚いた。来てもらったのを追い返すのも忍びなかったので今日は大人しく乗ったが、目立つのが恥ずかしかったので次からは来なくてよいと車夫に伝えた。
僕の部署は生物開発課と名付けられて、ホルンメラン官庁の八階をワンフロア貸し与えられた。そこに機械などを搬入し、縮小版の研究所のような雰囲気になった。
三つ机が用意されてあった。僕の分はともかく、後二つは気が早いだろうと思う。……ところが、二人は当たり前のように登庁してきた。
先に来たのは兵士くんだった。彼曰く
「よくよく考えれば、一等兵から官吏って出世なんですよね。だから受けない理由がありませんでした。」
やっぱり現金なヤツだった。
後からライアンくんも来た。彼は
「せっかく僕を指名してもらったので頑張りたいと思います。」
とのことらしい。これはこれで真面目すぎて面白くない。が、ともかく二人とも来てくれたことは本当に有り難かった。
僕たち三人の最初の勤務日は引っ越し作業みたいなものだった。次の日は事務に追われ、次の日も同じようだった。正直この数日間は死ぬほどつまらなかった。
そう、意外と仕事が来ないのである。そりゃそうだ。生き物をどうこうしなきゃ解決できない問題なんて中々ないのだ。
暇を持て余した僕ら三人は、ただいま鋭意調教中だというウイングレーたちの見学に向かった。
軍の敷地内で、馬たちの調教を主導していたのは勿論レイナス大佐だった。彼はウイングレー種の騎馬採用とともに、正式に騎馬隊長に就任したそうだ。
レイナス大佐は相変わらず無口だったが、ウイングレーたちの出来にはご満悦のようだった。
「よく走りますね、彼ら。」
大佐の言葉通り、馬たちは元気に走っていた。調教場は泥沼になっていた。湿地に囲まれたホルンメランならではである。
こうして結果が形になっているのを見るとやっぱり嬉しい。馬たちの本来持たざる白い翼がはためくたびに、ここ数日の鬱憤が吹き飛んでしまった。
生物開発課に戻ると、他部署の官吏が一人待っていた。彼女は農業課のワッペンをつけていた。僕たちを見つけると彼女はぺこりと会釈して、座ることもなく口を開いた。
「あの、生物開発課のみなさんを見込んでお願いがあるのですけど……。」
それは僕たちの生物開発課としての初仕事だった。
「要するに、役人にならないかってことね。あなたの生き物を創り出す技能はホルンメランにとっても大いに役に立つのよ。どう? 考えてくれる? 」
この僕がホルンメランの役人になる? ちょっと想像できないな。元の世界で区役所に勤めていたときも、結局むいていなかったし、ちょっと気後れしてしまう。そんな僕の心中を見抜いたのか、アイラは付け加えた。
「役人といってもそんなにお堅いものじゃないわ。今回みたいなことをホルンメラン政府公認の下、役所でやるってだけの話よ。あなたがリーダーの部署ができるなんて素敵でしょ? 」
アイラはわざとらしく上目遣いで僕の顔を伺った。
自由があるならまだいいかもしれないと思うが、ここで決めてしまってもよいのだろうか。そんなことを考えて迷っていると、ライアンくんが書類を見ながら興奮していた。
「これ本当にすごい話じゃないですか! 試験なしで採用された人なんて今まで一人もいないでしょう? 」
やめてくれ、そんなこと言われたら断れなくなってしまうだろう。
アイラはダメ押しとでも言いたげに、書類の最後のページを開いて見せてきた。そこには……まあなんというか、要するに金の話が書いてあった。お金の話を具体的にするのは下品なので控える。が、凄い額だったのは認めよう。基本給だけで一気に小金持ちになるくらいだ。
書類によくよく目を通していくと、かなりの特別扱いを受けていることが分かった。まず依頼がないときは休暇を自由に取れるというのだ。これはかなり嬉しい。
制服も着なくてよいという特例も適用できると書いてあった。別に制服を着るのが嫌だとはおもっていないからこれは必要ないのだけれど、またまた結構な特別扱いだ。
ただ、僕からして気になることが一つ書かれていなかった。
「あのさ、仮に僕が働くとして、僕の部署って僕一人なのかい?」
そう、一人かそうではないのかはかなり大事なことだ。あの役所の中で一人きりで働くのはアウェーすぎる。
「あんまり考えてなかったけれど、あなたに任せるわ。それこそここの二人と一緒に働けばいいんじゃない。」
アイラは思いつきを口にした。
「いやいや、僕は研究所の仕事がありますし。」
「僕だってそもそも軍人ですよ。」
ライアンくんと兵士くんは口々に断ろうとした。しかし……
「あなたたち、私を誰と心得ているのかしら。あなたたちの職場なんて自由に動かせるわ。」
とんでもない横暴を目にした気がするが、二人はそれ以上反論することなく絶句した。
それからあとはアイラがご機嫌にウイスキーをあおるだけだった。特に兵士くんは縮こまったまま口を開かなかったから、さすがに気の毒だった。
翌朝、僕は正式にホルンメラン政府から呼び出された。役所までの道も随分行き慣れてしまったが、昨晩のこともあるので今回の道中は新鮮だ。
首長室で迎えられた僕は、アイラとまた対面した。公務中のためきちんとした格好だった。けれども昨晩の酒が響いたらしく顔色が悪かった。
「よく来てくれました、タイセイさん。」
周りに官吏たちが居並んでいたので、口調もきちんとしたものに変わっていた。
アイラは一通り儀礼的な挨拶を終えると、すぐさま本題に入った。
「それでですけど、前日の話は考えていただけたかしら? 」
一晩で考えるには大きすぎる話だったが、大方の答えはすでに決まっていた。
「とりあえず、やってみようと思います。」
僕も彼女に合わせてきちんとした話し方にした。
ともかく、僕の答えはイエスだった。確かに一般庶民として生きる道もいいと思った。だけど、せっかく舞い込んできた話だ。僕がこの世界に送られてきたのにもきっと意味があるはず。そんなことを考えると受けてみても悪くはないと思ったのだ。
僕は引き受けるにあたって条件をつけた。それは昨晩アイラが提案したことだ。ライアンくんと兵士くんに、僕の部署へと来てもらうことだ。もちろん彼らに了承を得なければならないが、僕にとっては是非とも必要な条件だった。アイラは昨晩の自分自身の発言を覚えていないようだったが、了解してくれた。
こうして、僕はホルンメランの官吏になった。めでたいのかどうかはまだ実感が湧かない。が、周りのみんなは祝ってくれた。
家へ帰ると、一層の祝福ムードに迎えられた。どうやら話が伝わっていたらしい。フィリムやポワムさんら町の知り合いが駆けつけて僕のことをいわってくれた。
「おめでとう。」
「おめでとう! 」
口々にそんな祝いの言葉をかけられて、さすがに照れ臭かった。事態を一番よくわかっていなかったのは、どうやら僕らしい。
ライアンくんと兵士くんもかけつけてくれた。と言っても兵士くんは酒が目当てのようだった。彼らにまた昨晩のことを話すと、彼らはまたまた驚いた。
「え、あれって冗談じゃなかったんですか! 」
まあ冗談みたいな話なのは認めるが、僕は至って本気だ。じっくり考えてみて欲しいと伝えると、二人とも黙って頷いてくれた。
僕を囲った馬鹿騒ぎは夜が白けるまで続いた。二日連続の酒は流石にこたえたが、幸せな疲労感だった。
僕は任命式にて二日後の初登庁を命じられていたが、今日がその日である。僕は浮きたくないので、支給された制服にきちんと身を包んだ。深緑を基調とした、落ち着きのあるブレザーの制服だ。左胸には新しく作られた僕の部署のワッペンが飾られていた。僕の元の世界の高校の制服かと思ってしまうデザインである。
今朝は風が冷たくも柔らかだった。空も一面の青で、どこまで見渡してみても一朶の雲も浮かんでいなかった。
官吏はかなりの特別扱いだと聞いていたが、馬車が家の前まで迎えにきたときは驚いた。来てもらったのを追い返すのも忍びなかったので今日は大人しく乗ったが、目立つのが恥ずかしかったので次からは来なくてよいと車夫に伝えた。
僕の部署は生物開発課と名付けられて、ホルンメラン官庁の八階をワンフロア貸し与えられた。そこに機械などを搬入し、縮小版の研究所のような雰囲気になった。
三つ机が用意されてあった。僕の分はともかく、後二つは気が早いだろうと思う。……ところが、二人は当たり前のように登庁してきた。
先に来たのは兵士くんだった。彼曰く
「よくよく考えれば、一等兵から官吏って出世なんですよね。だから受けない理由がありませんでした。」
やっぱり現金なヤツだった。
後からライアンくんも来た。彼は
「せっかく僕を指名してもらったので頑張りたいと思います。」
とのことらしい。これはこれで真面目すぎて面白くない。が、ともかく二人とも来てくれたことは本当に有り難かった。
僕たち三人の最初の勤務日は引っ越し作業みたいなものだった。次の日は事務に追われ、次の日も同じようだった。正直この数日間は死ぬほどつまらなかった。
そう、意外と仕事が来ないのである。そりゃそうだ。生き物をどうこうしなきゃ解決できない問題なんて中々ないのだ。
暇を持て余した僕ら三人は、ただいま鋭意調教中だというウイングレーたちの見学に向かった。
軍の敷地内で、馬たちの調教を主導していたのは勿論レイナス大佐だった。彼はウイングレー種の騎馬採用とともに、正式に騎馬隊長に就任したそうだ。
レイナス大佐は相変わらず無口だったが、ウイングレーたちの出来にはご満悦のようだった。
「よく走りますね、彼ら。」
大佐の言葉通り、馬たちは元気に走っていた。調教場は泥沼になっていた。湿地に囲まれたホルンメランならではである。
こうして結果が形になっているのを見るとやっぱり嬉しい。馬たちの本来持たざる白い翼がはためくたびに、ここ数日の鬱憤が吹き飛んでしまった。
生物開発課に戻ると、他部署の官吏が一人待っていた。彼女は農業課のワッペンをつけていた。僕たちを見つけると彼女はぺこりと会釈して、座ることもなく口を開いた。
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