187 / 211
排水溝
しおりを挟む
「あれ? おかしいな?」
私はキッチンに立って皿洗いをしていたが、水が一向に排水溝から流れていかなかった。シンクの排水溝はこの前掃除したばかりだし、野菜のクズや料理の残りカスは詰まっていないはずだ。一つ残らず徹底的に掃除したはずなのに、どうして水が流れないのだろうか?
私は水道の蛇口を止めると、排水溝の蓋を取って中を見てみた。やはり排水溝には野菜のクズも料理の残りカスも詰まっていなかった。掃除したばかりだし、それも当然だった。
だったらなぜ水は一向に流れないのだろうか? 疑問に思っていると、排水溝の奥に何か影のようなものが見えた。何だろうと思った瞬間、排水溝の奥から真っ白な手《・》が伸びてきた。
「え?」
逃げる間もなく、真っ白な手は私の頭を掴んできた。直感的に引きずり込まれると思い、私はシンクの縁を両手で掴んだ。必死で抵抗するも、真っ白な手の力は凄まじく、下半身は浮いてしまっていた。
そしてシンクの縁から両手が外れてしまい、私は排水溝の中に引きずり込まれ、意識を失った。
☆☆
真っ白な手は女を排水溝から排水管に引きずり込んだ瞬間、煙のように消え失せた。排水管に引きずり込まれた女は徐々に全身が真っ白に染まっていった。それは徐々に縮んでいき、やがて真っ白な手になった。
ほんの数分前までは女だった真っ白な手は獲物を探し求めるかのように、排水管の中を突き進んでいった。
私はキッチンに立って皿洗いをしていたが、水が一向に排水溝から流れていかなかった。シンクの排水溝はこの前掃除したばかりだし、野菜のクズや料理の残りカスは詰まっていないはずだ。一つ残らず徹底的に掃除したはずなのに、どうして水が流れないのだろうか?
私は水道の蛇口を止めると、排水溝の蓋を取って中を見てみた。やはり排水溝には野菜のクズも料理の残りカスも詰まっていなかった。掃除したばかりだし、それも当然だった。
だったらなぜ水は一向に流れないのだろうか? 疑問に思っていると、排水溝の奥に何か影のようなものが見えた。何だろうと思った瞬間、排水溝の奥から真っ白な手《・》が伸びてきた。
「え?」
逃げる間もなく、真っ白な手は私の頭を掴んできた。直感的に引きずり込まれると思い、私はシンクの縁を両手で掴んだ。必死で抵抗するも、真っ白な手の力は凄まじく、下半身は浮いてしまっていた。
そしてシンクの縁から両手が外れてしまい、私は排水溝の中に引きずり込まれ、意識を失った。
☆☆
真っ白な手は女を排水溝から排水管に引きずり込んだ瞬間、煙のように消え失せた。排水管に引きずり込まれた女は徐々に全身が真っ白に染まっていった。それは徐々に縮んでいき、やがて真っ白な手になった。
ほんの数分前までは女だった真っ白な手は獲物を探し求めるかのように、排水管の中を突き進んでいった。
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。


タラコ唇さんの趣味の世界(14)
みのる
大衆娯楽
毎度足をお運びくださり誠にありがとうございます。
タラコ唇さんの趣味に走りまくった、
いつものヤツですよぉーーー?
(今日からチラ見してみようかな?というお方も大歓迎でございます)
ご自分が見たいところで足を止めてみてくださいね♡
【当作品内容】
タラコ唇さん(みのる)の愉快な(?)日々を綴った「プチプチ小説」や、
ビグホを片手に表を駆け巡ってみたり、
お世辞でも上手とはいえないイラストを描いてみたり、
沸き起こる情熱を作品にぶつけて何かを創作してみたり、
簡単なお料理に挑戦してみたり···etc。
(14)を生み出すのには数々の葛藤がございましたが、結果作っちゃった♪
多分『いつもどおり』になるんじゃないかな?
※『みのる(作者)』=『タラコ唇さん(愛称)(もしくは『タラコ』)』です。

プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる