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こたつ
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涼音は弟の浩太と一緒にこたつに足を入れてバラエティ番組を観ていた。テーブルの上のお菓子をつまんでいると、浩太が急に叫び声をあげ、こたつの中に入っていった。
「ふざけないでよね。急に叫んだりしてさ」
涼音は呆れながら、こたつ布団をめくって中を見た。ところが浩太の姿はなかった。確実にこたつに潜り込んだはずだった。それなのに浩太の姿は見当たらなかった。
訳が分からず、涼音は混乱した。顔を上げて部屋を見渡したが、浩太の姿は見当たらない。もう一度こたつの中を覗き込んだ瞬間、足を掴まれた。まるで万力に締め付けられているかのようだった。
涼音は慌てて足の方を見たが、そこには誰もいなかった。けれど足を掴まれている感覚はあった。姿が見えない何かに足を掴まれているようだった。
「や、やめて! 離して!」
涼音はどこにいるかも分からない何かに向かって叫んだ。何かは涼音をこたつの中に引きずり込んでいく。こたつの中に引きずり込まれた涼音の姿はもう見当たらなかった。
それから数時間後、仕事を終えて帰宅した両親は涼音と浩太がいないことに気付き、すぐに警察に捜索願を出した。
そして――両親も行方不明になった。
「ふざけないでよね。急に叫んだりしてさ」
涼音は呆れながら、こたつ布団をめくって中を見た。ところが浩太の姿はなかった。確実にこたつに潜り込んだはずだった。それなのに浩太の姿は見当たらなかった。
訳が分からず、涼音は混乱した。顔を上げて部屋を見渡したが、浩太の姿は見当たらない。もう一度こたつの中を覗き込んだ瞬間、足を掴まれた。まるで万力に締め付けられているかのようだった。
涼音は慌てて足の方を見たが、そこには誰もいなかった。けれど足を掴まれている感覚はあった。姿が見えない何かに足を掴まれているようだった。
「や、やめて! 離して!」
涼音はどこにいるかも分からない何かに向かって叫んだ。何かは涼音をこたつの中に引きずり込んでいく。こたつの中に引きずり込まれた涼音の姿はもう見当たらなかった。
それから数時間後、仕事を終えて帰宅した両親は涼音と浩太がいないことに気付き、すぐに警察に捜索願を出した。
そして――両親も行方不明になった。
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