51 / 211
海での遊び
しおりを挟む
水波七深は友達と一緒に海に来ていた。セクシーな水着に身を包む女性が多い中、水波はTシャツに短パンという恰好だった。
「どんな気分だ?」
名水巳菜は水波を見下ろした。名水もTシャツに短パンの恰好をしていた。
「……当ててみな」
「飛び跳ねたいぐらい楽しいと見た」
「違うな。正解は……顔面に一撃見舞わせたいぐらいの怒りだ!」
水波は名水によって砂に埋もれていた。
「へぇ、何で怒ってんだ?」
「砂で埋もれてるからだ。これでは身動きが取れない。海で遊べない」
「安心しろ。私がお前の分まで遊んでやるから」
「安心できない。あたしも遊びたい。ここから出せ。さもなくば海で苛められたとお前の両親に報告する」
水波は身体に力を込めるが、まったく動けなかった。
「私がいつ苛めたよ? 私は遊んでるだけだ」
「あたしで遊ぶな。玩具じゃないんだぞ」
「そうだな。七深は玩具じゃない。私にとって七深は妹だ」
名水は僅かに肩を震わせて微笑んだ。
「同い年の分際で何をほざきよるか!」
水波は名水を睨みつける。
「可愛くない妹だな」
名水は水波の顔に唾を飛ばした。
「それが妹に対する仕打ちか」
「ほれ」
名水は水波の顔に尻を乗せた。名水は尻を左右に動かす。
「ほれほれ」
ブッと名水は屁をこいた。尻を顔からどけた。
「くさ……くないな。全然くさくない」
「何発でも嗅げる?」
「嗅げるけど嗅ぎたくない」
水波は少しいやそうな顔をする。
「そこの君」
女性の声がした。水波と名水は同時に声がした方向へ視線を向けた。
「何をしてるの」
「遊んでるだけですよ」
「その子いやがってるじゃない」
女性は水波を覆っている砂を除け始めた。
水波と名水は視線を合わせ、ニヤリとした。
「大丈夫?」
「はい、ありがとうございます」
水波は女性に向かって頭を下げた。
「もうこんなことしたら駄目よ」
「もうしません」
女性は背を向け去っていった。
「巳菜」
水波は名水を見た。
「七深、成功だ」
名水の手には財布が握られていた。
☆☆
「次の舞台はどこにする?」
「案外海もチョロかったな。今度はもっとリスクの高い場所でやってやろうぜ」
「どんな気分だ?」
名水巳菜は水波を見下ろした。名水もTシャツに短パンの恰好をしていた。
「……当ててみな」
「飛び跳ねたいぐらい楽しいと見た」
「違うな。正解は……顔面に一撃見舞わせたいぐらいの怒りだ!」
水波は名水によって砂に埋もれていた。
「へぇ、何で怒ってんだ?」
「砂で埋もれてるからだ。これでは身動きが取れない。海で遊べない」
「安心しろ。私がお前の分まで遊んでやるから」
「安心できない。あたしも遊びたい。ここから出せ。さもなくば海で苛められたとお前の両親に報告する」
水波は身体に力を込めるが、まったく動けなかった。
「私がいつ苛めたよ? 私は遊んでるだけだ」
「あたしで遊ぶな。玩具じゃないんだぞ」
「そうだな。七深は玩具じゃない。私にとって七深は妹だ」
名水は僅かに肩を震わせて微笑んだ。
「同い年の分際で何をほざきよるか!」
水波は名水を睨みつける。
「可愛くない妹だな」
名水は水波の顔に唾を飛ばした。
「それが妹に対する仕打ちか」
「ほれ」
名水は水波の顔に尻を乗せた。名水は尻を左右に動かす。
「ほれほれ」
ブッと名水は屁をこいた。尻を顔からどけた。
「くさ……くないな。全然くさくない」
「何発でも嗅げる?」
「嗅げるけど嗅ぎたくない」
水波は少しいやそうな顔をする。
「そこの君」
女性の声がした。水波と名水は同時に声がした方向へ視線を向けた。
「何をしてるの」
「遊んでるだけですよ」
「その子いやがってるじゃない」
女性は水波を覆っている砂を除け始めた。
水波と名水は視線を合わせ、ニヤリとした。
「大丈夫?」
「はい、ありがとうございます」
水波は女性に向かって頭を下げた。
「もうこんなことしたら駄目よ」
「もうしません」
女性は背を向け去っていった。
「巳菜」
水波は名水を見た。
「七深、成功だ」
名水の手には財布が握られていた。
☆☆
「次の舞台はどこにする?」
「案外海もチョロかったな。今度はもっとリスクの高い場所でやってやろうぜ」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【Vtuberさん向け】1人用フリー台本置き場《ネタ系/5分以内》
小熊井つん
大衆娯楽
Vtuberさん向けフリー台本置き場です
◆使用報告等不要ですのでどなたでもご自由にどうぞ
◆コメントで利用報告していただけた場合は聞きに行きます!
◆クレジット表記は任意です
※クレジット表記しない場合はフリー台本であることを明記してください
【ご利用にあたっての注意事項】
⭕️OK
・収益化済みのチャンネルまたは配信での使用
※ファンボックスや有料会員限定配信等『金銭の支払いをしないと視聴できないコンテンツ』での使用は不可
✖️禁止事項
・二次配布
・自作発言
・大幅なセリフ改変
・こちらの台本を使用したボイスデータの販売
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。


ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる