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囚われのマドリア姫
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マドリア姫はアクリエル城の地下に幽閉されていた。日の光も届かない真っ暗な地下室の天井からは巨大な鳥籠が吊り下げられている。
マドリア姫は鳥籠に囚われ、体には有刺鉄線が巻き付いていた。一日中、一度も途切れることなく、血が流れ続けている。鳥籠の底には血を溜めるための箱が置いてあった。
普通ならばとっくに死んでいるが、マドリア姫は普通ではなかった。人魚と人間の間に生まれたマドリア姫は不死の体を有していた。人魚の肉を食べると長寿を保つとされているが、マドリア姫は違っていた。人魚と人間の血が混ざり合って化学反応を起こし、血液を飲むだけで長寿が保たれるのだ。
そんな特殊な血液を有するマドリア姫に王様は目を付けた。ある目的のためにマドリア姫を地下室に幽閉した。その目的とは余命二ヶ月と宣告された妃を生き長らえさせることだった。
地下室の扉がゆっくりと開いた。二人の男女――王様と妃は地下室に足を踏み入れると、鳥籠に近づいた。妃は鳥籠から箱を回収すると、大量の血液を一気に飲み干した。これで長生きできると妃は喜んだ。王様も嬉しそうだった。
しかし、二人は知らなかった。マドリア姫が大病に侵されていることを――。マドリア姫は不死ではあるが、病気に罹らないわけではなかった。
妃はマドリア姫の血液を飲んだことで長寿を得た。しかし、マドリア姫が侵されている病気をも得てしまったのだ。妃はこの先、病気に苦しみ続けることになる。
そんなことになるとは思ってもいない二人を見て、マドリア姫はニヤリと笑みを浮かべた。
マドリア姫は鳥籠に囚われ、体には有刺鉄線が巻き付いていた。一日中、一度も途切れることなく、血が流れ続けている。鳥籠の底には血を溜めるための箱が置いてあった。
普通ならばとっくに死んでいるが、マドリア姫は普通ではなかった。人魚と人間の間に生まれたマドリア姫は不死の体を有していた。人魚の肉を食べると長寿を保つとされているが、マドリア姫は違っていた。人魚と人間の血が混ざり合って化学反応を起こし、血液を飲むだけで長寿が保たれるのだ。
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